多層カーボンナノチューブ(MWCNT)と末端修飾ポリスチレン-block-ポリ(エチレンーCO-ブチレン)-block-ポリスチレン(SEBS)との複合物を調製し,それらの材料間の界面接着の効果が機械的物性に及ぼす影響を検討した。母材として,修飾SEBS(SEBS-1),および末端カルボキシル基修飾SFBS(SEBS-3),末端アミノ基修飾SEBS(SEBS-1)および中鎖無水マレイン修飾SEBS(SEBS-2)を用いた。複合物は,二本ロールを用いて調製した。17.8vol%のSEBS-4複合物の引張モジュラスは,その無添加物の約三倍にまで増加した。MWCNT/SEBS-4の電気伝導度のパーコレーション闘値は,他と比較して高かった。これらの結果は,末端官能基が比較的少ない量であるのにもかかわらず,末端アミノ基が界面接着性に寄与していることを示唆する。
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