The Japanese Journal of Antibiotics
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34 巻, 7 号
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  • 坂田 育弘
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1043-1047
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Cefoxitin (商品名: マキシソ注射用, 以下CFX) は, 米国 Merck Sharp & Dohme Research Laboratorie において, 1972年に Streptomyces lactamdurans が産生する Cephamycin Cの誘導体として最初に開発されたセファマイシン系抗生物質である。CFXはFig.1のとおりβ-ラクタム環の7α位にメトキシ基をもつため各種細菌が産生するβ-ラクタマゼにきわめて安定しており, 特にグラム陰性桿菌のうち, Escherichia coli, Klebsiella, Proteusに対し強い殺菌効果を示す。又, 嫌気性菌Bacteroidesに対しても有効である。
    近年, 麻酔技術の進歩, Intravenous hyperali mentation (IVH) 等による術前, 術後管理の進歩, 拡大根 治手術等の手術手技の進歩にともない, 外科領域における治療の拡大がみられるが, それにともない, 術後感染についても次第に複雑な様相を呈し, 特に耐性菌の出現により, 難治性の感染症となる症例が多い。術後感染症の治療はもちろんのこと, 感染予防に対しても, 耐性菌などの諸種の因子を考慮にいれ, 適切な抗生剤 の使用が必要となる。今回, 我々は一般消化器外科における感染予防および感染症に対する治療の双方における他剤無効症例10例に対してCFXを使用した結果, 良好な成績を得たので報告する。
  • 清水 鈴昭, 井野 晶夫, 森下 剛久, 松井 俊和, 重村 はるひ, 小野 芳孝, 中村 康一, 斉藤 稔, 平野 正美
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1048-1051
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Cefoxitin (Merxin®, 以下CFX) は, 1972年Merck Sharp & Dohme Research Laboratoriesで開発されたCephamycin系抗生剤である。Cephem環7α位にメトキシ基をもつため, 極めて強いβ-Lactamase抵抗性をもち, Serratia, Indole陽性Proteus, Bacteroides fragitisに対しても抗菌力を示すことが特徴とされている。
    今回, 我々は血液疾患における敗血症を中心とした感染症に対して, 本剤を点滴静注し, 臨床成績, 副作用, 肝機能, 腎機能などに及ぼす影響について検討を加えたので報告する。
  • 遠藤 紘, 太田 節子, 池野 暢子, 渡辺 正昭, 島 功, 高橋 克幸
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1052-1057
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Cefoxitin (CFX) は, 1972年米国Merck Sharp & Dohme Research Laboratoriesによつて開発されたCephamycin系の抗生物質である。その特徴は構造式のβ-ラクタム環の7a位にメトキシ基をもつため, β-Lactamaseに対して安定である。特にインドール陽性Proteus, Bacteroides fragilis, Serratiaなどにも抗菌力をもち, 他剤耐性のEscherichia coliなどにも有効であるといわれている。
    今回我々は他剤無効例の産婦人科感染症に対してCFXを使用し, その臨床的効果を検討した。
  • 曽根 良枝, 鈴木 暁, 山崎 孝, 村田 守, 小森 敏郎, 前川 勇
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1058-1062
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacin (AMK) は, ブリストル万有研究所においてアミノ配糖体系抗生物質の耐性菌に対する研究に基づき, KanamycinA から誘導された新らしい半合成抗生物質である。その構造式は図1に示すとおりで, 耐性ブドウ球菌, 緑膿菌その他のグラム陰性桿菌などや Gentamicin (GM) 耐性菌に対してもすぐれた抗菌力をもち, すでに産婦人科, 耳鼻科などの領域において, 筋注により有効であつたという報告がなされている。
    今回私達は, 万有製薬から硫酸アミカシン点眼液の提供を受け, 眼科的臨床応用を検討する機会を得たので, その結果について報告する。なお今回は, GM耐性菌や他抗生剤無効例による眼感染症に対するAMK点眼液の有効性と安全性について, とくに注目し検討してみた。
  • 石井 俊徳, 岸本 進
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1063-1070
