The Japanese Journal of Antibiotics
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28 巻, 4 号
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  • 急性毒性およびラットにおける亜急性毒性
    松崎 明紀, 中村 浩一, 阿久津 貞夫, 関野 実, 平田 明保, 浅野 昌子, 岸本 勝次, 福島 三枝子
    1975 年 28 巻 4 号 p. 415-434
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacin (以下BB-K8と略す) は, KanamycinAの2-Deoxystreptamine部分のC-1位Amino基をL-γ-amino-α-hydroxybutyric acidでAcyl化した半合成のAminoglycoside系抗生物質である1, 2)。著者らはすでに, 本物質の一般薬理作用3) および胎仔に及ぼす影響4, 5) について報告したが, 今回はBB-K8の急性毒性およびラットにおける30日間の皮下注射による亜急性毒性についてKanamycin sulfate (以下KMと略す) を対照薬として検討したので報告する。
  • ラットにおける慢性毒性
    松崎 明紀, 中村 浩一, 吉田 昭雄, 関野 実, 飯母 清孝, 浅野 昌子, 小野寺 邦介, 渡辺 計子
    1975 年 28 巻 4 号 p. 435-457
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacin (以下BB-K8と略す) は, KanamycinAの2-Deoxystreptamine部分のAmino基をL-γ-Amino-α-hydroxybutyric acidでAcyl化した半合成のAminoglycoside系抗生物質である1, 2)。今回, 著者等は, Wistarラットを用いてBB-K8およびKanamycin sulfateの180日間にわたる皮下注射をおこない, その毒性について比較したので, その成績を報告する。
  • 犬における亜急性毒性
    松崎 明紀, 阿久津 貞夫, 吉田 昭雄, 小野寺 邦介, 関野 実, 土田 稔, 浅野 昌子
    1975 年 28 巻 4 号 p. 458-484
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacin sulfate (BB-K8) およびKanamycin sulfate (KM) の400mg/kg, 200mg/kg, 100mg/kgおよび25mg/kgの各薬量について, Beagle犬90頭(雄45, 雌45)を用い, 1日1回30日間にわたる筋肉内注射をおこない, その亜急性毒性について比較実験をおこなつた.
    (1) BB-K8およびKMの25mg/kgおよび100mg/kg群では, Control群と比較し, 異常所見はほとんどみられず, 毒性はみとめられなかつた.
    (2) 200mg/kg群では, 腎障害がみられたが, 非常に軽度で, BB-K8 10例中+2例(♂1,♀1), ±3例 (♂2,♀1) であつた.BB-K8とKMとの間に差はみられなかつた.雌のほうが雄より多少軽い傾向がみられ, またBB-K8, KMともに, 30日後には快復していくきざしがみとめられた.
    (3) 400mg/kg群では, 腎障害はかなり著明にみとめられ, その程度は, BB-K8 10例中廾4例 (♂2,♀2),+3例 (♂2,♀1),±3例 (♂1,♀2) であつた.KMもほぼ同程度であつた.
    (4) 200mg/kg, 400mg/kgのいずれの群も, 主な病変は腎にみられ, 肝・肺・脾・その他の臓器組織では著変はみられなかつた. 腎の変化は, 主として近位尿細管の障害で, 糸球体に異常はみられなかつた.
