日本補綴歯科学会誌
Online ISSN : 1883-6860
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ISSN-L : 1883-4426
8 巻, 4 号
平成28年10月
選択された号の論文の28件中1~28を表示しています
依頼論文
◆総説:歯科金属アレルギーの現状と展望
  • 補綴主導の歯科金属アレルギー診療ガイドライン策定
    秋葉 陽介, 渡邉 恵, 峯 篤史, 池戸 泉美, 二川 浩樹
    2016 年 8 巻 4 号 p. 327-339
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     歯科金属アレルギーは口腔内の金属補綴修復物に含まれる金属元素をアレルゲンとしてアレルギー反応が感作,惹起され,局所性,全身性の接触皮膚炎を病態とする疾患として理解されている.歯科金属アレルギーと関連疾患に対する,検査,診査,診断,治療法などに関する診療ガイドラインは,現在のところ策定されていない.本総説は歯科金属アレルギー診療ガイドライン策定に必要な臨床研究,基礎研究や,歯科金属アレルギーに関する臨床について,現状と展望を解説するものである.

◆企画:第124回学術大会/シンポジウム3 「幹細胞研究の現状と将来展望」
◆企画:第124回学術大会/イブニングセッション6 「咬合支持の有無と脳機能研究の展開」
  • 原 哲也
    2016 年 8 巻 4 号 p. 356-357
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー
  • 川西 克弥, 佐々木 みづほ, 豊下 祥史, 會田 英紀, 越野 寿
    2016 年 8 巻 4 号 p. 358-363
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     咬合・咀嚼機能と高次脳機能との間には密接な関連があり,学習・記憶機能の発達やその維持に咬合・咀嚼が有効であることが多数報告されている.一方,脳血管障害患者では身体的機能や高次脳機能などの障害のみならず,円滑な摂食嚥下運動が妨げられ,咀嚼運動による末梢器官から脳への刺激低下は,後遺障害からの回復過程に何らかの影響を及ぼすと考えられる.臨床現場では,後遺障害からの改善に早期の経口摂食の有効性が報告され,咬合・咀嚼機能の有用性は大いに期待できる.本稿では,脳梗塞モデル動物における咬合・咀嚼機能と脳機能との関係について研究した内容を紹介するとともに,今後の展望について述べる.

  • 大野 晃教, 木本 克彦
    2016 年 8 巻 4 号 p. 364-368
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     日本の高齢者人口が増加するにつれて,認知症患者は増加の一途を辿っている.認知症は記憶障害などの中核症状を呈する疾患で,患者本人のみならず患者家族の日常生活に多大な影響を与えるため,予防対策が必要とされている.近年,疫学調査や咀嚼不全モデルを用いた動物実験により咀嚼機能と脳機能,特に認知機能の関連性が注目されている.このようなことから本稿では,咀嚼と認知機能の関連性を調べるために我々がこれまでに行ってきた,脳内の神経伝達物質と活性酸素種の変化を調べた基礎研究とfMRIを用い補綴装置を装着したときの脳の賦活を観察した臨床研究を紹介する.

  • 飯田 祥与
    2016 年 8 巻 4 号 p. 369-373
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     口腔内衛生状態・咬合関係などの咀嚼機能が認知症の状態に関連することが臨床研究として報告されており,現在に至るまで咀嚼機能と高次脳機能との関連性について多岐にわたる研究が進められている.

     咬合支持の喪失と回復が高次脳機能に与える影響について,現在までに発表されている研究に加えて,我々が行った迷路課題によって海馬に発現する遺伝子をDNA microarrayを用いて網羅的に解析して記憶関連遺伝子を選択し,迷路課題実施によるこの遺伝子発現に対して歯の欠損や咬合支持の回復が及ぼす影響について,定量的に検討を行った研究を紹介する.