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacin (AMK) は, KanamycinA から誘導されたアミノ配糖体抗生物質で, Kanamycin (KM) 耐性菌を含むグラム陽性菌, 陰性菌に殺菌的に作用し, Gentamicin (GM), Dibekacin (DKB), Tobramycin (TOB) との間に交叉耐性がほとんどないという特徴をもつている。したがつて重症感染症では広域合成ペニシリン, セファロスポリン剤とともにAMKを投与する機会が最近増加している。他方AMKは他のアミノ配糖体抗生物質と同様, 副作用として聴力障害や腎障害を招来する可能性があることから, 投与法としては筋肉注射が原則とされている。しかし白血病, 再生不良性貧血などの疾患では血小板減少による出血傾向が強く筋肉注射はおこなえず, 点滴静注による投与をおこなつているのが実状である。
    今回我々は, AMKの点滴静注による各種感染症に対する有効性, 副作用および血中濃度の推移について検討したので報告する。
  • 井口 光正, 二宮 剛美, 神谷 斉, 吉住 完, 右京 真知子, 小林 啓一, 西 英明, 岩佐 敏秋
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1071-1077
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Mycoplasma Pneumoniaeは, 6~10才前後の学童期における肺炎の原因として日常診療における頻度が高く, この M. pneumoniaeに よる感染症は多彩な臨床症状を呈することが知られており, また, 4年に1度の流行がみられることから小児科領域では注目されている。
    M. pneumoniae肺炎の診断は, 特徴的な臨床症状, マイコプラズマCF抗体価, PHA抗体価, M. pneumon の咽頭からの分離でなされるが, 分離培養は日常診療では困難なことが多い。私達は, 臨床症状に加えて血清抗体価の変動から M. pneumoniae 肺炎と診断した患児に対して Acetylspiramycin (以下ASPMと略す) にて治療したので, その臨床効果成績を報告する。
  • 岩城 進, 本家 一也, 西田 直巳, 谷口 昂
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1078-1081
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    広節裂頭条虫症は最近, 増加傾向が伝えられ, 注目されている寄生虫症の1つである。本症の駆虫剤としてはBithionol, Niclosamide, 硫酸Paromomycin (アミノサイジソ, 協和発酵) があり, 一般には, 前2者がよく知られている。アミノ配糖体系抗生剤である, 硫酸Paromomycinは経口投与により, 抗条虫作用をもつことが知られており1), 投与症例数の増加に伴ない, その有効性が確認されるようになつてきた。
    一般に, アミノ配糖体系抗生剤は, 通常投与量での経口投与による吸収はほとんどないとされている。ところが, 経口投与時の吸収・排泄や, その時の腸内菌叢の変動に関するデータはあまり見かけない。従つて, これらを明らかにすることは, 抗条虫剤として, 硫酸Paromomycinを使用するに当つて, 非常に重要なことと思われる。
    今回, 我々は, 硫酸Paromomycin 4gを経口投与した時の血中濃度, 尿中排泄および腸内細菌叢の変動を調べる機会を得たので報告する。
  • 高橋 弘昭, 吉田 清三, 松田 隆子, 小松 博, 豊田 貢一, 森田 正人, 額 修, 世良 憲正
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1082-1086
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    原発性異型肺炎 (Primary atypical pneumonia, PAP) は, 病因的にはその大部分がMycoplasma pneumoniaeによるもので, その他はオウム病クラミディア, アデノ, パラインフルエンザ, コクサツキーB, Respiratory syncytial (RS) 等の各ウイルスによつておこる, ひとつの症候群であるとされている。マイコプラズマ肺炎 (Mycoplasma pneumonia, MP) の診断は, 臨床症状, 胸部X線像, 寒冷赤血球凝集 (CHA) 抗体価, 補結抗体検査 (CF), 間接赤血球凝集抗体検査 (IHA) でおこなつているが, マイコプラズマの分離は未だ日常おこないえないのが現状である。一方マイコプラズマ肺炎の疫学は, 4年に1度の流行と学童期から青年期に罹患の多いことが知られている。我々の病院においても昭和54年後半から昭和55年前半にかけて, 上記の抗体価で確認し得たマイコプラズマ肺炎とその他の原発性異型肺炎の流行がみられた。
    治療については肺炎マイコプラズマが細菌のもつ硬い細胞壁を欠くので, 細胞壁合成阻害剤であるペニシリン系, セファロスポリン系抗生物質は無効で, またサルファ剤の作用もうけないので, 従来からマクロライド系, テトラサイクリン系の抗生物質が選択されてきた。アセチルスピラ・マイシン (以下ASPM) は改良されたマクロライド系抗生物質であり, マイコプラズマに対する抗菌力も10倍にアップしていると言われている。われわれは今度小児における原発性異型肺炎 (主にマイコプラズマ肺炎) の流行にさいし, ASPMを用し, 本剤の有効性と副作用に関して検討する機会を得たので報告する。
  • 清水 洋子
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1087-1091
