アクリル系ブロックコポリマーに分子量の異なる4種類のロジンエステル系タッキファイヤを添加したモデル粘着剤について,相構造と粘着特性の関連を検討した。重量平均分子量は650,710,890および2160で,分子量にともなって相溶性が低下した。分子量890までは数十nmサイズのタッキファイヤの凝集体が生成し,分子量とタッキファイヤ添加量に依存してその量が増加した。2160の場合は数μmの凝集体が生成した。動的粘弾性測定から,粘着剤の低温での貯蔵弾性率やガラス転移温度は,数十nmサイズの凝集体の量に依存して上昇した。ローリングタック試験機を用いてタックを広い温度と速度範囲で測定し,マスターカーブを時間一温度換算則にしたがって作成した。分子量890の場合に,タックは最も低速から発現した。これは数十nmサイズの凝集体が最も多く,貯蔵弾性率やガラス転移温度が最も高かった系である。凝集体のサイズが数μmになった分子量2160の場合は,このような効果が低かった。タッキファイヤの相構造が,粘着特性に大きく影響していた。
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