森林応用研究
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25 巻, 2 号
森林応用研究 25巻2号
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森林応用研究 25巻2号
  • 上原 巌, 田中 恵
    原稿種別: 論文
    2016 年 25 巻 2 号 p. 1-3
    発行日: 2016/08/31
    公開日: 2021/07/07
    ジャーナル フリー

    キノコの廃培地から製造した木酢液の抗菌作用 キノコの人工栽培の際に生じる廃培地の処理は、キノコ農家にとって、大きな問題となっており、毎年膨大な量の廃培地が生じ、その対策や有効活用が模索されている。本研究では、その廃培地の製炭利用にあたり、その製炭化過程で発生する木酢液に着目をし、その抗菌試験をおこなった。抗菌の対象は、日常生活におけるありふれた菌として大腸菌と黄色ブドウ球菌を扱った。試験の結果、廃培地の木酢液には、ある程度の抗菌作用を持つことが認められた。

  • 稲垣 善之, 倉本 惠生, 深田 英久
    原稿種別: 論文
    2016 年 25 巻 2 号 p. 5-11
    発行日: 2016/08/31
    公開日: 2021/07/07
    ジャーナル フリー

    ヒノキの花粉は多くの人の花粉症を引き起こすため,花粉の発生量に影響を及ぼす要因を明らかにすることが重要である。高知県の土壌条件の異なる地域において間伐強度の異なるヒノキ林を調査区に設定し, 2005 年,2014 年の豊作年の雄花生産,球果生産様式を明らかにした。2014 年の雄花生産量,球果生産量は,2005 年の3倍以上であり,これまでの報告と比較しても大きい生産量であった。雄花生産量は地域によって異なり,間伐率の異なる林分で差は認められなかった。球果生産量は,地域による差は認められず,強度に間伐した林分で小さかった。雄花/球果比は地域によって異なり,強度に間伐した林分で大きかった。これらの結果より,ヒノキの面積当たりの雄花生産量は土壌条件の影響を受けること,球果生産量は土壌条件の影響を受けにくいことが示唆された。

  • 被害発生翌年から6 年間のモニタリング結果
    小林 徹哉, 上森 真広, 土井 裕介, 幸田 良介, 辻野 智之, 馬場 玲子
    原稿種別: 短報
    2016 年 25 巻 2 号 p. 13-16
    発行日: 2016/08/31
    公開日: 2021/07/07
    ジャーナル フリー

    大阪府のナラ枯れ被害初発地に、被害発生翌年の2010 年から合計1,600 m2 の調査区を設置し、当年の穿孔被害と新たな枯死個体発生数、枯死個体の2015 年における残存形態、被害後の2015 年における林相を調査した。当年の穿孔被害は、2010 年に34 本(うち7 本枯死)であったのが、 2015 年には1 本(枯死せず)に減少した。2015 年の全生存木に占める過年からの穿孔生存木の割合は、コナラとアベマキともに約85%であり、過年からの穿孔生存木の増加が当年の穿孔被害個体数および新たな枯死個体発生数の減少につながったものと考えられる。調査期間6 年間における枯死個体について残存形態を調べた結果、枯死後2 年~5 年経過した個体全てが、大枝と幹のみ、または主幹が折損していた。人家が近接しかつ急斜面の場所では、落枝や折損による人身や施設等への被害が及ばないよう被害木の処理が必要である。林相調査の結果、7 割はナラ枯れ対象木ではない樹種であり、そのうち43%はソヨゴを中心とした高木層であった。ナラ枯れによる枯死木が14 本と全体の個体数に比べて少なかったことから、今回のナラ枯れ被害が林分構造に及ぼす影響は小さいと予想される。

  • ―バイオマス産業杜市をめざして―
    森田 学
    原稿種別: 特別寄稿
    専門分野:
    2016 年 25 巻 2 号 p. 17-20
    発行日: 2016/08/31
    公開日: 2021/07/07
    ジャーナル フリー
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