The Japanese Journal of Antibiotics
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25 巻, 5 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 小林 稔, 高見 寿夫, 光田 篤司, 寺口 和女
    1972 年 25 巻 5 号 p. 283-287
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    新しいTetracycline (TC) 誘導体Minocycline (Minoと略) の抗菌性については, 既に多くの報告がある。In vivoの抗菌作用の研究はREDINら1) によつて,in vitroに関しては, MARTELLおよびBOOTHE2) によつて報告され, 我が国でも中沢ら3) による報告がある。今回, 私どもはMinoについてTC等の化学療法剤を比較薬剤とし, 臨床分離菌の感受性, 抗菌作用に及ぼす2, 3の因子の影響, および蛋白分解酵素セラチオペプチダーゼ (T. S. Rと略) との併用効果4) などの基礎的事項について観察したので, 報告する。
  • 1972 年 25 巻 5 号 p. 287-287,294
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 中沢 進, 岡 秀, 佐藤 肇, 渡辺 修, 新納 憲司, 定岡 啓三, 小島 碩哉, 藤井 尚道, 近岡 秀次郎, 大高 常正
    1972 年 25 巻 5 号 p. 288-294
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Minocycline (Minomycin ‘Lederle’, 以下MINOと略記) はTetracycline (TC) の半合成誘導体で, 化学名は7--Dimethylamino-6-deoxy-6-demethyltetracyclineである。その特徴とするところは, TC耐性株を含むブドウ球菌に抗菌力があり, 有効血中濃度が長時間持続するために1日1~2回の少量の投与で臨床効果の期待できる点である。
    以上の諸性状ならびに臨床的成績は, 本邦における各位の報告1~5) から明かであるが, 従来の臨床成績は本剤の錠剤によるもので, 年少小児症例の報告は少なかつた6)。今回, 年少小児でも服用可能な本剤のドライ・シロップを入手した機会に, 小児科領域における一連の検討をおこなつたので, 今日までの概況について報告する。
  • 三辺 武右衛門, 村上 温子, 小林 恵子, 徐 慶一郎
    1972 年 25 巻 5 号 p. 295-298
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Minocycline (化学名: 7-Dimethylamino-6-deoxy-6-demethyl-tetracycline) は, レダリー研究所で開発された新しいTetracycline (TC) 系の合成抗生物質で, 図1のような化学構造式をもつ。本剤は, 従来のTCにくらべ優れた抗菌力を有し, とくにTC耐性の病原性ブドウ球菌に対しても優れた抗菌力を示すといわれる。われわれは, 本剤について, 抗菌試験をおこない, Minocycline dry syrupを小児の耳鼻咽喉科感染症の治療に応用し, みるべき成績をおさめたので, それらの成績について報告する。
  • AmpicillinとCarbenicillinを中心として
    斎藤 忠明
    1972 年 25 巻 5 号 p. 299-315
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    周産期医学には, 胎児・新生児を中心として, 数多くの問題が含まれており, 従来それぞれ別個の立場から研究がおこなわれていたが, 1970年SALING1) の提唱以来,これを総合的に把握し, 研究することがおこなわれるようになり, 現在に至つている。周産期における感染症は, 抗生物質の普及した今日も, 依然として重要な問題であり, 母体においては分娩産褥という特殊な環境, 胎児・新生児においては諸機能の未熟なことから, 化学療法剤の適正使用量やその影響など, 特別の考慮が払われなければならない。この時期における化学療法剤としては, 広域スペクトルであること, 作用が殺菌的であること, 注射による投与が可能で速効性であること, 副作用の少いことが望ましい。
    この条件をみたすものとして, いくつかの抗生物質があげられるが, これらの物質については, 広汎な研究がなされているにもかかわらず, 周産期における化学療法の観点から研究した報告は少い。日本化学療法学会の母児化学療法研究委員会は数年来, 前記の立場からいくつかの抗生物質について研究をおこない, 結果を報告して来たが, 私も班員として研究をおこない, 報告した。
    今回, 私は本研究の一環として, 合成広域ペニシリンであるAmpicillinおよびCarbenicillinについて, 周産期における化学療法の立場から研究をおこない, 結果を得たので報告する。
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