失語症研究
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7 巻 , 2 号
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シンポジウム座長記
シンポジウム
カレントスピーチ
原著
  • 玉井 顕, 鳥居 方策, 榎戸 秀昭, 松原 三郎, 三原 栄作
    1987 年 7 巻 2 号 p. 160-166
    発行日: 1987年
    公開日: 2006/11/10
    ジャーナル フリー
    近年,相貌失認という術語は熟知相貌に対する失認のみを意味するものとされているが,相貌失認患者はほとんど常に未知相貌の弁別・学習障害を有しており,未知相貌の弁別・学習能力が正常な相貌失認の症例は,これまでに5例1), 4), 11), 13), 16) が報告されているだけてある.この論文に報告したわれわれの症例は,上記のような解離を有する 6 例目 (本邦では初めて) の相貌失認症例である.頭部 CT scan の所見では,しばしば相貌失認発現と関連する右後頭葉内側面の障害はなく,後頭葉内側面のまぬがれた右後大脳動脈外側枝の閉塞がもっとも疑われた.本症例で観察された臨床面での特徴的な解離が CT 所見で認められた例外的な病巣部位と関連する可能性があり,興味深い症例と思われる.
  • —右半球病変の1例—
    杉本 啓子, 小野 富士雄, 長谷川 泰弘, 宮下 孟士, 山口 武典
    1987 年 7 巻 2 号 p. 167-174
    発行日: 1987年
    公開日: 2006/11/10
    ジャーナル フリー
        漢字に選択的な読み書きの障害を示した,68歳の書道教師の例を報告した.患者は失語症をもたず,痴呆でもなかった.神経学的検査で軽度の記銘力障害および左の顔面,上下肢の感覚障害が認められた.
        CTで右側頭葉内側下面にX線低吸収域がみられた.この病巣は磁気共鳴像によっても検出された.
        患者はスプーンで食べる,櫛で髪をとかす,ボールを蹴るなど日常生活動作の幾つかを左で行い,完全な右利きではないと思われた.
        本例の漢字の読み書きの誤り方は一元的ではなく,この特殊な失読失書の機序は,漢字の意味的機能の障害という観点のみでは説明が困難であるように思われた.
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