メロペン®の小児感染症に対する使用実態下における安全性,有効性に関する,①肝機能異常の発現頻度及び②安全性,有効性に影響を与えると考えられる要因の探索について,問題点などの有無を確認することを目的とした特別調査(小児)を実施した。
安全性に関しては,本調査での副作用発現症例率は14.3%(173例/1210例)であり,主な副作用として「肝機能異常」,「アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加」や「アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加」が認められた。これらは,小児の開発時の臨床試験や成人での使用成績調査と同様であった。また,患者背景要因別で検討した結果,肝機能障害合併の有無,使用理由(尿路感染症),前投与抗菌薬の有無と性別の4項目で副作用の発現症例率に有意な差を認めたが,治療上問題となる差異ではないと考えられた。
有効性に関しては,本調査での有効率は88.6%(890例/1004例)であった。患者背景要因別で検討した結果,病型,使用理由,併用療法の有無,併用抗菌薬の有無の4項目で有効率に有意な差を認めたが,治療上問題となる差異ではないと考えられた。
以上,本剤は小児においても安全性と有効性に特記すべき問題点はなく,有用な薬剤であることが確認できた。
抗菌薬感受性検査において,同系の薬剤については代表薬剤の感受性検査の結果を参照して耐性・感受性の推測を行っている1)。カルバペネム系抗菌薬では抗菌薬感受性テストのルーチン検査においてブドウ糖発酵の腸内細菌用のMicroscan Neg Combo Panel6.11Jとブドウ球菌用のPos Combo Panel 3.1JではImipenem (IPM)のみの最小発育阻止濃度(MIC: Minimum Inhibitory Concentration)を測定し,ブドウ糖非発酵菌用のMicroscan Neg Combo Panel 3.12JではIPMとMeropenem (MEPM)のMIC測定を行い,カルバペネム系抗菌薬に対する感受性の指標としている。フルオロキノロン系抗菌薬では,Pos Combo Panel 3.1JとNeg Combo Panel 6.11JではLevofloxacin (LVFX)のみを,Neg Combo Panel 3.12JではLVFXとCiprofloxacin (CPFX)のMIC値を指標としている。
今回我々は,臨床分離された第三世代セファロスポリン耐性を示す腸内細菌であるEsherichia coli, Klebsiella pneumoniae,Klebsiella oxytoca,Serratia marcescens,Enterobacter cloacae,Citrobacter freundiiを対象とし,カルバペネム系抗菌薬としてIPM,MEPM,Panipenem (PAPM),Doripenem (DRPM)の4剤とフルオロキノロン系抗菌薬CPFX,LVFX,Tosufloxacin (TFLX),Pazufloxacin (PZFX)の4剤のMIC比較検討し,代表薬剤による抗菌効果予測の妥当性を検討した。