日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
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45 巻, 2 号
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総説
総説
研究論文
  • 山田 雅章, 滝 欽二, 吉田 弥明, 江崎 竜彦
    2009 年45 巻2 号 p. 50-57
    発行日: 2009/02/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    アセトアセチル化PVAを保護コロイドに用いた酢酸ビニル樹脂エマルジョンであるA10を合成し,イソシアネート化合物(pMDI)を添加した際のフィルム物性や木材接着性能を,一般PVA使用のN10と検討した結果,以下のことが明らかとなった。1) A10にpMDIを添加して作製したフィルムの動的粘弾性では180~200℃付近にゴム状平坦部が観察され,損失弾性率のショルダーが高温側へ大きくシフトした。これらの傾向がN10よりも大きく.pMDIの添加量が多くなるほどこの傾向は顕著になった。2)120℃処理を行ったA10フィルムの吸湿率はN10と比べて小さかった。また,pMDI添加量の増加に伴って吸湿率が小さくなる傾向が認められた。A10では加温処理条件を高温・長時間にすると溶出率は低下したが,pMDI添加系ではほとんど差が見られなかった。3)120℃の加温を行ったA10の耐水接着性能は20℃のそれらよりも30%~50%良好な値を示した。pMDI添加量の増加にともなってEPVAcの耐水接着性能が向上し,その効果は特にA10において顕著であった。
研究論文
  • 木本 正樹, 日置 亜也子, 井上 陽太郎
    2009 年45 巻2 号 p. 44-49
    発行日: 2009/02/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    ポリエチレングリコール(PEG)ブロックを含むマクロアゾ重合開始剤(PEG-MAI)を用いて,モノマーとして二官能性モノマーを用い,H2O/エタノール混合溶媒中において重合を行うことで,凹凸を有する単分散のゲル微粒子が得られた。ゲル微粒子の生成過程における反応率および微粒子の形態変化を観察し,ゲル微粒子調製時の重合温度,モノマー種などの影響を検討することで,凹凸を有するゲル微粒子の生成機構について考察した。一次粒子の柔軟性,溶媒との親和性などによって得られたゲル微粒子の形態は異なり,PEGブロックにより分散安定化された一次粒子の集合体が成長することで凹凸のあるゲル微粒子が生成しているものと考えられる。
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