ポリプロピレン/エラストマー/フィラー複合材料について,力学特性とエラストマーおよびフィラー添加との関連を検討した。エラストマーとしてポリスチレン-block-ポリエチレンブテンーblock-ポリスチレントリブロック共重合体(SEBS)を用い,フィラーとして平均粒子径0.1~3.3μmの球状シリカ粒子を用いた。弾性率および引張降伏応力は,粒子径が小さくなるのにつれてやや向上した。SEBSの体積分率が0.12以下においては,添加するシリカの粒子径が小さくなるのにともなって,衝撃強度はゆるやかに向上した。一方,SEBSの体積分率が0.17以上においては,平均粒子径0.1~2.0μmのシリカ粒子の添加は,衝撃強度を顕著に向上させた。
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