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Pivmecillinam (商品名Melysin®錠) は経口投与後, 腸管壁内で加水分解され, Mecillinam (MPC) となって抗菌作用を発揮する。Mecillinamは大腸菌, 肺炎桿菌, プロテウスなどのグラム陰性桿菌に強い抗菌力をもつていること, また, 尿中排泄が良好なことなどから, 膀胱炎, 腎孟腎炎などの尿路感染症の治療剤として用いられている。Mecillinamの抗菌力に関する報告は小酒井, 中沢, 山中等によりおこなわれている。Mecillinamの試験管内抗菌力 (MIC) は, 接種菌量により影響を受けることは中沢, 中尾らにより報告されている。また, 石神はMecillinamのMCが接種菌量により変動するので, 接種菌量によるMICと臨床効果との関連をE5cherichiacoli単独による尿路感染症について検討した。その結果, 108/mlでのMICでみるとMICの高いものでもほとんどが有効, 著効であるのに反し, 106/mlのばあいにはMICの高いものは少数にすぎず, 大部分はMICが低いところに分布しており, これらの大部分は著効, 有効である。従つてE, coli単独による尿路感染症でのMecillinamの臨床効果は108/mlのMICよりも106/mlのMICとの問に関連が強いとされている。
    今回, 臨床検査室で広く用いられているディスク法によつてE, coliのMeciilinamに対する感受性に及ぼす接種菌量の影響を倹討した。一方, MICを菌量106/mlで測定し, ディスク法の成績と比較検討した。
  • 植田 和雅, 伝 春光, 山本 剛義, 南 良尚, 村岡 真理子, 津島 哲也, 森鼻 健史, 永田 研一, 中尾 薫, 島田 桂吉
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1092-1097
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    経ロセファロスポリン剤, Cefatrizine (以下CFT) はグラム陽性菌, グラム陰性菌に対して広い抗菌性をもち, Cephalexin (CEX) よりもその抗菌性は優れていると言われている。口腔組織への移行性はほとんど解明されていないため, 今回我々は以下の研究をおこない, あわせて同剤の口腔感染症に対する応用性の検討を試みた。
    抗菌力, 血清内濃度, 口腔組織濃度, 臨床治験を総括して, 考察を加えた結果, 本剤の有用性についての知見が得られたのでその概要を報告する。
  • 林 泉, 岡本 宏明
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1098-1105
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Dibekacin (DKB, Panimycin) の適用範囲はスペクトラムと少ない副作用の点からかなり広いものがあるが, 気道系における緑膿菌感染症に対しては他の抗生剤同様十分とは言えない。我国でも近年欧米と同じようにAminoglycoside系の点滴静注投与法が検討されるようになつた。筆者はすでにDKB点滴静注による呼吸器感染症に対する治験をおこない著効60%を含む有効率70%を得たことを報告した。
    今回はPseudomonas aeruginosaによる呼吸器感染症を中心に5例の患者にDKB点滴静注をおこない, 同時に血中濃度, 喀疾内濃度, 菌の動向, 第8脳神経を中心とした副作用の点につきくわしく検討をおこなつたので報告する。
    1. 対象
    昭和55年10月~昭和56年1月の間に当病院に入院した患者で呼吸器感染症5例に本剤を使用した。内訳は肺炎3例, 慢性気管支炎の急性増悪1例, 気管支炎および咽頭炎1例である。年令は18才から83才までの男性2例, 女性3例である。起炎菌は5例ともグラム陰性桿菌によるもので, Ps. aeruginosa4例, Serratia marcescens1例であり, 喀疾内菌量は107個のオーダーのもの2例, 108個のオーダーのもの3例であつた。
    2.投与方法, 投与量, 投与期間およびDKB濃度測定のための採血, 採疲の方法および測定法
    全例にDKB100mgを5%Glucose 250mlに溶解し, 1日2回12時間毎に60分で点滴静注した。投与期間は5例とも14日間であつた。全症例とも他の抗生剤の併用はおこなわなかつた。ただし肺結核の1例にはStreptomycin (SM), Isoniazid (INH), Rifampicin (RFP) を継続投与した。
    本剤投与60分前からの喀疾を試験管に集め, 投与直前に採血した。点滴開始後30分, 1, 2, 3, 6時間後にそれぞれ採血し, その時間内毎の喀疾を別々の試験管に集めた。
    血中濃度測定法は (1)Bacillus subtilisATCC 6633を検定菌とするBioassay法および (2) ウサギで作製したDKB抗体に対する酵素標式DKBと検体 (血清) 中DKBの結合拮抗性を利用するEnzyme immunoassay (EIA) 法の2っの方法によつた。
    喀疾内濃度測定法は血清のばあいと同じくBioassay法を採用した。
    3.臨床効果判定基準
    臨床症状, 細菌学およびその他の臨床検査成績の推移を考慮して下記の基準にもとついて判定した。
    著効: 3日以内に臨床症状の消失と臨床検査成績の改善をみとめ, かっ1週間以内に起炎菌の消失をみとめたもの。
    有効: 7日以内に臨床症状の消失と臨床検査の改善傾向をみとめ, 1週間以内に起炎菌の消失をみとめたもの。
