日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
46 巻, 2 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
総説
総説
研究論文
  • 浦濱 圭彬
    2010 年46 巻2 号 p. 53-62
    発行日: 2010/02/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    パルス法NMRにより多成分系の粘着剤を定量的に分離することが可能なことから,粘着剤の相構造と粘着特性の研究についても測定・解析が行われている。測定結果の巨視的磁化M(t)は非常に情報量の多いデータであるが,従来のデータ処理法に問題があり,十分にその情報を生かしきれていなかった。パソコンの性能向上と数値処理アルゴリズムの発展により,巨視的磁化M(t)を直接数値微分することにより緩和スペクトルを求めるプログラムを作成することができた。この緩和スペクトルは従来のT2緩和時間に比べ得られる情報量が圧倒的に多い。本プログラムを用いSIS/タッキファイヤ系粘着剤の緩和スペクトルを求めた。この緩和スペクトルでポリマーとタッキファイヤの相互作用の解明が可能となり,粘着剤設計の指針となりえることが明らかとなった。本緩和スペクトルによる粘着剤の解析方法は,粘着剤分子設計,配合設計の非常に有効な評価手段となるものである。
研究論文
  • 日笠 茂樹, 永田 員也, 中村 吉伸
    2010 年46 巻2 号 p. 40-52
    発行日: 2010/02/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    ポリプロピレン(PP)/エラストマー/フィラー3元複合材料のモルフォロジーと力学特性の関係について検討した。フィラーとして平均粒子径160nmの炭酸カルシウムを用いた。エラストマーとしてポリスチレン-block-ポリ(エチレン-ブテン)-block-ポリスチレントリブロック共重合体(SEBS)を用いた場合は,PPマトリックス中にフィラーとSEBS粒子がそれぞれ独立して分散した独立分散モルフォロジーを形成し,エラストマーとしてカルポキシル変性SEBS(C-SEBS)を用いた場合は,フィラーがC-SEBSに包含されたコアーシェル粒子分散モルフォロジーを形成した。弾性率は,PP/SEBS/フィラー系では,加成則に基づく拡張Lewis-Nielsen式, PP/C-SEBS/フィラー系では,エラストマーが内包フィラーに補強されることを考慮した修正Nielsen式による予測値と一致した。引張降伏応力は, PP/SEBS/フィラー系では, Pkanzsky式からの予測値と一致した。しかし, PP/C-SEBS/フィラー系ではPkanzsky式からの予測値よりもやや高かった。これは,フィラーの一部がC-SEBSに内包されるためである。独立分散モルフォロジーの場合,アイゾット衝撃強度はフィラーの添加によって大きく向上した。破壊表面の観察から,衝撃時にノッチ近傍でフィラーの周囲にボイドが形成されて歪みの集中が緩和されるためであることが分った。
feedback
Top