◆企画:補綴歯科臨床研鑽会プロソ’14/シンポジウム3 「クラウンカントゥア,フィニッシュラインの設定とブラックトライアングルの処理」
  • 佐藤 洋平, 澤瀬 隆
    2016 年 8 巻 4 号 p. 374-375
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー
  • 六人部 慶彦
    2016 年 8 巻 4 号 p. 376-380
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     歯間乳頭は,歯科医師が補綴処置を行ううえで,形態をコントロールできる軟組織の一つであり,再建するためには歯周組織の十分な診査・診断が必要である.下部鼓形空隙にブラックスペースが存在し審美性を損ねている場合でも,補綴を前提とする際には,隣接面歯頸部のフィニッシュラインの設定位置と修復物の形態を症例に応じてコントロールすることにより,ある程度歯間乳頭を再建させることができる.特に前歯部においては,食物の停滞や発音のような機能的な側面に加えて審美性が最優先されるため,下部鼓形空隙のブラックスペースは許容されない傾向にあり,世界的な潮流として歯間乳頭を保存あるいは再建することの必要性がクローズアップされている.その術式も外科的1,2),矯正的3,4),補綴的5,6)アプローチが報告されている.ここでは,天然歯形態から学ぶ歯間乳頭再建のために修復物に与えるべき形態,フィニッシュラインの設定位置などこれら診断の目安となる歯間乳頭の存在に影響を及ぼす要因7)について考察したい.

  • 松永 興昌
    2016 年 8 巻 4 号 p. 381-385
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     審美性が求められるインプラント治療において,最も重要なことはインプラント体周囲の硬・軟組織獲得と上部構造に対する最適な位置へのインプラント体の埋入である.さらに長期的に安定した審美性の獲得と維持のために,上部構造の綿密な設計と材料の選択を考慮しなければならない.昨今のインプラント治療におけるデジタルデンティストリーの普及から,コンピューターデザインの上部構造設計に際して,理想的なクラウンカントゥアやフィニッシュラインの設定が重要とされており,ブラックトライアングルの有無などがインプラント治療の審美的結果に大きく影響を与える.

  • ─歯頸線と歯間乳頭への配慮─
    伊原 啓祐
    2016 年 8 巻 4 号 p. 386-391
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     クラウンカントゥアやブラックトライアングルに影響を及ぼすエマージェンスプロファイルへの形態付与は,歯周組織の許容性に個人差があるため,ラボサイドでの判断は困難であり,チェアサイドからの情報提供が必要不可欠となる.さらには,その情報をどのように活用し補綴装置に反映させるのかが重要である.本稿では歯頸線の左右対称性を考慮した歯肉縁下のカントゥアの付与方法とブラックトライアングル閉鎖への対応に焦点をあて,これまでの術式をまとめるとともに,現在の取り組みを紹介したい.

◆企画:補綴歯科臨床研鑽会プロソ’14/シンポジウム4 「CAD/CAMを用いた審美材料と技工技術の進歩」
  • 萩原 芳幸, 前川 賢治
    2016 年 8 巻 4 号 p. 392-393
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー
  • -補綴材料の選択,補綴設計および最新技術について-
    大谷 恭史
    2016 年 8 巻 4 号 p. 394-399
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     「Digital Dentistry」が広く普及した現代の歯科臨床において,CAD/CAMにより作製された補綴装置は,その機械的強度,加工精度,審美性,臨床予後等の面で多くの文献により臨床的価値を支持されてきた.現在は,様々なマテリアルの選択が可能となっているが,個々の症例に対する機械的・審美的特徴を考慮したマテリアルおよびフレームワークデザインの選択基準について文献をもとに考察する.

     また,今後歯科用ロボティックスが新たに注目を浴びることが予想され,現在「自動歯牙形成ロボット」の開発を行っている.我々が行ったパイロットスタディを紹介し今後の展望についても述べたい.

  • 土屋 嘉都彦
    2016 年 8 巻 4 号 p. 400-405
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー
  • 丸尾 勝一郎, 木本 克彦
    2016 年 8 巻 4 号 p. 406-413
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     審美部位におけるインプラント治療は,長期的な機能に加え審美的安定性が求められるため難易度が高く,最適な治療戦略が重要である.適切な診査・診断に加え,外科・補綴における適切な術式およびマテリアルの選択が治療結果を左右する.また近年のデジタルの進歩に伴い,その恩恵を十分に利用することで患者の治療期間の短縮や身体的負担の軽減を目指した治療戦略も積極的に採用すべきである.

     本論文では,審美部位における単独歯および少数歯欠損インプラント補綴に焦点を絞り,より審美性の高い結果を得るための戦略を生物学的および技術的な側面からエビデンスに基づいた考察を行いたい.

