Amoxicillin (Clamoxyl ‘Beecham’, 以下AMPCと略記する)は, Ampicillin (以下ABPCと略記する) 類似の広域合成Penicillinであるが, ABPCに比較して高血中濃度, 高臓器移行率・良い尿中排泄率を示す点が特徴であり, 小児期における呼吸器, 尿路感染症に対して優れた治療効果のあることが1973年Londonにおける国際化学療法学会において報告され, 私等の成績の一部もこの機会に紹介されている1)。
また, 本邦においても1973年の第21回日本化学療法学会総会でシンポジウムとして取り上げられ, 小児科領域における私等の成果についても報告しておいた2)。
今回, ビーチャム薬品K. K. から1.0g中100mg AMPC含有粒で甘味小児用の製剤を入手した機会に, 本剤に関する小児科領域における基礎的, 臨床的検討をおこなうことができたので, 以下今日までの概況について報告したいと思う。
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