日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年秋の大会
選択された号の論文の669件中51~100を表示しています
中性子捕獲実験
放射線挙動,遮蔽工学
加速器設計
ストリーミング実験
簡易計算法,遮蔽材料
放射線物理,放射線計測
ガス検出器
中性子計測
  • 効率の絶対値評価とラジエータの改良
    今坂 雄一, 山内 知也, 小田 啓二, 遠藤 章, 中根 佳弘, 山口 恭弘
    セッションID: E43
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
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    降雨空気運行や宇宙活動では大強度加速器周辺と同様の放射線場における被ばくを考える必要がある。このような場においては数MeV_から_100MeVまでの中性子の線量寄与が比較的大きいと見積もられており、約20MeVまでを対象とした既存の個人線量計では、被ばく線量を過小評価する恐れがある。そこで個人被ばく線量計として有望な素子の一つであるCR-39飛跡検出器について、高エネルギー中性子に対する感度向上を目的として研究を行っている。
  • 山村 直史, 飯田 孝夫, 山根 義宏, 山西 弘城, 佐久間 洋一, 植木 紘太郎, 佐藤 博夫
    セッションID: E44
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
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    中性子線では放射線荷重係数はエネルギーによって細かく異なっている。正確に中性子の実効線量を評価するには、エネルギー毎のフルエンスの測定が必要である。そこで、3層構造の検出器が提案された[1]。構造は、最外層と中層にはLi-6ガラスシンチレータ (GS)を、中心には液体シンチレータ (LS)を配置し、最外層では熱中性子線_から_低速中性子線を測定、中層では中速中性子線を、中心の液体シンチレータでは速中性子線を主に測定する。本発表では、2004春の年会[2]の続きとして、実験体系の遮蔽の方法を見直し、GSの測定を続けた。新たにLSのn-γ弁別を行い、スペクトルアンフォールディングを行い、GSとLSの測定値から線量評価を試みる。[1]Hiroo Sato, Yoichi Sakuma; IRPA-10(2002), P-3b-165.[2]山村直史等:日本原子力学会2004春の年会 J32
  • 乾 大佑, 渡辺 賢一, 河原林 順, 井口 哲夫, 西谷 健夫
    セッションID: E45
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
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    様々な分野で期待されている高速中性子イメージセンサーの開発を目指して、有機液体シンチレータ中に波長シフトファイバーを挿入した方式の高速中性子画像計測原理を提案している。これまでの研究で検出器応答を計算する光子挙動モンテカルロシミュレーションコードを作成し、一次元の入射中性子位置情報を実験的に得ると共に、パルス波形弁別手法に基づくn-γ弁別性能、コードの妥当性を確認している。今回は、入射中性子二次元位置情報の取得を目指し、シミュレーション計算を通して画像精度の中性子入射位置依存性を評価した。
    有感領域の端付近において得られる画像は真の入射位置から数mm程度のずれを示すものの、有感領域の大部分においては高精度の画像を取得できることを確認した。応答関数の改良や、有感領域をあらかじめ拡大しておく等の処理を施すことで目的の有感領域においてより高精度の入射中性子画像が得られる。今後は実験的検証を行っていく。
  • 佐藤 大樹, 佐藤 達彦, 遠藤 章, 山口 恭弘, 高田 真志, 石橋 健二
    セッションID: E46
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
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    現在、我々のグループでは、熱エネルギーから1GeVの中性子に対してリアルタイムで線量のモニタリングが可能な高エネルギー中性子モニタの開発を進めている。このモニタを用いて中性子線量を得るためには、中性子検出器として採用している有機液体シンチレータ(BC501Aタイプ)の応答関数を詳細に評価する事が不可欠である。この応答関数を評価するために、我々はGeV領域におよぶ応答関数が計算可能なシミュレーションコードSCINFUL-QMDを開発している。今回、コードの検証および改良のために、800MeVまでの中性子に対する応答関数の測定を行った。測定には、放射線医学総合研究所のHIMACが利用された。測定結果をSCINFUL-QMDによる計算値と比較したところ、応答関数の形状において、両者の結果は良い一致を示した。
  • 高田 真志, 藤高 和信
    セッションID: E47
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
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    航空機高度における中性子エネルギースペクトルを計測するのに使用するホスウィッチ型中性子検出器の中性子に対する応答関数を評価した
