ガンマ線感度の低い中性子イメージング用輝尽性蛍光体としてCaBPO
5:Ce
3+ + CaF
2蛍光体を見出し、その特性を調べた。紫外線による発光スペクトルは、添加するCaF
2の量を増加するにつれ発光量は増大し、CaBPO
5:Ce
3+とCaF
2のモル比が1:1.5程度の場合に最大の発光量があることがわかった。また、CaBPO
5:Ce
3+にCaF
2を添加することにより輝尽性蛍光出力が一桁以上増大することがわかった。また、α線照射の場合はCaBPO
5:Ce
3+とCaF
2のモル比が1:1から1.5程度で、中性子照射の場合は、1:1程度で最大の輝尽性蛍光量があることがわかった。しかし、α線照射の場合に比べて中性子照射の場合の増大率は小さい。これはSrBPO
5:Ce
3+ + SrF
2の場合と同様、CaF
2の添加量が増大すると中性子有感物質であるホウ素の量が相対的に減少するためである。
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