地球科学
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49 巻, 6 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 樺戸団体研究グループ
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 363-378
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    北海道の樺戸山地地域南部の青山地域の新第三系は,下位より青L山玄武岩,奔須部都層,須部都層,一番川層,望来層,当別層の6つの累層に区分される.前期中新世の陸域での青山玄武岩の活動の後,中期中新世初期には広域的な海進が進み,シルト岩よりなる奔須部都層の堆積が行われた.中期中新世中頃の一時的な堆積作用の中断の後,中〜後期中新世の海成層である須部都層・一番川層が奔須部都層をオンラップ不整合におおった.後期中新世における広域的な沈降作用で,珪質頁岩よりなる望来層が堆積した.須部都層・一番川層・望来層の各層には,降下スコリア堆積物や珪長質のash flow turbiditeあるいはこれらの再堆積層からなる凝灰岩類が介在し,鉱物組成の検討からこれらの凝灰岩類は樺戸山地地域西部の厚田-浜益地域の中新世火山活動に由来すると考えられる.以上の新第三系の層序と火山活動の特徴から,樺戸山地地域は東北日本弧北方延長部東縁部に位置し,中央北海道側と西南北海道側の2つの異なったテクトニクスの影響を受けたと推定される.
  • 大成町を例として
    鴈澤 好博, 紀藤 典夫, 貞方 昇
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 379-390
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    1994年7月12日に発生した北海道南西沖地震について,大規模な被災地域の一つである大成町平浜,宮野,太田地区で,野外調査および聞き取り調査を通して,地震と津波の自然科学的な側面,被災状況の実態を把握し,自然的な条件と人間の避難行動の相互の関わりを検討し,あわせて防災に関する提言を行った.津波は地震後,約5分から7分で西あるいは北西方向から浸入し,その高度は4m〜7m程度であった.また,津波による人的・経済的被害は地区により大きな違いが認められた.津波から人命を安全に守るためには,a)住民に「地震すなわち津波」の意識があること,b)地震後津波が襲来するまでの避難時間があること,c)避難経路および避難場所が確保されていること,d)防波堤などの対津波・高潮対策が十分であることが保証される必要がある.
  • 加住丘陵周辺の層序・構造と年代
    関東平野西縁丘陵研究グループ
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 391-405
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    筆者らは1990年以来,関東平野西縁丘陵地域の鮮新-更新統の層序・構造・堆積年代・古環境の解明をめざして調査をすすめている.本論文では,第一に,加住丘陵西部と川口丘陵地域の詳細な地質調査の結果,基盤にあたる秩父累帯,四万十累帯の地層群の複雑な分布形態と,加住礫層(飯能礫層)の堆積過程を明らかにしたことを報告する.第二に,基盤直上の加住礫層下部層(新称)の中に含まれる火山灰層のフィッショントラック年代の測定結果と,大型植物化石・花粉化石のデータの解析および長鼻類化石の分帯による新見解などにもとづいて加住礫層下部層の年代を検討した結果,これまで鮮新世末期-更新世初期の堆積物と考えられていた加住礫層下部層は,鮮新世後期〜末期に限定される可能性が大きくなった.
  • 中山 勝博, 吉川 周作
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 406-418
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    上部新生界東海層群の大田テフラ層,および,その直上位と直下位の地層について,堆積相解析し,本テフラ層の堆積過程の復元を行った.堆積相は14種類認定し,それらは,降下火山灰,火砕流,hyperconcentrated flood flow,河道,洪水,(後背)湿地,湖沼の堆積環境を示す.そして,堆積相の分布と累重関係から,この火山灰層が5つの堆積ステージによって形成されたことを明らかにした.これらを,総合すると本火山灰層は,2回の降下火山灰が降下し,一旦,静休期となって湖環境が広がった後,陸上火砕流が発生し,その後,2次移動によって堆積が進行したといえる.特に,火砕流発生後においては,火砕流とそれ以前の降下火山灰によって植生が荒廃していて,火山からの砕屑物の大量な供給も加わり,砕屑物を山地側から短時間かっ多量に排出されたものによって本テフラ層が形成されたといえる.火山灰の供給火山は中部山岳地域に存在していたとみられる.
  • 音川動物群から大桑型動物群への遷移
    清水 正之, 藤井 昭二
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 419-432
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
    富山県の中新統の一つである音川累層からは,多くの軟体動物化石が産出し音川動物群と呼ばれている.かつて音川累層は層序区分の問題等から,産出化石の考察にも多少の混乱がみられた.今回,八尾町高熊地区で,音川累層中の従来の化石層の上部から新たな化石層が見つかり,種の構成を詳しく検討した.その結果,従来の音川動物群と構成が異なることがわかり,それを音川動物群(Type II)とし,従来のものを音川動物群(Type I)として区分した.両者とも,浅海性で寒冷(中間温帯〜冷温帯)な要素からなる貝化石群であるが,音川動物群(Type I)は,塩原(型)動物群との共通種が多いのに対して,音川動物群(Type II)は,長野県の柵動物群との共通種を多く含む.音川累層の上位の三田累層から産する貝化石が,大桑-万願寺動物群に対比されることから,音川動物群(Type II)は,従来の音川動物群と大桑動物群の中間に位置し,大桑動物群の祖先型と考えることができる.
  • 丹波地帯研究グループ
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 433-436
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
  • 日本の第四紀層の14C年代(180)
    竹内 貞子
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 437-438
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
  • 塚原 弘昭
    原稿種別: 本文
    1995 年 49 巻 6 号 p. 439-440
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2017/06/06
    ジャーナル オープンアクセス
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