The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
Print ISSN : 0368-2781
ISSN-L : 0368-2781
54 巻, 3 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 太田 健介, 山根 孝久, 日野 雅之, 高 起良, 中尾 隆文, 赤堀 美佳, 金島 広, 坂本 恵利奈, 萩原 潔通, 田窪 孝行, 巽 ...
    2001 年 54 巻 3 号 p. 103-111
    発行日: 2001/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    易感染状態における深在性真菌症の診断は容易ではなく, 監視培養法や血清診断法では十分な感度及び特異度を得られないことが多いため, これらの結果がたとえ陰性であっても, 抗生剤不応性の発熱が持続する場合には抗真菌剤の早期投与が必要とされる。そこで今回, 最近開発されたPCR法による真菌症診断法を, 抗癌化学療法中の造血器悪性疾患14例及び固形腫瘍1例に対して定期的に施行し, 真菌症の発症経過をより詳細にモニタリングする試みを行った。これら患者に, 感染症状の有無に関わらず, 延べ56回の真菌PCR法を実施し, 各血液検体を, 採血時点での患者の状態に応じて以下の4群に分類した。A群: 抗生剤不応性の発熱が持続し, 監視培養または血清β-D-glucanなどで真菌が陽性のため, 抗真菌剤の静脈投与を施行中, B群: 抗生剤不応性の発熱が持続するため抗真菌剤の静脈投与を行っているが, 上述の検査は陰性, C群: 発熱等の炎症所見は認めるが, 抗真菌剤の静脈投与にはいたっていない状態, D群: 発熱等の感染徴候を認めていない状態。この結果, 3症例由来の10の血液検体がA群に分類されたが, PCR法では1検体が陽性で, 他の9検体はすべて陰性であった。また, 4症例由来の6検体がB群に分類され, 1検体が陽性, 5検体が陰性であり, 7症例由来の15検体がC群に分類され, 3検体が陽性, 12検体が陰性であった。さらに, 10症例由来の25検体がD群に分類されたが, うち5検体がPCR陽性, 20検体が陰性であった。従って, 臨床経過や, 既存の監視培養, 血清学的検査の結果とPCR法の結果は, 一部の症例で乖離することが分かり, PCR法の有用性について更に検討していくことにより, より正確な真菌症の評価が可能になる可能性が示唆された。
  • 2001 年 54 巻 3 号 p. 112-125
    発行日: 2001/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 54 巻 3 号 p. 126-143
    発行日: 2001/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
feedback
Top