The Japanese Journal of Antibiotics
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バーチャルイシュー
65 巻, 5 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 長谷川 好規, 河野 茂, 朝野 和典, 吉田 雅博
    2012 年65 巻5 号 p. 291-304
    発行日: 2012/10/25
    公開日: 2024/10/25
    ジャーナル フリー

    2011年8月,日本呼吸器学会より「医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン」が発行された。市中肺炎(CAP)および院内肺炎(HAP)ガイドラインは,既に2007年と2008年に改訂版も発行されているが,CAPとHAPの中間的な存在となる介護施設などで発症する肺炎を対象として,我が国独自の保険形態にマッチしたガイドラインとしてNHCAPガイドラインが策定された。この策定により,本邦での肺炎の定義を見直すことで,ガイドラインが目指す「診療の質の向上を図り,国民の健康を増進すること」へ,さらに近づいたものと考えられる。一方,ガイドラインは近年,エビデンスはもとより,その検索方法や,対象および利用者の明確化など様々な点から「質の高さ」が求められている。そこで本座談会では,肺炎を中心とした「呼吸器感染症診療ガイドライン」がさらに広く有効利用されるために,日本呼吸器学会ガイドライン施行管理委員会の前委員長である名古屋大学長谷川先生,日本呼吸器学会にて作成した各種感染症診療ガイドラインの作成委員長である長崎大学河野先生,同作成委員である大阪大学朝野先生,日本医療機能評価機構EBM医療情報部Minds医療情報サービスガイドライン主幹担当者である国際医療福祉大学吉田先生より,現状のガイドラインにおける課題および将来展望等について討議いただいた。

原著
  • 髙倉 真理子, 福田 淑子, 野村 伸彦, 満山 順一, 山岡 一清, 浅野 裕子, 澤村 治樹, 桂川 晃一, 橋渡 彦典, 松川 洋子, ...
    2012 年65 巻5 号 p. 305-321
    発行日: 2012/10/25
    公開日: 2024/10/25
    ジャーナル フリー

    岐阜及び愛知県下の医療施設において,2009~2010年に分離・同定された小児由来Haemophilus influenzae 197株の血清型,各種抗菌薬に対する感受性,μ-lactamase(BL)産生の有無及びpenicillin-binding protein 3をコードするftsI 遺伝子変異の有無,TEM型BL産生遺伝子の有無について検討した。

    血清型別分離株数及び頻度はnon-typeableが177株(89.8%)で最も多く,次いでb型16株(8.1%),e型3株(1.5%),f型1株(0.5%)の順であった。

    薬剤感受性を指標にH. influenzae 197株を分類すると,μ-lactamase non-producing 306(16)THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS 65—5 Oct. 2012 ampicillin-susceptible H. influenzae(BLNAS)は54株(27.4%),μ-lactamase non- producing ampicillin-resistant H. influenzae(BLNAR)は123株(62.4%),μ-lactamase producing ampicillin-resistant H. influenzae(BLPAR)は12株(6.1%),μ-lactamase producing amoxicillin/clavulanic acid-resistant H. influenzae(BLPACR)は8株(4.1%)であった。

    ftsI 遺伝子の変異及びTEM型BL産生遺伝子の有無に基づきH. influenzae 197株を分類すると,gBLNASは34株(17.3%),gLow-BLNARは13株(6.6%),gBLNARは130株(66.0%),gBLPARは11株(5.6%),gBLPACR-IIは9株(4.6%)であり,gLow-BLNARとgBLNARを合わせた分離頻度(72.6%)は薬剤感受性によるBLNARの分離頻度(62.4%)に比べ高かった。

