農業情報研究
Online ISSN : 1881-5219
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29 巻, 4 号
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原著論文
  • 片岡 圭司, 齊藤 保典, 久保 孝太, 西村 彬, 大谷 武志, 冨田 孝幸, 児山 祥平, 石澤 広明, 小平 計美
    2021 年 29 巻 4 号 p. 62-69
    発行日: 2021/01/01
    公開日: 2021/01/01
    ジャーナル フリー

    本研究では,人間における健康診断の植物版「植物健康診断」の手法策定を最終目標とし,そのために必要となる植物画像計測システムを構築すると共に,その動作特性を評価した.具体的には,X線,可視光,近赤外線,熱赤外線,中赤外線,テラヘルツの6つの周波数帯域において,植物の葉の透過光,反射光,ないし輻射光を測定するための画像計測システムを構築し,二次元画像化を実施した.計測データから,PRIやLWI等の既存指標,波長の透過度等を算出し,植物体構造,含有水分,光合成活性,表面温度等の生育情報の導出を試みた.

  • 森岡 昌子, 西村 和志
    2021 年 29 巻 4 号 p. 70-80
    発行日: 2021/01/01
    公開日: 2021/01/01
    ジャーナル フリー

    本研究は畑飼料作の拡大が難しい都府県酪農経営を対象に,耕畜連携による水田飼料作を含む飼料作物生産を組み合わせた経営計画モデルの構築を目的とする.従来,日本における農業経営計画モデルは水田,畑,園芸といった耕種経営を対象に線形計画法を用いて構築されてきた.近年,無料のプログラミングツールやソフトウェアの提供により,低コストで非線形関数のモデル構築が可能になってきている.酪農経営は耕種経営と異なり,多品目化や面積の拡大といった線形問題だけではなく,飼料生産から飼養管理まで複雑な経営管理が求められる.また,機械・設備の導入行動をモデルに組み込むには整数プロセスの導入も必要である.本モデルは,混合整数非線形計画法を用いて,飼料設計,飼養管理,飼料生産,機械調達,牛群構成の5部門から構成され,所得最大化を目的関数として各部門の最適解を決定する.また水田を利用した飼料である稲WCS(Whole Crop Silage)の生産と利用を拡大した場合のシミュレーションをすることで,自給飼料による所得変化と経営管理の変化を推計する.

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