  • 犬における慢性毒性
    松崎 明紀, 吉田 昭雄, 阿久津 貞夫, 中村 浩一, 関野 実, 奥山 大輔, 浅野 昌子
    1975 年 28 巻 4 号 p. 485-524
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacin (以下BB-K8と略す) は, Kanamycin Aの2-Deoxystreptamine部分のAmino基をL-γ-Amino-α-hydroxybutyric acidでAcyl化した半合成のAminoglycoside系抗生物質である1, 2)。今回著者らは, Beagle犬を用いて, BB-K8およびKanamycin-sulfate (以下KMと略す) の180日間にわたる筋肉内投与をおこない, その毒性について比較実験をおこない, 以下に記述する成績を得たので報告する。
  • 亀山 明, 丸田 宏幸, 皆見 紀久男
    1975 年 28 巻 4 号 p. 525-529
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    カナマイシン系の新らしい抗生物質であるBB-K8について, 我々は皮膚科領域において使用経験をえたので, ここに報告する。
  • 小酒井 望, 小栗 豊子
    1975 年 28 巻 4 号 p. 530-537
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    新らしいアミノグリコシッド剤のAmikacin(BB-K8)が, 緑膿菌をはじめ各種の好気性グラム陰性桿菌, ブドウ球菌等に強い抗菌力をもつことについては, すでに多くの報告がある。私どもは最近, 臨床材料から分離した各種病原細菌を用いて, BB-K8とGentamicin (GM), Dibekacin (DKB), Tobramycin (TOB), Kanamycin (KM) の抗菌力を, 寒天平板希釈法を用いて比較したので報告する。
  • 第2報とくに自然界分離のSM耐性菌に関して
    金沢 裕, 倉又 利夫
    1975 年 28 巻 4 号 p. 538-541
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    接合によつて耐性を伝達するR-因子は, 腸内細菌科の種々の菌に及んでいることが明らかにされつつある。Yersiniaについては, GINOZA1) はYersinia (Pasteurella) pseudotuberculosisまたはYarsinia (Pasteurella) pestisが,Escherichia coliからR-因子によつて耐性の伝達をうけることを報告した。ついで金沢ら2, 3, 4), 水野ら5)もY. enterocolitica力二腸内細菌由来のR-因子の宿主菌となりうることを報告した。
    一方, CORNELIS6) は, Y. enterocoliticaから (Su, Sm, Cm, Km) と (Su, Sm, Cm, Tc) R-因子を検出した。金沢ら7) も, ヒト終末回腸炎から分離されたY.pseudotuberculosisのSM単独耐性が感性E.coliへ伝達されることをしり,Y.pseudotuberculosisにおけるSM耐性R-因子の存在を明らかにした。
    その後, 金沢ら8) はさらに,動物分離のY. renterocolitica, Y. pseudotuberculosisをも加えて, 接合による耐性の伝達についても検討, 報告したが, 今回はとくに, その耐性が1次伝達, 2次伝逮ともに証明されたSM単独耐性について報告する。
    なお最近, 木村ら9) も同様,Y.enterocolitica, Y. pseudotuberculosisのSM単独耐性R-因子について報告している。
  • TATSUNORI SHIMIZU
    1975 年 28 巻 4 号 p. 542-548
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Since the discovery of cephalothin in 1962, many semi-synthetic cephalosporins have appeared. To choose the most suitable drug for the clinical treatment of infections, the characteristics of these antibiotics must be sufficiently understood.
    When cephalosporins which are or will be commercially available are divided into two categories, one consists of cephaloridine, cefazolin and cephalexin which are comparatively stable in the living body; and the other cephalothin, cephaloglycin, cephapirin and cephacetrile which are metabolized into desacetyl compounds with low antibacterial activity.1-2)
    In this study, the author compared the absorption, excretion and some other properties of cefazolin and cephalothin,(widely used clinically), and cephapirin (still under study in Japan).
