アプライド・セラピューティクス
Online ISSN : 2432-9185
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ISSN-L : 1884-4278
10 巻
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 越前 宏俊
    2018 年 10 巻 p. 1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
  • 近藤 直樹
    2018 年 10 巻 p. 2-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    医療の進歩には、最終的には臨床研究に依存せざるを得なく、その実施は必要不可欠である。わが国において臨床研究を実施する場合には、臨床研究の種別等によって、遵守する規制は異なるが、いずれの規制においても共通することは、基本理念に人を対象とする医学研究の倫理原則であるヘルシンキ宣言に基づいていることである。  薬物療法の責任を担う薬剤師の社会的使命は、日常診療における薬物療法に寄与するだけではなく、新規物質を初めて人に適応する「first-in-man」試験や、創薬シーズ等を実用化へ結びつけるための臨床研究、更には標準治療法や最善の治療法等の確立のために、医師、CRC と協力しながら、臨床研究に積極的に参画していなければならないと考えている。  薬剤師がこのような臨床研究に参画するためには、「臨床研究法・臨床研究倫理指針」を理解する必要があり、その基本知識の修得は不可欠と考える。
  • 松井 健太郎
    2018 年 10 巻 p. 7-13
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    不眠症は、寝付きたい時間帯に寝付けない(入眠困難)、夜間の睡眠維持が困難(中途覚醒、早朝覚醒)、翌朝ぐっすりと眠った感じがない(熟眠障害)といった症状が1 ヶ月以上続き、これにより日中の機能障害と苦痛をもたらすものである。我が国では欧米諸国と同様に、国民のおよそ5 人に1 人がなんらかの不眠症に関連した愁訴を有し、人 口の5%以上が睡眠薬を使用していることが、一般人口を対象とした疫学調査から明らかになっている。不眠症は有病率の高いcommon disease だが、夜間睡眠の量や質の問題だけではなく、社会生活にも悪影響を及ぼすので、その適切な対応は専門医のみならず実地医家にとっても重要な課題と言える。  不眠を繰り返し訴える患者に対し、多種類あるいは高用量の睡眠薬が投与されているケースが散見されるが、多剤高用量使用下では薬剤に期待される効果が得られないだけでなく、有害事象が出現しうることから、このような不適切な使用は避けられるべきであろう。不眠症治療においては睡眠衛生指導の重要性が強調されているが、多剤高用量 処方のような、不適切な睡眠薬使用に至る背景には、これらが十分になされていないことが少なくない。本ワークショップでは、異なった背景をもつ不眠症患者に対し、それぞれの症例にあわせた望ましい介入法を検討するとともに、実地臨床の場で適応可能な睡眠衛生指導についても解説する。
  • 澁谷 淳, 角南 由紀子, 宮城 調司, 青柳 守男, 山崎 英樹, 樫山 麻子, 寺師 聖吾
    2018 年 10 巻 p. 14-20
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    糖尿病性腎症は糖尿病の重要な合併症の一つである。さらに高血圧、肥満、脂質異常 症、高尿酸血症などによる腎障害も合併することが多いため、近年はこれらを包括して 糖尿病性腎臓病という概念でとらえ治療につなげようという動きがある。また腎障害の 進行は、これまで見られなかった副作用出現の要因となったり、不本意な処方内容の変 更につながったりする。例えばスルフォニルウレア薬は、腎機能低下に伴い排泄が遅延 するため薬効が増強し、重症低血糖や低血糖の遷延を引き起こす。ビグアナイド薬は糖 尿病治療薬のゴールデンスタンダードであるが、腎障害合併時には乳酸アシドーシスの リスクが高まるため中止する必要がある。ここではそれらの例を提示し、腎不全時の糖 尿病薬物治療の概要を述べる。また腎保護作用が期待されるインクレチン薬・SGLT2 阻 害薬の現状についても解説する。
  • 奥田 聡
    2018 年 10 巻 p. 21-25
