図書館学会年報
Online ISSN : 2432-6763
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43 巻 , 2 号
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論文
  • 吉田 右子
    原稿種別: 論文
    1997 年 43 巻 2 号 p. 49-62
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2017/08/03
    ジャーナル フリー
    アメリカ公共図書館が教育サービスを開始した1920年代の図書館成人教育の状況をカーネギー教育振興財団研究員ラーネッド (William S. Learned) が1924年にThe American Public Library and the Diffusion of Knowledgeにまとめた。公共図書館に高度な情報提供機能を求めたラーネッドはレポートの中で公共図書館の理想モデルを提示し「コミュニティ・インテリジェンス・センター」(community intelligence center) という名称を与えた。既存の図書館の状況を検討しながらコミュニティ・インテリジェンス・センター構築の可能性を追究したラーネッドの報告書は, 図書館界に成人教育の重要性を自覚させると共にコミュニティにおける公共図書館の役割をめぐる議論を生起させた。彼の公共図書館サービス論は今日の成人サービスの理論的基盤を提供した。
  • 薬袋 秀樹
    原稿種別: 論文
    1997 年 43 巻 2 号 p. 63-78
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2017/08/03
    ジャーナル フリー
    図書館法第4条, 第5条, 第13条は公立図書館の専門的職員の職務, 資格, 配置について規定している。本稿の目的は, これらの条文の趣旨と問題点を, 関係文献の検討と学芸員, 社会教育主事等との比較によって明らかにすることである。結果として次の5点が明らかになった。(1) 司書・司書補の職務内容, 等級と職務分担, 資格の要件と取得方法, 配置のいずれの点にも不十分な点が見られる。(2) 資格取得に必要な学歴水準が低いにもかかわらず, 取得方法が弾力性に欠ける。(3) 判断を要しない職務を担当する職員に関する有効な規定がない。(4) 重要な文書である「司書および司書補の職務内容」が取り上げられてこなかった。(5) 社会教育主事, 学芸員等の他の専門的職員との比較が行われてこなかった。
  • 平久江 祐司
    原稿種別: 論文
    1997 年 43 巻 2 号 p. 79-93
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2017/08/03
    ジャーナル フリー
    1980年代の米国の学校図書館では多様なメディアの導入が進み, 情報リテラシーの育成が期待されるようになった。これは, 1988年に米国学校図書館員協会が中心となって出版した『インフォメーション・パワー』に明確に示されている。こうした変化は, 学校図書館員の資格要件や養成に大きな影響を与えている。そこで, 本稿は, 1980年代の米国の学校図書館員の養成動向とその要因となる能力主義が果たした役割を日米の文献をもとに考察した。その結果, 次の点が明らかになった。1980年代の学校図書館員の養成の特徴は, (1) 実習/実務, (2) 学力試験, (3) 能力主義の導入であった。能力主義の導入は, 実習/実務と学力試験の導入を推し進める要因である。能力主義の成果は, 学校図書館員の職務内容の分析によって職務遂行に必要な能力を明確にしたことと, 理論と実践を統合するカリキュラムを実現したことであった。学校図書館員の職務遂行に必要な能力とは, 図書館員, 教員, 情報専門家の役割を統合する実践的能力であり, その養成カリキュラムの目標は, この実践的能力の育成にあった。
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