  • 小松 信彦, 長岡 弘司, 福留 厚, 李 材木, 天野 洋, 南雲 昇, 雨宮 功治, 加藤 桃代
    1975 年 28 巻 4 号 p. 549-557
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我々は前報1~3) において, 担子菌多糖Schizophyllan (略称: SPG) が諸種の急性の実験的細菌感染症に対して非特異的に感染防御効果を発揮するばかりでなく, 慢性感染症であるマウスの実験的結核症にも治療効果を示し, SPGによる網内系細胞の賦活化が抗結核作用と深い関連性があること, および Ethambutol (EB)と併用したばあい, EBの抗菌作用が加わり, よりよい治療効果をあげ得ると推察される組織像がみられたことを報告した。また前報2) において, Streptomycin (SM)とRifampicin (RFP)の単独およびそれらとSPGとの併用療法の延命効果について報告したが, 今回はそれらの病理組織学的検索の結果について述べる。
  • 立花 章男, 佐々木 弘三, 渡辺 隆, 矢野 邦一郎, 佐渡 卓朗
    1975 年 28 巻 4 号 p. 558-566
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Josamycin (JM) およびJosamycin propionate(JM-P)を経口投与したときの生体内動態および尿中代謝産物については, すでに報告した1, 2)。それによると, JosamycinとJosamycin propionateの生体内動態について抗菌活性で測定した値を比較すると, Josamycinでは経口投与初期から血漿中濃度または臓器内濃度が上昇し, 腸管からの吸収が速やかであつた。これに対して, Josamycin propionateでは, 経口投与後の血漿中濃度や臓器内濃度の上昇は緩やかであるが, 各濃度は持続性であった。これらのことが抗菌活性でみたばあいのJosamycinとJosamycin propionateの生体内動態の特徴であつた。本実験では, JosamycinおよびJosamycin propionateのこれらの生体内動態の相達についてさらに検討するため, 当研究所において生合成された14C-Josamycin3)および14C-Josamycin propionateをラットに経口投与したときの吸収, 分布, 排泄について抗菌活性と放射能の両者を測定したので報告する。
  • 小林 裕
    1975 年 28 巻 4 号 p. 567-580
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    抗菌剤の出現によつて, 化膿性髄膜炎による死亡は著減はしたが, 本症はなお難治の疾患といわねばならない。QUAADE & KRISTENSEN1) の658例の集計によれば, 流行性髄膜炎3.7%, インフルエンザ菌性髄膜炎9.5%, 肺炎球菌性髄膜炎17.3%の死亡がみられ, HAGGERTY & ZIAI2), KOCHら3)の成績も大同小異である。これらは, 広域Penicillin(PC)出現以前の報告ではあるが, 今日でも事情はそう変つておらず, PCG大量にまさる流行性および肺炎球菌性髄膜炎の治療法は出現していないし, インフルエンザ菌性髄膜炎に対する Ampicillin (ABPC) とChlormphenicol(CP)の効果はほぼ等価4) であり, 長期観察成績によれば, 生存例の半数以上に神経学的後遺症がみとめられ, 予防の重要性が力説されている5~7)。
    以上は乳児期以後の髄膜炎の状況であるが, 新生児期ともなると, 60~90%が死亡し, 生存例の約半数に後遺症がみられる8~13)という惨状である。
    したがつて現在, 新生児期にはABPCとGentamicin(GM)の併用, 以後はABPC単独使用が代表的なものとされている14, 15) けれども, それに安住することは許されず, ますます考究が重ねられなければならない。
    われわれは先に, Cefazolin (CEZ) による治療成績と, 各種抗菌剤の髄液中への移行および髄腔内注入の副作用について, 多数の文献を整理照合した成績を報告した16)が, 今回はその後の成績を加えて, 現時点での考え方について述べてみたい。
  • 石坂 隆
    1975 年 28 巻 4 号 p. 581-583
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    昭和31年に梅沢らによつて発見されたブレオマイシンは, 放線菌Streptomyces verticillus からえられた新抗生物質で, 抗菌性のほかに上皮性腫瘍にたいして強い抑制作用を示すため, 臨床各科において広く用いられてきた。
    今回われわれは, ブレオマイシンの臨床的効果を, とくに皮膚科領域における良性腫瘍のうち尋常疣贅, 若年性扁平疣贅などのDNAウイルス性腫瘍にたいして検討したので報告する。
  • 岩沢 武彦
    1975 年 28 巻 4 号 p. 584-594