    各種抗菌薬のMIC90は,tosufloxacin,garenoxacinで0.0156μg/mL,levofloxacin,pazufloxacinで0.0313μg/mL,norfloxacinで0.0625μg/mL,tazobactam/piperacillin(TAZ/PIPC),ceftriaxoneで0.25μg/mL,TAZ/PIPC(1 : 8),cefditorenで0.5μg/mL,piperacillin,cefteram,cefotaxime,meropenem,tebipenem, minocyclineで1μg/mL,doripenemで2μg/mL,cefcapene,imipenem,azithromycinで4μg/mL,sulbactam/ ampicillin,clavulanic acid/amoxicillin(1 : 2,CVA/AMPC),cefdinirで8μg/mL,CVA/ AMPC(1 : 14),flomoxef,clarithromycinで16μg/mL,ampicillinで32μg/mLであった。

    今回の検討では過去の検討と比べ薬剤耐性化に急速な進行は認められなかったが,依然,BLNARの分離頻度は50%を上回っていた。適切な化学療法を行うためにも,今後も定期的なサーベイランスを行い,H. influenzae の薬剤感受性動向を把握していくことが重要である。

  • 千葉 菜穂子, 諸角 美由紀, 生方 公子
    2012 年65 巻5 号 p. 323-334
    発行日: 2012/10/25
    公開日: 2024/10/25
    ジャーナル フリー

    ペニシリン耐性肺炎球菌(penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae: PRSP)とβ-ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌(β-lactamase-nonproducing, ampicillin-resistant Haemophilus influenzae: BLNAR)に対する経口抗菌薬作用後の経時的形態変化について位相差顕微鏡下で観察した。また,BLNARに関しては,その形態変化を電子顕微鏡下でも観察した。使用菌株は,肺炎球菌がME19株(genotype: gPRSP,莢膜19F型),インフルエンザ菌がJPH002株(gBLNAR,莢膜b型)である。薬剤はamoxicillin(AMPC),cefditoren(CDTR),tebipenem(TBPM),tosufloxacin(TFLX)を対象とした。作用濃度はそれぞれの薬剤を通常投与量で小児に投与した際に得られるCmax到達から1時間後の血中濃度とした。gPRSPでは,TBPMを作用させた場合のみ20分後から溶菌像が認められ,2時間後には90%の細胞が溶菌した。溶菌までのスピードやその割合の高さから,本薬の殺菌性の強さが裏づけられた。AMPCとTBPMを作用させたgBLNARは,スフェロプラスト化(膨化)した菌からの溶菌細胞と,細胞内に空胞を形成した細胞が観察された。CDTRでは,著しくフィラメント化した細胞からの溶菌像,TFLXではややフィラメント化したまま死滅したと推定される細胞が観察された。それぞれの薬剤の殺菌性やすでに報告されているPBPに対する親和性の違いを反映する経時的形態変化は,抗菌薬選択の上で有益な情報と結論された。

  • Hiromi Morishige, Yoko Mano, Toyoko Oguri, Nobuhiko Furuya
    2012 年65 巻5 号 p. 335-347
    発行日: 2012/10/25
    公開日: 2024/10/25
    ジャーナル フリー

    This study aimed to compare the susceptibilities of 5 reference strains and 28 isolates of Candida spp., to micafungin, amphotericin B, flucytosine, fluconazole, itraconazole, voriconazole, and miconazole, obtained by visually determined minimum inhibitory concentration (MIC) using the agitation method (V-A), as described in the Clinical and Laboratory Standards Institute M27-A3 document; visual determinations without agitation (V-NA); and spectrophotometric determinations for the presence or absence of agitation (SP-A and SP-NA, respectively). Our results indicate that when the V-NA, SP-A, and SP-NA—the 3 alternative microdilution procedures for MIC endpoint determinations—were compared with the V-A, excellent agreements were observed between the V-NA and V-A rather than with the spectrophotometric methods (between the SP-A or SP-NA, and V-A). Furthermore, many errors occurred while using the SP-A method in the presence of agitation and some isolates showed major errors. Three of 5 isolates that showed very major errors between the spectrophotometric SP-A or SP-NA, and the reference V-A method were trailing isolates. Therefore, it was suggested that the MICs of Candida spp. obtained by the V-NA method were more precise than those by the conventional SP-A method.

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