  • CaBPO5:Ce3+ + CaF2の輝尽性蛍光出力特性
    坂佐井 馨, 片桐 政樹, 松林 政仁, 中村 龍也, 近藤 泰洋
    セッションID: E48
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
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    ガンマ線感度の低い中性子イメージング用輝尽性蛍光体としてCaBPO5:Ce3+ + CaF2蛍光体を見出し、その特性を調べた。紫外線による発光スペクトルは、添加するCaF2の量を増加するにつれ発光量は増大し、CaBPO5:Ce3+とCaF2のモル比が1:1.5程度の場合に最大の発光量があることがわかった。また、CaBPO5:Ce3+にCaF2を添加することにより輝尽性蛍光出力が一桁以上増大することがわかった。また、α線照射の場合はCaBPO5:Ce3+とCaF2のモル比が1:1から1.5程度で、中性子照射の場合は、1:1程度で最大の輝尽性蛍光量があることがわかった。しかし、α線照射の場合に比べて中性子照射の場合の増大率は小さい。これはSrBPO5:Ce3+ + SrF2の場合と同様、CaF2の添加量が増大すると中性子有感物質であるホウ素の量が相対的に減少するためである。
X・γ線イメージング
γ線計測,標準,極低温検出器
同位体計測,荷電粒子計測
  • 田所 孝広, 川久保 幸雄, 青木 学, 竹内 一浩, 松本 雅喜
    セッションID: E61
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    中性子を用いた非破壊検査は、検査対象物内部の元素情報が得られることから、X線や超音波当を用いた検査と異なる特徴を有する。中性子を用いた装置には、従来、熱中性子が用いられていたが、検査対象物内部の元素分布を測定することは困難であった。そこで、元素分布の簡易な測定が可能である随伴粒子イメージング(API)法を利用することとし、シミュレーション結果をもとに装置の仕様を検討した。また、API法では、高速中性子発生装置とその内部に組み込むα線検出器が必要である。そこで、API法に必要なα線検出器を試作し、粒子弁別性能、γ線検出器との同時計数時間分解能及び計数率等の性能を評価した結果、目標仕様が達成可能であることがわかった。
  • 山内 知也, バリオン レミ, バロンザ エマニエル, 阿須賀 拓, 泉 健太郎, 桝谷 隆志, 小田 啓二
    セッションID: E62
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    最も高い検出効率を有するCR-39検出器中における潜在飛跡形成機構について検討を進めている。これまでに、(1)飛跡の径方向コア半径を種々の重イオンについて求め、線量分布モデルとの比較をおこない、(2)高線量ガンマー線照射がバルクエッチング速度にもたらす効果についての実験を実施し放射線誘起酸化反応の役割を明確にし、さらに、(3)赤外線吸収スペクトルに見られる照射の影響を評価してきている。これらの研究を通じて、潜在飛跡においてはカーボネート結合部から二酸化炭素が放出されていること、そして、新たに形成される端点には水酸基が生成することを見いだした。本研究においては十数ミクロン厚さのCR-39薄膜を作成しGANILの化学実験ビームラインに設置されているその場観察型の赤外線分光装置による照射と分析を実施した(130 MeV, C-12)。潜在飛跡の単位長さ当たりの二酸化炭素生成数とこの体系におけるG-値を評価した。
  • 川崎 寿久, 大崎 裕之, 吉田 芙美子, 吉浦 周平, 長谷川 秀一
    セッションID: E63
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    コンクリートなどの低レベル放射性廃棄物に含まれる41Caの分析方法は、測定機器が大きいことや測定時間が長い等の問題を抱えている。そこで、我々はイオントラップとレーザ冷却を用いたコンパクトかつ高精度なCa同位体計測方法を提案している。この方法を用いることで、イオントラップにトラップされたイオンの絶対量をその蛍光により計測することが可能である。そのための研究を進めているが、今回はイオントラップによる40Caイオンの蛍光についての現状を報告する。
  • 伊藤 主税, 原野 英樹
    セッションID: E64
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    レーザ共鳴イオン化質量分析法(RIMS)による微量希ガス検出システムを用いて、「常陽」原子炉容器内カバーガス中のタグガスを分析することにより、「常陽」の炉内照射試験においてクリープ破断した高速炉被覆管試料の同定手段にXeのタグガスを適用できる見通しを得た。
  • 渡辺 賢一, 樋口  雄紀, 河原林 順, 井口 哲夫
    セッションID: E65