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年, 細菌感染症に対する化学療法は, 感染病巣から起炎菌が分離同定される以前, または分離不能で起炎菌不明, また2種以上の混在菌がみいだされたばあい, 通常いわゆる広域抗菌スペクトラムをもつ抗生物質を選択投与するのが常識的な治療手段となつている。
    Tetracycline系抗生物質は, DUGGER (1948) らによつて発見されたChlortetracyclineを初めとしてOxytetracycline, Tetracyclineなどがみいだされ, さらに6-Demethylchlortetracycline, 6-Methylene-oxytetracycline (Methacycline) およびMinocyclineなどが相ついで誘導合成され, 感染症に対する強力な治療武器となつた。
    Doxycycline (以下DOTCと略記する) は, 1963年米国Pfizer社研究陣によつてOxytetracyclineのDehydrogenationにより合成され, 従来のTetracycline剤にくらべ, とりわけ抗菌力, 吸収排泄などがすぐれたいわゆるLong actingの新らしいTetracycline系抗生物質として登場し, すでにその基礎, 臨床面で高い評価が下されていることは周知のとおりである。
    DOTCの理化学的性状は, その塩酸塩が淡黄色の結晶性粉末状を呈し, 本剤は酸性液中ではTetracyclineよりはるかに安定であり, アルカリ液ではTetracyclineと同程度で毒性は低いといわれ, 本剤の化学構造式はFig. 1に示したとおりである。
    著者は, すでにDOTCに関して, その試験管内抗菌力, 吸収排泄, 体内分布などの基礎的検討をおこなうとともに臨床使用成績についても発表したが, 今回DOTCについて基礎的検討を加え, 静注剤の臨床応用を試みた結果, すぐれた成績がえられたので, その概要を報告する。
  • 金沢 裕, 倉又 利夫
    1975 年 28 巻 4 号 p. 595-599
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Tetrcyclineの新誘導体Doxycyclineについて, 臨床検査としての体液中濃度測定法, ディスクによる感受性測定法について検討し, 臨床的治療効果についても報告1) したが, 今回は新らたに開発された静注用Doxycycline製剤 (PT-122M) についても, 基礎的, 臨床的検討をおこなつたので報告する。
  • 横沢 光博, 中川 圭一
    1975 年 28 巻 4 号 p. 600-604
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    DoxycyclinoおよびMinocyclineは, Tetracyclineの誘導体で, 両者とも抗菌力においてはTetrayclineよりすぐれ, 経口投与で吸収も良好なため, Tetracyclineよりはるかに少ない投与量で同一の臨床効果がえられるので, 最近では, 従来のTetracyclineに代って広く使用されている。
    われわれは, DoxycyclineおよびMinocyclineの試験管内抗菌力の比較実験を同一条件下において検討したので, これらの成績について報告する。
  • 関根 理, 薄田 芳丸, 樋口 興三
    1975 年 28 巻 4 号 p. 605-610
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    塩酸Doxycyclineは従来, 経口的に使用され, 少量で生体内有効濃度を維持し得る広域抗生剤として各種領域で繁用されてきたが, 胃腸障害, 吸収に対する食餌の影響などで投与時の問題があり, 注射剤の開発が期待されていた。
    われわれはこの度, 静注用塩酸Doxycycline (PT-122M, 以下DOTCと略す) を使用する機会を得たので報告する。
  • 薄田 芳丸, 関根 理, 樋口 興三, 北原 克之
    1975 年 28 巻 4 号 p. 611-616
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    静注用DoxycyclineであるPT-122Mを各種腎機能障害患者に使用し, 本剤の体内異常蓄積の有無について, 臨床症状, 血中濃度, 血清生化学検査などによつて検討した。
  • 副島 林造, 直江 弘昭, 松島 敏春, 田野 吉彦
    1975 年 28 巻 4 号 p. 617-622
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我々は静注用DOTCについて検討した結果, 下記のような成績を得た。
    1) DOTC 100mgまたは200mg静注後の血清中濃度は, 5分後に最高値を示し, それぞれ3.4μg/ml, 6.0μ9/mlであり, 24時間後でも0.28, 0.84μg/mlの濃度を示した。
    2) 喀痰中濃度は, 0.72, 1.28μg/mlの濃度を示し, 内服投与のばあいより高い喀痰中濃度が得られた。
    3) 胸水中濃度は, 0.42~1.36μ9/mlの濃度を示した。
