日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
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48 巻, 6 号
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総説
研究論文
  • 原 圭介, 大塚 宏一, 今中 誠, 澤田 吉裕
    2012 年48 巻6 号 p. 204-210
    発行日: 2012/06/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    コロイダルシリカが添加されたクロメート処理皮膜と塗膜界面における物理的凝着力について検討した。凝着力はクロメート処理鋼板と塗装鋼球の界面に生ずる引き剥がし試験により評価した。引き剥がし力の測定にはアルミニウム板に塗装鋼球を接着したカンチレバーを作製し,クロメート処理皮膜と塗装鋼球の凝着力をカンチレバーのたわみ量より評価した。コロイダルシリ力の影響を凝着力測定から評価するため,試験片にはクロメート処理剤にコロイダルシリ力を含む場合と含まない場合の表面処理鋼板を使用した。凝着力は表面処理鋼板にコロイダルシリカを含有する方が高い値を示すことがわかった。コロイダルシリ力を含有の有無による凝着力の傾向は,碁盤目試験法と3点曲げENF試験による塗膜密着性の傾向と一致した。クロメート処理皮膜にコロイダルシリ力を含有することで物理的凝着力が向上し,塗膜密着性を向上させることを明らかにした。
研究論文
  • 山田 雅章, 加藤 隼人, 滝 欽二
    2012 年48 巻6 号 p. 193-203
    発行日: 2012/06/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    油状成分を多く含み接着が阻害される木材に適応可能な接着剤を開発するため,ケン化度の異なる5種類のPVAを用い,単独系とブレンド系における相構造の観察や動的粘弾性について検討した。単独系,ブレンド系ともにケン化度の低いPVAでは吸湿率は高くなった。また,pMDIの添加によりほとんどのPVAで吸湿率が低く抑えられたが,ケン化度が同程度の場合は単独系よりもブレンド系の方が吸湿率は低かった。SEM観察により完全ケン化と低ケン化度PVAのブレンド系フィルムで海島構造が確認された。また分率の多いPVAが海に,少ないPVAが島領域になる傾向が見られた。ブレンドPVAにはN77とN99の二つのTgが連続して観測され,相分離していることが確認された。また,結晶化度はN99の比率が高いほど高く,pMDI添加系についてもほぼ同様の傾向を示した。ブレンド系PVAの貯蔵弾性率は,Tg以上の温度域では完全ケン化PVAの割合が多いものほど高かった。pMDIを添加した場合,架橋によるゴム状平坦部が現れた。ケン化度の低いPVAの比率が高いブレンド系ほどゴム状平坦部のE'値が高く架橋密度も高い傾向が見られた。
研究論文
  • 古田 陽子, 山田 雅章, 滝 欽二, 川本 隆文, 田辺 新一
    2012 年48 巻6 号 p. 187-192
    発行日: 2012/06/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    前報に次いで 本報告では4VOC(トルエン,m-キシレン,エチルベンゼン,スチレン)を微量添加したエポキシ樹脂接着剤を用いて,密度の異なる3種類の木質ファイバーボード(IB, MDF, HB)及び,単板積層材料(PW, LVL)貼り合わせ試験体を作製し,VOC放散測定を行なった。また,JISには規定されていないが,試験体設置から1日目までの「初期VOC放散」についても測定した。その結果,ファイバーボード試験体では測定1日目までの間に多量のVOCを放散し,密度が低いほど早く放散のピークが現れた。一方,PW及びLVL試験体においても測定初期の間に多くVOCを放散したものの,PWやLVLの有する接着層及びエレメントである単板が木質ファイバーボードよりもVOC透過の妨げとなるため,ファイバーボード試験体と比べて全体に低い放散速度となった。
解説14. 接着の物理
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