(1)上の4種の調合表を通じ,スランプ5,10cmの経済的調合は存在しない。(2)水比(75%)の仮調合は,補助的なものだから加えてない。(3)県下では,0.6mm以下の砂は,海砂及びその系統以外に存在せず,中で実用に供されるものは僅少である。且つ,それらは比較的良質で,略々JASSが適用出来る。又5.0mm以下は,軽石を含むC級の川砂,不連続粒度の粗粒を含む川(例えば米之津川)・海(大島海砂中にある)の砂等で,後者は不連続粗粒を除き,2.5mm以下として扱うべく,C級砂は使用しないから,修正表を作成しなかった。将来必要あれば,補足することがあろう。これらの絶対容積調合は,機会ある毎に吟味を経,既に頻繁に実用に供されており,適当なことが実証せられている。標準調合表に於いて,砂率はJASSより少し大である。骨材単位容積重量等の資料は,AEコンクリート調合表の解説と共に次回に掲出する。調合表の作成は,本学助手久米国幹・榎並宏信二君の労力に負うところ少くない。資料は,更に数多くの協力者の多年努力の集積である。記してここに寄与を明らかにしたいと思う。
抄録全体を表示