    4) 呼吸器感染症患老8例に使用し, 7例にゃや有効以上の成績を得た。副作用は, 全例にみとめられなかつた。
  • 三辺 武右衛門, 村上 温子, 小林 恵子, 徐 慶一郎, 稲福 栄
    1975 年 28 巻 4 号 p. 623-627
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Doxycycline (以下DOTCと略す) は, 1963年Pfizer研究所においてメタサイクリンから合成された広範囲抗生物質である。 酸性では, テトラサイクリンよりはるかに安定であり, アルカリ液では同程度の安定性をもっている。 本剤Renal clearanceは, 他のTCより低く, 尿細管での再吸収が大であるとされている。 経口投与で比較的少量で血中濃度が高いのは経口投与時98%が吸収され, かつ排泄が遅いためと考えられている。 臨床的には1日1~2回の投与で有効であり, 組織内濃度も高く, 多くの利点をもつ抗生物質である。
    我々は, 今回はDOTCを静脈内注射によつて耳鼻咽喉科感染症の治療に応用し, さらに抗菌力, 血中濃度, 組織内濃度, 副作用などについても検討したので報告する。
  • TATSUNORI SHIMIZU
    1975 年 28 巻 4 号 p. 628-633
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    When the antibacterial substances of cephalothin and cephapirin in the serum and urine after intramuscular injection were separated and assayed, desacetyl metabolites of both drugs were detected. These tendencies were especially apparent in the tissue concentrations. When both the drugs were given intravenously to healthy volunteers, the amounts of their desacetyl metabolites were not greater in man than in rats.
  • 岡本 美穂二, 安冨 徹
    1975 年 28 巻 4 号 p. 634-637
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    消化管の手術においては, 消化管内に存在するグラム陽性およびグラム陰性の細菌による手術野の汚染は, 一般に避けることができないとされている。
    手術中に汚染された腹腔内の感染予防のために, 細菌に直接作用させることを目的として, 抗生物質を手術終了直前に腹腔内に注入する方法がある。腹腔内に投与された抗生物質は, 腹膜を介して血液中に移行するが, 腹膜の吸収能は, 横隔膜下腹膜, 大網, 消化管を包む腹膜が, 他の部位の腹膜よりも特にすぐれた透過性を有しており1), 抗生物質は腹腔内投与によつても速やかに血液中に移行し, 有効血中濃度が得られるとされている2)。したがつて, この方法は, 術後の全身性の感染症の予防にも効果が期待できるものと考えられる。
    我々は, 従来から腹部手術においては, 手術終了直前に抗生物質を腹腔内に注入することを原則としているが, 注入する抗生物質は副作用の少ないものを使用するように心掛けている。今回, 広範囲スペクトルをもつ殺菌性の抗生物質で, 毒性が低く, 特に腎毒性が少ないために術後の感染予防に広く用いられているSodium cephalothin (商品名ケプリン, 以下CETと略す) を, 腹腔内投与および全身投与に使用し, その併用療法における臨床効果を検討したので報告する。
  • 内田 幸正, 高橋 徳治, 佐藤 哲康
    1975 年 28 巻 4 号 p. 638-642
    発行日: 1975/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    日本産を含めて天然のガーリックは, 強い抗菌作用を示し, そのActive principle はその含有アミノ酸アリインによるものであり, ガーリックから直接アリインを分取することにょつて日本産ガーリックにもアリインが相当量含まれることを証明しようとした。その結果, アリインはガーリック蛋白質中に約5~8%含まれ, ガーリック中の蛋白質は産地, 品種, 栽培法によつて異なるが, 約15~20%前後含まれ, かつ存在形態を追跡したところ, アリインはほとんど100%遊離型であることがみとめられた。なお, 産地別ガーリックについて, アリインの分布幅をみるとともに, その粗酵素を用いてのカップ法による力価を比較した。
    このようにしてアミノ酸分取分析装置を用いてアリインを分取し, それを再結晶した精製アリインについて充足量の等電点沈澱により精製した粗酵素とともにその抗菌スペクトラムをしらべ, 結核菌, グラム陽性菌, 陰性菌, 徽類に効果をもつことを明らかにした。
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