  • ─ボーンアンカードブリッジとインプラント・オーバーデンチャー症例から─
    田中 晋平, 馬場 一美
    2016 年 8 巻 4 号 p. 414-419
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

     電子・情報工学の加速度的な発展は,歯科医療にも大きな影響を及ぼした.例えばインプラント治療では,検査,診断,治療計画,手術支援などにデジタル技術が導入されている.補綴治療全般では,CAD/CAMや光学印象など従来の補綴治療の根幹を変える技術が出現した.

     しかし,インプラント治療では上部構造には長らく陶材焼付冠が用いられてきており,前装陶材の破折は多くの臨床医が経験したマイナートラブルといえよう.著者らは無歯顎患者のインプラント上部構造製作法にデジタル技術を導入し,オールセラミッククラウンをレジンセメントにてフレームに接着するボーンアンカードブリッジの臨床応用を行ってきた.

     一方,可撤性有床義歯分野では,高度な顎堤吸収などの下顎無歯顎難症例で,インプラント・オーバーデンチャー(IOD)が,従来の全部床義歯と比較してより高い患者満足度と良好な治療効果が得られることが示された.しかし,義歯の製作法自体はコバルトクロム合金などをフレームワーク材料として用いた間接法が長らく主流であった.著者らはジルコニアをフレームに用いる技術の開発に着手し,現在,全部床義歯やIODに限って臨床応用を行ってきた.

     本稿では,無歯顎患者におけるボーンアンカードブリッジ,およびIOD症例を供覧し,補綴装置製作ワークフローの現状を報告するとともに,デジタル・デンティストリーの今後の可能性について考察する.

  • 西村 好美
    2016 年 8 巻 4 号 p. 420-425
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー
専門医症例報告
  • 内山 宙
    2016 年 8 巻 4 号 p. 426-429
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:81歳の女性患者で,上下顎歯列欠損および上顎前歯部固定性ブリッジの脱落による咀嚼困難と審美不良を主訴に来院した.咬合高径の分析結果より低位咬合と診断した.プロビジョナルレストレーションおよび治療用義歯にて咬合挙上を行った後,最終補綴装置を装着した.

    考察:形態学的かつ生理学的に適した咬合高径を求めることにより,患者は顎関節部に異常を起こすことなくプロビジョナルレストレーションおよび治療用義歯を使用し,最終補綴装置を装着できたと考えられる.

    結論:本症例では,咬合挙上および咬合再構成を行うことで,咀嚼障害および審美障害が改善された.

  • 上野 温子
    2016 年 8 巻 4 号 p. 430-433
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は39歳男性.多数歯の咬耗による審美不良および咀嚼困難を主訴に来院した.咬合を挙上した上で下顎位を決定する咬合再構成の治療計画を立案し,上下顎全歯への歯冠補綴治療による咬合回復を行った.

    考察:治療前に十分な検査を行い,咬合を挙上し適切な咬合高径に変更し,まず臼歯部を先に最終補綴装置に反映させた.これにより安定した咬合を得ることができ,前歯部の審美性のスムーズな回復につなげられたと考えられる.

    結論:低位咬合に対しては,適切な咬合高径の付与およびバランスがとれた機能運動時のガイドの付与が重要であり,それらを最終補綴装置に反映させることで,良好な結果を得られることが示唆された.

  • 山田 一穂
    2016 年 8 巻 4 号 p. 434-437
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は72歳の女性で,下顎全部床義歯が浮き上がり安定しないことを主訴に来院した.上顎には全顎にわたるブリッジが装着されていた.下顎義歯の再製作による床形態・咬合高径の修正によっても患者の満足が得られなかったため,光造形製サージカルガイドによるフラップレス手術にてインプラントを埋入し,ボールアバットメントを用いたインプラント義歯を装着した.

    考察:ボールアバットメントの維持力により義歯の浮き上がりは解消し,咀嚼能力が改善したため患者の満足が得られた.

    結論:顎堤が高度に吸収した下顎全部床義歯を維持・安定させるためのインプラントの把持・維持・支持効果の有効性が顕著な症例であった.

  • 髙野 智史
    2016 年 8 巻 4 号 p. 438-441
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は54歳の女性で,クロスアーチブリッジの支台歯である 3 | 3 の咬合痛を主訴に来院した.支台歯の喪失に伴い固定性から可撤性の補綴装置へ改変する患者に対して,テレスコープ義歯による補綴治療を行った.

    考察:固定性から可撤性へ補綴装置を改変する際,口蓋に大連結子が設定されることで,患者の心理的不快感の増加が懸念された.しかし,テレスコープ義歯を選択したことで口蓋に大連結子が設定されない可撤性補綴装置となり,患者の心理的不快感は改善した.

