アフリカ研究
Online ISSN : 1884-5533
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2004 巻 , 64 号
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  • 石井 美保
    2004 巻 (2004) 64 号 p. 3-18
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    本論の目的は, ガーナ南部のココア生産地域を対象に, 複数の民族/社会集団に出自をもつ農民による土地相続の実態とその論理を明らかにすることである。アフリカ社会の親族システムと労働生産様式の変化を主題とする先行研究では, 市場経済化や換金作物生産の開始に伴い, リネージによる財の共同保有を基盤とする伝統的な相続形態から, 核家族と父権中心性に基づく新たな相続形態への移行が生じると論じられてきた。しかし, ガーナ南部における土地相続の実践は, ココア生産の開始に伴う「伝統」から「近代」への単線的な移行としては概括しえない, 独自の変容と持続の過程を示している。本論では, 父系制あるいは母系制をとる複数の社会集団について, 各集団の共地相続のしくみを検討する。この検討を通して本論は,「母系制」と「父系制」という基本的な区別のみならず, 社会集団ごとに異なる相続のしくみが形成されていることを明らかにする。また, 土地保有と相続の実践的レベルでは, それぞれの社会集団が準拠する伝統的な出自システムの相違に加えて, 集団が保有している土地の規模, 相続にかかわる成員間の関係, 地域における歴史的位置に応じて, 複数の相続原理の採用と修正, 併存と拮抗状況が生じていることを明らかにする。
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  • 塙 狼星
    2004 巻 (2004) 64 号 p. 19-42
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    中部アフリカ, コンゴ共和国北部の熱帯多雨林地域には, 焼畑農耕と淡水漁労を主生業とする西バントゥ系の民族が居住している。「バントゥ・エキスパンジョン」以後, この地域の森林地帯に到来した人々は, 絶えざる移動と分散を繰り返し, 森林環境に適応した独自の社会と文化を生み出してきた。中でも, 彼らと「ピグミー」と呼ばれる狩猟採集民の間にみられる「共生関係」は, この地域の社会システムを理解し, 多民族が共存する中部アフリカの文化を知る上で, 重要な要素と言える。
    この魅力的なテーマに関して, これまで, 数多くの先行研究がなされてきたものの, その大半は, 狩猟採集民の側からの記述であり, また, 両者の関係を静態的に描いたものであった。本論では, 従来の研究と異なり, サンガ系の焼畑農耕民と「ピグミー」系の狩猟採集民アカを対象に, 両者の相互関係を, 焼畑農耕社会に力点をおいて, 動態的に描くことを試みた。筆者は, 農耕社会にみられる「不平等」と「家 (house)」という社会単位の存在を明らかにし, 農耕民と狩猟採集民の相互関係を, 農耕民の家という文脈における, 社会的・政治的な相互交渉の過程として描いた。
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  • 亀井 伸孝
    2004 巻 (2004) 64 号 p. 43-64
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ろう者の手話は、ろう者たちの集まりの中で生み出され、そのコミュニティの世代間で伝承されていく視覚的な自然言語である。人類の言語と文化一般に関する理解を深めるためには、手話言語とろう者の文化に関する研究が欠かせないが、アフリカの手話言語に関わる研究は少なく、それらの概要をまとめた文献もない。本論はアフリカの手話言語に関する大まかな見取り図を描き、今後の研究課題を整理することを目的として書かれた。筆者が作成した「アフリカの手話言語地図」を示すとともに、フィールドワークと文献研究を通して得られたデータを分析し、以下の各点を指摘する。
    (1) アフリカには少なくとも23種類の手話言語が分布している。そのほとんどは国名を冠した言語名を持ち、民族名によって命名されてはいない。23の手話言語の中には、アフリカで生まれた固有の手話言語と、外来手話言語に由来する手話言語とが含まれている。これら23言語以外にもアフリカ大陸にはいくつものろう者の手話言語が分布しており、カメルーンで観察された「フランコ・アメリカ手話」もその一つである。これはアメリカ手話の導入に伴って成立した一種の混成言語で、西・中部アフリカの国々のろう者の間で話されている。これら手話言語のいくつかは、音声言語とはまったく関係ない分布を示している。
    (2) アフリカには、主として欧米から多種類の手話言語が導入されてきた歴史がある。少なくとも13種類の外来手話言語が27ヶ国に導入された。ただし、これらの導入のほとんどは西欧諸国による植民地支配とは関係がなく、アフリカ諸国独立後のろう教育の普及と関わっている。とくに、アメリカと北欧諸国の手話言語の導入事例の多さが目立つが、これらは手話言語を積極的に活用するろう教育を進めていることで知られる国々であるという共通した特徴がある。
    (3) カメルーンの都市部のろう者コミュニティにおいては、多様な民族的出自を持つろう者たちが、単一の手話言語を共有して話している。カメルーンは多民族で構成される社会であるにも関わらず、ろう者たちにおいては民族ごとに異なる手話言語を話すことはなく、民族ごとに細分されたアイデンティティをもつ様子も見られない。
    これらから「ろう者たちは、アフリカの言語的・民族的多様性に関わりなく、国を単位とした新しいコミュニティを形成している」(ナショナル・デフ・コミュニティ) というモデルを提示する。終わりに、手話言語の自律的な動態を念頭に置きつつ、「アフリカのもう一つの言語文化世界」への理解を深めるために必要な将来の研究を展望する。
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  • 小川 さやか
    2004 巻 (2004) 64 号 p. 65-85
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    従来の都市研究において, 互酬的な規範を伴う経済関係は, 小農社会の「伝統」を端緒とし, 親族, 同郷者あるいはエスニックグループなどといった特定の閉鎖的な集団において機能するものと分析されてきた。しかしながら, 本論では, 地方都市ムワンザ市の古着流通で行われている信用取引を事例に, 互酬的な規範を伴う経済関係は, 必ずしも農村共同体で見られる「モラル」から発するものではなく, 都市での生活信条や経済活動を通じた連帯を基盤として, 利益と感情の同時充足を目指す商人たちの自立的で創造的な試みとして生成しうることを指摘する。
    ムワンザ市の古着流通では, 資本をもつ中間卸売商と資本を持たない小売商の間で, 担保なしに商品が前渡しされ, その商品の返品や仕入れ価格の再設定が可能で, さらに生活補助も兼ね備えた特異な信用取引が行われている。この信用取引は, 商人双方に多大な経済的利益をもたらすものであるが, 経済的な利害関係だけでなく, 互酬的な規範を伴った水平的な社会関係を基盤として成立している。本論では, マリ・カウリ取引と呼ばれるこの信用取引が, どのような論理で行われ, 維持されていくのかを中間卸売商と小売商の間の協力関係と対立関係の両面から検討する。
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  • 北村 光二
    2004 巻 (2004) 64 号 p. 87-89
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 元木 淳子
    2004 巻 (2004) 64 号 p. 89-91
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 谷口 裕亮
    2004 巻 (2004) 64 号 p. 91-92
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 2004 巻 (2004) 64 号 p. 93
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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