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、地域完結型医療を進めるため、病院勤務医とかかりつけ医の顔の見える医療連 携は進んだが、院外処方を受け持っている保険薬局と病院勤務医、病院薬剤師とのつな がりは、一部の門前薬局を除き、希薄であったと言わざるを得ない。一方、超高齢化社 会を迎え、多くの高齢者が複数の医療機関を受診し、それぞれの医療機関から処方を受 けるようになった。それらの処方間の相互作用、併用禁忌などをリアルタイムにチェッ クできるのはかかりつけ薬局のみであり、その意味で、保険薬局に対する期待は大きい。 また、保険薬局は病院医師の処方を疑義照会という形で、チェックする医療安全上の役 割も果たしている。我々は広い意味でのチーム医療として、病院医師・薬剤師と保険薬 局との連携が重要であると考え、2014 年金鯱薬々連携会を立ち上げ、研究会を通して、 顔の見える医療連携を推進してきた。また、2009 年より当院は電子カルテをかかりつ け医が閲覧するシステムである金鯱メディネットを運用しているが、2015 年より保険 薬局にも試験的に公開することとした。現在、12 保険薬局がこのシステムを利用して おり、医師の処方意図を理解した上での服薬指導、あるいは疑義照会などに役立ててい る。保険薬局のあり方が問われる今、この電子カルテ閲覧システムの導入は保険薬局の 質の向上につながり、かかりつけ薬局としての一つの方向性を示すものではないかと考 える。
  • 金井 紀仁, 鈴木 義人
    2018 年 10 巻 p. 26-46
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    【背景】適正で費用対効果に優れた薬剤を継続的に定め、薬剤の選択を管理するために フォーミュラリが用いられる。高尿酸血症の患者を対象に、尿酸生成抑制薬に関する系 統的な論文調査をすることで、フォーミュラリを構築することを目的とした。 【方法】フォーミュラリ構築の手順は以下の通りに行った。1)アロプリノールとフェ ブキソスタットを直接比較した2017 年5 月までの臨床論文を系統的に抽出した。2) 以下の評価項目に関して質的に評価した: 臓器障害の予防、痛風関節炎の予防、尿酸値 低下作用、尿酸値6.0mg/dL 未満への達成率、副作用。3)同等量、薬剤費を評価し、 医薬品の使用の優先順位を付けた。 【結果】7 報の論文が選択された。有効性においては、臓器障害予防と痛風関節炎の予 防効果は同程度であった。アロプリノール1 日200/300 mg とフェブキソスタット1 日 40 mg においては尿酸値低下作用と尿酸値6.0 mg/dL 未満の達成率は同程度であった。 尿酸値6.0 mg/dL 未満の達成率に関しては、フェブキソスタット1 日80 mg 以上の投与 はアロプリノール1 日200/300 mg やフェブキソスタット1 日40 mg の投与よりも有意 な結果を示した。両薬剤間において重大な副作用に違いは見られなかった。アロプリノー ルにより目標尿酸値まで低下できた患者においてはフェブキソスタットから開始するよ りも薬剤費を抑制できることが示唆された。 【結論】高尿酸血症患者への尿酸生成抑制薬のフォーミュラリはアロプリノールを第一 に選択し、尿酸値が目標まで到達しない場合や忍容性がない場合にフェブキソスタット を選択することとした。
  • 茂木 孝裕, 藤田 朋恵, 金井 紀仁, 神山 紀子, 久保田 洋子, 小茂田 昌代, 佐藤 弘康, 関根 祐子, 中田 和宏, 根本 慎吾 ...
    2018 年 10 巻 p. 47-55
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/25
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    アプライド・セラピューティクス学会主催の症例解析&文献評価ワークショップ2018 が5 月19、20 日に開催された。14 回目となる今回のワークショップは2017 年に動脈硬化性疾患予防ガイドラインが改訂された「脂質異常症」をテーマとした。組織委員が症例解析、文献評価コースに分かれ事前準備と当日のプリセプターを担当した。文献評価コースでは症例解析コースの症例を踏まえて、一次予防を目的としたランダム比較試験について、ガイドラインの根拠となっている主要文献から2 つ選定し、それぞれ「演習」・「課題」文献とした。参加者には講議資料、「演習」・「課題」文献と「演習」文献のチェックリスト・ワークシート記入例を事前に送り、予習を促した。当日は4 班に分かれ、small group discussion(SGD)形式でチェックリストを用いて文献を評価し、要点、限界点をワークシートにまとめ、全体で発表、議論し、最後に文献が症例に適用できるかを検討した。参加者は文献評価スキルの習得だけでなく、そのスキルを臨床に活用するプロセスを学んだ。課題として残されたのはグループ間の取組み進行に差が生じたことであった。その要因の一つとして参加者の予習状況の差が考えられた。参加者に過度な負担が掛からないように「読みやすい」論文の選定、事前準備の進め方の改善が必要である。また文献の症例への適用を検討する際は症例評価(疾患重症度の評価や治療目標の決定)ができないと議論が進まないこともわかり、今後の課題である。薬剤師に必要な臨床で活用できる文献評価スキルがこのワークショップを通して広がっていくことを期待したい。
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