    やや有効: 細菌学的効果をみとめるが, 臨床症状の改善に7日以上を要したもの, または細菌学的効果がなくとも7日以内に臨床症状の改善がみとめられたもの。
    無効: 臨床症状と臨床検査成績の改善が7日以後にもまったくみとめられなかつたもの, 又は悪化したもの。
  • 蓮見 真理子, 柏木 喜美子, 天野 正文
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1106-1112
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    CephaLoridine (Ceporan R‘Torii’, 以下CER) は開発以来, 臨床上十数年間にわたり使用されているが, 多くの臨床医により, 有効性の高い抗生物質として評価されている。ただし, 安全性については動物実験で腎毒性が示唆されているものの, ヒトにおける腎毒性発現については, 伊藤ら, FOORD, 武安らの報告があるだけである。FOORDはCERに起因する腎不全患者の血中濃度について検討したところ, 腎不全発現直後の血中濃度は130~360mcg/ml (大部分は150-200mcg/ml) であり, CERの腎に対する血中濃度の安全域は100mcg/ml以下であることを示唆する成績を得ている。
    一方, 近年における化学療法の進歩はめざましく, ただ単にin vitroの抗菌力だけで抗菌剤を評価する時代は終り, 実際の臨床の場を想定し, 薬剤の有効 (血中) 濃度持続時間と臨床効果とを関連させて抗菌力を論ずる時代となり, セファロスポリソ剤はMICをこえる濃度が長く持続するほど, その臨床効果の向上することが示された。このことから, 注射剤を使用するにあたつては, できるだけ長く有効 (血中) 濃度を確保するために点滴静注法が実施される傾向にある。CERも点滴静注法で使用されているが, この使用法の薬動力学的解析については, 真下ら, 山作, 井本の報告がある。これらの報告によれば, 1gを1時間あるいは29を2時間かけて点滴静注したさいの最高血中濃度は点滴終了時で, それぞれ, 38.8~58.4mcg/ml, および51.1~81.4mcg/mlで, FOORDが指摘するCERの腎に対する血中濃度の安全域の条件にかなうものである。
    今回, 全国の臨床医の協力により, CERの有効血中濃度の持続確保と腎への一過性の負荷を軽減できると思われる点滴静注使用における腎への影響について, BUN, 血清クレアチニン値を指標に分析をおこない, 多少の知見を得たので報告する。
    なお, 症例の検討および集計結果のとりまとめについては, 専門家山作房之輔, 松本文夫, 大井好忠の協力を得た。
  • 金沢 裕, 倉又 利夫, 松本 清幸
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1113-1119
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    AmikacinはKanamycin Aの誘導体でBristol万有研究所により開発された合成アミノ配糖体系抗生物質の1つで, ブドウ球菌, グラム陰性桿菌に有効であり, とくに緑膿菌に対してはすぐれた抗菌力を示すと報告されている。今回われわれは, 臨床検査としてのディスク法による感受性測定法を検討したので報告する。
    Amikacinのように新らしく出現した薬剤の臨床的な感受性, 耐性に相当する最小発育阻止濃度 (MIC) 値の基準は全く不明で, 暫定的には推定される体液中有効濃度との関連から一応の基準が論ぜられたとしても最終的には多くの起炎菌について得たMIC値と, 薬剤投与による臨床効果との集計の上に, 将来定められるべきものであり, したがつて現時点においては適当に規定された実験条件でのMICを推定することが, 臨床的感受性検査の目的と考えられる。この目的に沿うようにわれわれは, 単一ディスク (single-disc) を用いるMIC測定を含めた化学療法剤の感受性測定法についてたびたび報告した。今回はAmikacinについても本法が適用されるかどうかを検討した。
  • 中沢 進, 佐藤 肇, 新納 憲司, 平間 裕一, 成田 章, 中沢 進一, 近岡 秀次郎, 田添 克衛
    1981 年 34 巻 7 号 p. 1120-1125
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Macrolide系製剤は現在臨床的に使用されている各種抗生剤中Mycoplasma pneumoniaeに対して最も感性であり肺Mycoplasma症に対する第1選択剤として常用されている。Josamycin (以下JM) の本Mycoplasmaに対するMICは0.004~0.008mcg/mlであり, Macrolide系製剤中でも感度の高い抗菌性をもつていることが明らかにされており, Syrup製剤以外のJMを使用してのMycoplasma肺炎に対する治療成績が既に報告されており, 高い有効性が証明されている。今回臨床所見および抗体検査によつて明らかに肺Mycoplasma肺炎と診断された小児20例にJM syrupを中心とした瀕をおこない一連の成果が得られたので以下今日までの概況について報告する。
  • 1981 年 34 巻 7 号 p. 1126-1131
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1981 年 34 巻 7 号 p. 1132-1135
    発行日: 1981/07/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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