日本接着学会誌
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46 巻, 9 号
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総説
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研究論文
研究論文
  • 岩蕗 仁, 村上 浩二, 日笠 茂樹, 西 勝志
    2010 年46 巻9 号 p. 326-331
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    天然ゴム(NR)の素練りによる構造変化をパルス法NMRによるプロトンのスピンースピン緩和によって解析した。従来のスピン-スピン緩和の解析では,成分ごとにスピン-スピン緩和時間T2とその分率F,ワイブル係数W(1≦W≦2)が得られるが,解析の客観性とWの解釈に問題を抱えている。そこで,スピン-スピン緩和の減衰曲線M(t)を,ガウス型の減衰(W=2)の重ね合わせとみなし,計算プログラムによって緩和スペクトルを求めることを検討した。得られた緩和スペクトルから再構成したM(t)と,実測のM(t)の一致は良好であり,作成した計算プログラムの妥当性が示された。素練りにともなう緩和スペクトルの変化から,素練りによって末端鎖と緩やかな絡み合いが増加し,分子運動が活発になることが明らかとなった。本研究で検討した新規手法によって,スピン-スピン緩和の解析におけるあいまいさが解消され,従来手法との併用によって,さらに多くの情報を得ることができると考えられる。
  • 浦濱 圭彬, 岸 肇, 西村 元宏
    2010 年46 巻9 号 p. 332-338
    発行日: 2010/09/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    パルス法NMRの測定で得られる巨視的磁化のFID signalは分子構造,結晶化度,分子の絡み合い等の非常に情報量の多いデータである。そのため解析が複雑で,従来のデータ処理法ではFID signalを異なる緩和時間を持ついくつかの分布関数の和としてあらわし解析するのが一般的であった。このため十分にこの情報は活用されていなかった。前報でFID signalを直接数値微分することにより緩和スペクトルを求めるプログラムの作成を行った4)。従来の、T2緩和時間に比べ得られる情報量が圧倒的に多くなったが定性的な解析にとどまっていた。そこでこの緩和スペクトルを数理的にいくつかのピークに分離し密度関数の集合体と仮定することにより,マルチピーク解析のプログラムを作成した。スチレンブロックポリマーのマルチピーク解析を行った。またポリスチレン単体の測定密度を大きくすることにより緩和スペクトルは11個のピークに分解することができ,アニーリングの効果を定量的に捉えることができた。ただし,それぞれのピークがどのプロトンに帰属するかは今後の研究を待たねばならない。この緩和スペクトルのマルチピーク回帰による定量化により低分解能1H-Pulsed NMRが今後広く活用されると思う。
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