アジア経済
Online ISSN : 2434-0537
Print ISSN : 0002-2942
66 巻, 3 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
論文
  • 松原 優華
    原稿種別: 論文
    2025 年66 巻3 号 p. 2-29
    発行日: 2025/09/15
    公開日: 2025/09/30
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    アフリカ諸国では,1990年代以降に武力紛争が頻発してきた。紛争下では,政治的な紛争解決をめざして和平合意が一度は締結されてきた。しかし,和平合意は履行段階で破棄されることが多く,合意の履行が完了して紛争が終結した事例はわずかである。こうした現実をふまえ,本稿は和平合意が履行されない理由を明らかにすることを目的としている。そのために,本稿では1991~2002年に生じたシエラレオネ紛争を事例とし,紛争下で締結された3つの和平合意の履行過程を検討する。検証にあたり,主要な紛争勢力である政権派とRUFの組織変化に着目する。そして,各紛争勢力内部で生じる派閥対立や組織統制の様相と,3回の和平合意の履行状況との関係を分析する。これを通じ,和平合意が履行される上で重要な要件の1つとして,合意締結を主導した指導者が組織を統制できていることが必要であることを明らかにした。

  • 山田 七絵
    原稿種別: 論文
    2025 年66 巻3 号 p. 30-66
    発行日: 2025/09/15
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー HTML

    日本はアジアの途上国からの国際労働移動の主要な目的地の1つである。本稿は外国人労働力への依存度の高い農業を対象に,日本における移住仲介組織の役割と外国人のスキル形成の実態を明らかにし,持続可能な移民政策の設計への示唆を導くことを目的とする。公式統計と関連団体の調査データに加え,監理団体,農業経営,就労外国人を対象としたインタビュー調査による一次資料を分析した結果,以下の3点が明らかとなった。第一に,外国人を雇用する農業法人は経営規模が大きく賃金や人事評価に関するルール整備を積極的に行う傾向がある。第二に移住仲介組織は雇用者・被雇用者の外国人双方の取引費用を軽減する一方,一部は農家に対する監視機能が弱い。第三に一部の農業経営は人材育成を重視しており,それは雇用慣行や移民制度の特質とかかわっている。以上から,労働力確保には農業の収益性の向上と国際化に対応した組織の規範化が鍵となることが示唆される。

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第46 回アジア経済研究所発展途上国研究奨励賞 講評・受賞のことば
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