The Japanese Journal of Antibiotics
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21 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • とくにCephalothinのDisc法による感受性測定ならびに静注療法について
    金沢 裕, 倉又 利夫
    1968 年 21 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 1968/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    私ども1) はさきに, 合成Cephalosporin C製剤としてのCephaloridine (CER), Cephalothin (CET) に対する基礎的検討として, その抗菌力, 体液中濃度測定法, 血中・尿中濃度測定成績, 細菌の不活化酵素に対する態度, および臨床経験について報告した。
    また, 臨床検査としてのCERの感受性ディスク法4, 6) について検討を加えたが, 今回はさらにCETの感受性ディスクにも検討を加えたので報告する。
  • アミノベンジルペニシリンとの併用効果
    中沢 昭三, 山本 郁夫, 横田 芳武, 光武 照之, 三好 英司, 山階 綏子
    1968 年 21 巻 1 号 p. 10-14
    発行日: 1968/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    本論文の要旨は, 昭和42年6月2日名古屋における第15回日本化学療法学会総会において報告した。
    前報において, 私共は, Lysozyme (Ly) が単独ではあまり著名な抗生作用を示さないが, これを多くの化学療法剤と併用すると, とくにペニシリン系抗生物質との間に, 試験管内やマウス実験的グラム陽性菌感染症の治療実験において明らかに協力効果がみとめられることを報告した。
    今回, 私共は, グラム陽性菌のみならず, グラム陰性菌にも有効な広域合成ペニシリンであるAminobenzyl penicillinとの併用効果について検討を続けているが, 菌種によつて多少の効果の強弱はみとめられるが, 一般に好成績が得られたので, ここに報告する。
  • 中沢 昭三, 横田 芳武, 上田 至宏, 白石 喜一郎, 秋葉 朝一郎
    1968 年 21 巻 1 号 p. 15-18
    発行日: 1968/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    本論文の要旨は昭和42年6月2日名古屋市愛和文化講堂における第15回日本化学療法学会総会において報告した。
    Staphylomycinは, 1954年ベルギーのR. I. T. 研究陣によつてStreptomyces virginiaeから分離精製されたグラム陽性菌群に有効な抗生物質である。本物質は, 構成要素M1 (75%), M2 (5%以下), S (5%) からなる黄色粉末で, 水に溶解しにくく, 有機溶媒には容易に溶解する。
    Staphylomycinは, 1950年フランスにおいて発見されたPristinamycinおよび1956年梅沢らによつて発見されたMikamycinにきわめて類似した抗生物質であり, 今回私どもはこれら3種の抗生物質をできる限り同一条件で試験管内およびマウス生体内抗菌作用を比較検討し, 2, 3の知見を得たので, ここに報告する。
  • 青河 寛次
    1968 年 21 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 1968/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    グラム陰性桿菌は, 生体環境における常在菌としても, また病原細菌としても, 主要な位置を占めるが, 一方, その薬剤耐性獲得も著るしく, 臨床上, 重大な問題となつている。グラム陰性桿菌感染のうち, 最も頻度の高いのは大腸菌であり, 耐性大腸菌感染は, われわれが日常経験するところである。
    Nalidixic acidは, 大腸菌に対して優れた臨床意義を示す化学療法剤であるが, 本剤の臨床応用が現段階でどのような価値と限界をもつか, どうかを知るには, 薬剤耐性との関連を熟知する必要がある。
    しかし, 細菌の耐性分布の年次推移を知るには, 菌株の分離や感受性測定など, できるだけ均一な実験条件が要請される。私は, この点を考慮した上で, 1961年から毎年, 臨床分離した大腸菌の耐性分布を追求しており, その成績は昭和42年4月, 名古屋市における曰本医学会総会シンポジウム講演の一部として発表した。
    そこで, Nalidixic acidを中心に大腸菌の耐性分布の現況を, 以下のように究明した。
  • 山地 幸雄, 高橋 昌己, 宮永 嘉隆, 留目 優子, 本山 三生
    1968 年 21 巻 1 号 p. 25-33
    発行日: 1968/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年, グラム陰性桿菌感染症の増加が注目されており, これらは, かつては弱毒とされた菌種ないしは耐性菌によるもので, 化学療法剤の発達にともなつて生じて来た現象である。これらの原因菌は, グラム陽性球菌とくらべて, 本来抗生剤に対する感受性が低く, 耐性菌のできやすい素因1) があり, その上, 本感染症は, 局所的あるいは全身的基礎疾患に乗じて発生して来る傾向がある, などの理由によつて重視されている2~7) 。
    われわれは, 婦人科疾患から1965年41株, 1966年30株, 1967年13株, 泌尿器科疾患から1966年4株, 1967年59株, 内科疾患から1967年26株, 耳鼻科疾患から1966年36株, 1967年20株, その他23株, 計252株のグラム陰性桿菌を分離し, 15種の抗生剤あるいは化学療法剤に対するそれらの感受性を測定した。
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