The Japanese Journal of Antibiotics
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30 巻, 5 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 出口 浩一
    1977 年 30 巻 5 号 p. 315-320
    発行日: 1977/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Ciclacillin (Aminocyclohexyl penicillin-ACPC, 以下ACPC) は, Ampicillin (以下ABPC) に類似の化学構造をもつ広域Penicillin剤であり, Penicillinaseに対する抵抗性が強く, 内服剤でありながらほぼ筋注なみの高い血中濃度が得られるという特徴がある2) 。一方, 試験管内抗菌力は, グラム陽性菌, グラム陰性菌ともにABPCの1/4~1/6程度であるという1) 。
    今回, 私は, 臨床分離菌株に対するACPCの試験管内抗菌力を, ACPCと類似の抗菌スペクトルをもつ薬剤と比較検討をしたので, 以下報告する。
  • 第3報妊娠ウサギに対する経口投与時の胎仔に及ぼす影響
    松崎 明紀, 阿久津 貞夫, 嶋村 達夫, 中谷 洋美
    1977 年 30 巻 5 号 p. 321-333
    発行日: 1977/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Fusaricacidは, 1934年に藪田等1) によつて微生物の生産する抗菌性物質として発表され, その後, 日高, 永津, 梅沢等2, 3) によつてDopamineβ-hydroxylaseの阻害作用が見出され, その酵素阻害機構および降圧作用に関する研究がなされてきた。著者等は, すでにFusaricacidのCa塩 (以下FA-Caと略す) について, DDB4系マウスおよびWistar系ラットを用いた実験において催奇形作用のないことを報告した4, 5) 。
    ここでは, New Zealand White種のウサギを用い, 妊娠時FA-Caの経口投与による胎仔への影響について検討したので, その成績を報告する。
  • 梅 平進, 高井 勇学, 天野 恵夫, 竹松 啓一, 中谷 静子, 真舘 修一郎, 中村 謙氏, 村上 博, 水野 治郎, 玉井 健三
    1977 年 30 巻 5 号 p. 334-337
    発行日: 1977/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    抗生物質の開発はPenicillin Gに始まり, 現在まで非常に多くにわたり, その発展は目覚ましいものがある。そのため, 臨床医家は感染症に対して, 抗菌力, 組織内濃度, 安定性などの点で, より有効な薬物を求めるようになり, 多くの研究が進められている。その中でも特に合成Penicillinの研究は目覚ましく, 臨床医家の注目をあびている。
    今回, 新らしく開発されたAmoxicillin (AM-PC) は, Ampicillin (AB-PC) と類似した抗菌力をもち, Ampicillinと同量の経口投与によつて, 血清中濃度はAmpicillinの約2倍に達し得る特徽があるといわれている1~4) 。
    我々は以前から各種抗生剤の組織親和性について報告し, 臨床所見とともに抗生剤の判定基準に対する細菌学的検索の必要性について論じてきた。
    今回, Amoxicillinについても, 歯科口腔外科領域における組織内濃度および血中濃度の検索を試みたので, その成績を報告する。
  • 高瀬 善次郎, 白藤 博子
    1977 年 30 巻 5 号 p. 338-340
    発行日: 1977/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Clindamycin-2-phosphateは, すでに市販されているClindamycin hydrochlorideの筋注・点滴静注用製剤として, 米国アップジョン社で開発された抗生物質であり, Clindamycin-2-phosphate自身の抗菌力は弱いが, 生体内においてはClindamycinに分解され, グラム陽性球菌および嫌気性菌に対して抗菌活性をもつといわれている。
    今回我々は, 産婦人科領域に特有な母体血清, 臍帯血清, 羊水, 乳汁および胎児への移行濃度を測定したので報告する。また, 近年, 本領域でも治療上問題となることが多い, 嫌気性菌感染症3例に対して本剤を投与し, in vitroの感受性結果と同様, 臨床上治療効果をみとめることができたので, 合わせて報告する。
  • 馬場 駿吉, 和田 健二, 内藤 雅夫, 本堂 潤, 福岡 由利子
    1977 年 30 巻 5 号 p. 341-345
    発行日: 1977/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Clindamycin (CLDM) は, Lincomycinの7位をクロールに置換した誘導体であり, すでに現在までに経口剤としてひろく臨床に用いられている。経口剤では, カプセル剤としてのClindamycinと顆粒またはシロップ剤としてのClindamycin-2-palmitateの2者があり, われわれはすでにそれらについては開発当初検討したが, 今回, 注射剤としての活用を企図してUpjohn社において開発されたClindamycin-2-phosphateについても臨床的に試用する機会を得たので, その成績について述べる。
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