農業情報研究
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19 巻, 4 号
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原著論文
  • 栗田 春奈
    2010 年 19 巻 4 号 p. 79-85
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/27
    ジャーナル フリー
    本稿では,福島県農業総合センターのホームページのアクセス件数をもとに,研究成果の利用状況について分析した.トップページのアクセス件数は夏季に増加し,冬季には少なくなることが分かった.研究成果のページのアクセス件数については,掲載開始の翌月からアクセス件数が増加し,新年度の研究成果が公開されると,旧年度の研究成果のページへのアクセス件数が減少する傾向がわかった.また,個別の研究成果については,生産額・出荷量で全国上位を占めるキュウリ,トマト,ナシ,水稲等の本県の主要農作物についての研究成果へのアクセス件数が多くなる傾向が分かった.ホームページの訪問動機や研究成果の利用動機の調査が今後の課題である.
  • 野口 良造, 関根 千里
    2010 年 19 巻 4 号 p. 86-94
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/27
    ジャーナル フリー
    飲食店・食品加工場,清掃業者,地方自治体を対象にアンケートを行い,グリストラップの清掃頻度と費用,排水中の動植物性油脂を利用したCO 2排出量の削減をともなうエネルギー利用の可能性,公共下水道の建設・維持管理について検討を行った.飲食店・食品加工場は,動植物性油脂を含む排水に対する問題意識が低いが,グリストラップ清掃業者や地方自治体は,このような排水に対して高い問題意識があった.排水管の閉塞による追加的な維持管理費用や,環境汚染による社会的費用を,動植物性油脂を排出していた飲食店・食品加工場が負担することになれば,油脂回収装置の導入が進む可能性があることが示された.また,油脂回収装置によって回収できた油脂によって,CO 2排出量の削減をともなうエネルギー利用が可能であれば,油脂回収装置の導入経費の削減に寄与できることが示された.さらに,公共下水道を管理する地方自治体の立場からみれば,排水中の動植物性油脂が引き起こす公共下水道の閉塞を改善するためには,現在の下水道を改善するよりも,排出側のモラルを向上させるととともに,排出規制を厳しくしたほうが効果的であることが明らかとなった.
  • 野口 良造, 小山 瑞樹
    2010 年 19 巻 4 号 p. 95-105
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/27
    ジャーナル フリー
    バイオ燃料生産のエネルギー収支比による評価の問題点を補うために,シグモイド関数を用いたエネルギー便益の充足度関数,および複数の便益の統合化を行う多属性効用関数にもとづいて,統合便益比を提案した.また,宇都宮市の総自動車の年間走行距離と総世帯の年間暖房熱量についてのエネルギー便益を充足度関数で表し,宇都宮市の耕作放棄地を水田圃場として利用し,生産された稲をバイオマス資源とする,二種類のバイオ燃料生産について,エネルギー収支比と統合便益比の試算と考察を行った.その結果,バイオ燃料生産の評価を,熱量換算だけでなく,複数のエネルギー便益の収支の観点から評価することによって,エネルギー収支比が1より少ない場合でも,統合便益比が1を上回る場合が認められた.また,エネルギー収支比に統合便益比を加えた評価によって,エネルギー収支比だけでなく,社会全体のエネルギー便益の増減の観点から,意思決定支援の可能性が示された.
事例研究
  • P. K. S. C. Jayasinghe, H. A. Adornado, Masao Yoshida, D. A. L. Leelam ...
    2010 年 19 巻 4 号 p. 106-116
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/27
    ジャーナル フリー
    The main objective of this study was to develop a geo-spatial information system a combining web, Geographic Information System (GIS) and remote sensing technologies. This paper introduces an integrated web-based GIS and remote sensing architecture with three levels of geographic information services called Spatial Information System (SIS). The combinations of Java, Java applets, HTML, ASP.Net, VB Script, Java Script, SQL and web server components were utilized to develop the SIS. The prototype SIS was developed to provide an easy access to the geospatial information. Multi-temporal satellite images in Nuwaraeliya, Sri Lanka, were used for the evaluation. The SIS provides many facilities on web-based image analysis and land use/cover change detection for environmental resource management. The analyzed results of the temporal land use/cover and the vegetation cover change were presented through the web-system. Areas vulnerable to soil erosion were identified using the raster-based USLE (Universal Soil Loss Equation) tool created inside GIS environment. The web-based GIS and remote sensing tools were considered to be significantly useful for accessing geospatial data without using expensive image processing applications. The study area of this research was selected as an example and the system demonstrates the way of distributing the derived satellite images through the online with some processing tools. Therefore, this application can be used as an example on future research.
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