    結論:支台歯の喪失に伴い固定性から可撤性の補綴装置へ改変する患者に対して,テレスコープ義歯による補綴治療は患者の口腔関連QOLの心理的不快感の改善に寄与した.

  • 中林 晋也
    2016 年 8 巻 4 号 p. 442-445
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は67歳男性.上顎前歯部の動揺と咀嚼困難を主訴に来院し,下顎部分床義歯不適合による審美および咀嚼障害と診断した.上顎前歯部は即時義歯で審美的回復を,下顎義歯は修理して咀嚼機能および咬合支持の回復を行った.そして機能印象とオルタードキャスト法を活用した最終義歯によって,長期的に良好な経過が得られた.

    考察:機能印象は義歯の沈下を抑制することで,義歯を安定させ,支台歯の負担を軽減すると考えられる.

    結論:本症例において,部分床義歯によって審美性および咀嚼機能は回復し,そしてオルタードキャスト法による機能印象は,支台歯の負担の軽減と長期的な義歯の安定をもたらした.

  • 林 栄成
    2016 年 8 巻 4 号 p. 446-449
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は59歳男性.上顎前歯部中間欠損の義歯に対する審美不良および咀嚼困難を主訴に来院.プロビジョナルレストレーションを用いて咬合再構成を行い,前歯部の補綴スペースを確保した後,上顎前歯部にはインプラント補綴を行った.

    考察:最終補綴装置装着後にナイトガードの装着を指導し,定期的なリコールを行った.3年以上経過した現在も破損等の問題は認められず,患者の満足度は高く保たれている.

    結論:咬合高径の低下した上顎前歯部中間欠損症例に対して,咬合挙上を行い適切な補綴スペースを確保した後にインプラント治療を行い,審美・咀嚼障害を改善することができた.

  • 川西 克弥
    2016 年 8 巻 4 号 p. 450-453
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は初診時64歳の男性,口底癌部分切除後の舌運動障害と重度歯周疾患により生じた歯の動揺による咀嚼困難を主訴として当科を受診した.

     歯周基本治療と固定性補綴装置による一次固定ならびに治療用義歯によるフレンジ形態修正後,その形態を再現した部分床義歯を装着し機能回復を行った.治療前後の機能評価には口腔関連QOLと咀嚼スコアおよび患者満足度アンケートを実施した.

    考察:最終補綴治療後は咀嚼スコアと患者満足度に著しい改善が認められた.喪失歯を最小限に抑え,残存歯を可及的に保存することは予後を左右する重要な点であった.

    結論:上下顎固定性補綴装置と機能運動に調和した義歯床フレンジ形態の決定により,適切な機能回復が可能となった.

  • 中島 一憲
    2016 年 8 巻 4 号 p. 454-457
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:65歳の女性.咀嚼困難を主訴に来院した.咬合の違和感を改善するため,ヤスリにより残存歯の削合を繰り返したという.口腔内診査の結果,残存歯の歯冠は上下顎とも大きく削合されていた.種々の検査結果から適切と思われる咬合平面や顎位を決定し,プロビジョナルレストレーションの調整を繰り返したのち最終補綴を施行した.

    考察:プロビジョナルレストレーションにより,顎位を本来あるべき位置へ慎重に診査,調整,誘導した.これにより良い結果が得られたものと考える.

    結論:適切な下顎位の設定は症例の予後を大きく左右する.本症例でも,種々の方法により下顎位の決定を行い,良好な経過を得ることができた.

  • 有川 香織
    2016 年 8 巻 4 号 p. 458-461
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は78歳の女性.上下顎全部床義歯の咀嚼困難を主訴に来院した.下顎にインプラント支台の磁性アタッチメントを用いた義歯を装着していたが,床面積は狭く維持・安定が不良であった.ピエゾグラフィを用いて補綴学的空間を求め,リンガライズドオクルージョンを付与した義歯を製作し,咀嚼障害の回復を図った.

    考察:口腔周囲筋や舌と調和した形態,磁性アタッチメントおよびリンガライズドオクルージョンによる良好な維持・安定が患者の満足に繫がったと考える.

    結論:顎堤吸収の著しい全部床義歯難症例で良好な結果を得るには,口腔周囲筋や舌運動と調和した位置への人工歯排列と適切な床形態の付与が重要である.

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