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    農産物の消費の拡大と多様化に伴い、そのグローバル化・ブランド化が進んでいるが、その産地の虚偽表示が後を絶たないということが大きな問題となっており、その科学的立証法の確立が望まれている。この一つの候補として、地球化学の資源探査法に用いられている同位体分析法を米の産地判別技術の開発に応用する試みが行われている。これは米に含まれるホウ素・ストロンチウムの同位体組成が地質年代等すなわち地域によって異なることに基づいており、この同位体比をICP-MSにより測定することで、その産地判別を行うものである。しかしながら、ICP-MSで測定する場合、Sr-87にRb-87という同重体が存在するため、この干渉を抑えるために、分析試料の前処理に多くの時間と手間を要し、かつ測定精度が制限されているという問題がある。そこで我々は、ICP-MSの代わりに同重体干渉を受けない高感度な質量分析法である共鳴イオン化質量分析法(RIMS)によりストロンチウム同位体比測定を行う手法を提案する。
加速器・ビーム加速技術
装置・システム開発
  • 阿部 充志, 唐司 茂樹, 渡辺 隆, 谷 教夫, 安達 利一
    セッションID: K01
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    J-PARC計画の加速器群で3GeV加速器は25Hzで運転し、加速器を構成するマグネット群も交流通電での運転である。そのためマグネット中で渦電流やヒステリシス損による発熱を考慮した熱設計を行う必要がある。既に実機規模のR&D試験も行われているが、さらに効果的な交流対策を設計に反映するために3次元動磁場解析を試み、その妥当性をR&D機の試験結果で確認した。
  • 唐司 茂樹, 阿部 充志, 渡辺 隆, 中村 一信, 谷 教夫, 安達 利一
    セッションID: K02
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    日本原子力研究所と高エネルギー加速器研究機構は、共同で大強度陽子加速器(J-PARC)の建設を進めている。その3GeV加速器マグネットに3次元動磁場解析と熱伝導解析技術を活用して、マグネットの温度上昇を評価し、構造最適化を検討した。
  • 上坂 充, 飯島 北斗, 上田 徹, 室屋 祐佐, 作美 明, 熊谷 教孝, 富澤 宏光
    セッションID: K03
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    パルス・ラジオリシス法は、極短時間における放射線化学反応の研究に有用な手法である。この手法は通常、電子線形加速におけるフォトカソードRF電子銃とフェムト秒レーザーの組合せによって実現される。こうした高時間分解能を実現するためには電子バンチとレーザーの極短パルスが必要なのはもちろんであるが、これら2つのビームの時間同期(電子ビームに対するレーザーの到達タイミング)の精度も重要な要因となる。一般に高時間分解能を持つ放射線化学のための加速器はフォトカソードRF電子銃、加速管、磁気バンチ圧縮器からなる。当施設の加速器はMgカソードの電子銃を入射器として、S-band・2m・進行波型の加速管、シケイン型磁気圧縮器から構成される。シケインで圧縮される電子バンチの幅は、測定対象が水の場合、1nCで1ps程度である。電子銃を駆動するレーザーはTi:Sapp.からのレーザー光の3倍高調波を用いているが、この光は基本波をスプリッターで分けたもので、もう一方をパルス・ラジオリシスのプローブ光に用いている(パルス幅、100fs)。これら2つの光は光学的に分けているため、タイミングのずれは無いものと考える。しかしながら、この装置を用いた実験では全体の時間分解能が、最も悪い時で10ps程度となることがある。この主たる原因はレーザーとRFの同期にある。
  • えび名 風太郎, 深澤 篤, 坂本 文人, 荻野 晴之, 上坂 充, 土橋 克広
    セッションID: K04
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    我々は、医療、生命科学への応用が期待される単色硬X線を、Xバンドライナックからの電子ビームとレーザーとの衝突によって発生させる装置を開発中である。ルミノシティの計算から、X線の発生量はレーザーのパワーに比例することがわかっている。偏光ビームスプリッターとポッケルスセルを用いてレーザーをある周回路にとじ込め、同じレーザー光を繰り返し電子ビームと衝突させるレーザーサーキュレーションシステムの導入を検討、光学系の設計手法を定めるとともに導入による効果を見積もった。
  • 沢村 勝
    セッションID: K05
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    原研エネルギー回収型自由電子レーザー(ERL-FEL)において現在より長いパルスモードで運転する際のSHB空洞において発生する熱よる周波数変化と冷却に関する計算および測定を行った。
  • 菊澤 信宏
    セッションID: K06
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/11/19
    会議録・要旨集 フリー
    JAERI ERL-FEL 制御系は運用開始から10年以上が経過して様々な問題を抱えていたため、平成15年度に制御系の更新を行った。この更新とあわせてデータベースシステムを構築し、Webブラウザ上からデータの検索や表示を可能とした。また、電子メールを活用した故障時の自動通報システムを開発し、このシステムの有用性を確認した。このデータベースシステムおよび自動通報システムについて報告する。
ビーム利用
電子ビーム
feedback
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