水産増殖
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26 巻, 3 号
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  • I. 産出卵量の動態
    呉羽 尚壽, 中川 宇太二, 青野 康則
    1978 年 26 巻 3 号 p. 83-87
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • II. 体幅の大きさの変異
    呉羽 尚壽, 天下谷 昭文
    1978 年 26 巻 3 号 p. 88-95
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 三好 勝
    1978 年 26 巻 3 号 p. 96-101
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1. ウナギクロコを用いて密度の異なる3つの実験群をつくり, 海底地下海水の流水槽中の生簀で飼育し減粍・生長・餌料効率等について調べた。
    2. 放養密度が高い程減粍率が低い。これは共食率が低いことに起因している。
    3. 年増重倍率については放養密度の違いによる差は認められない。また1尾当り年増重倍率は放養密度が高いほど低い値を示している。
    4. 放養密度が高い程日間摂餌率 (年) は低い値を示している。
    5. 放養密度が高い程餌料効率 (年) は低い値を示している。
    6. 1尾当り年増重倍率はA区が最も高くB区, C区と次第に低いが年減耗率もA区が最も高くB区, C区と次第に低いため現実の年増重倍率は3区とも同一の値となった。
    7. A区の減耗率の高いのは共食率が高いのが主因とみなされる。A区は放養密度が小さいため食欲旺盛で給餌量を十分にしても小さい魚は大きい魚に食われ一層1尾当り平均年増重倍率と平均体重を大きくしたものと思われる。C区は逆に放養密度が大きいためストレスが高まったためか, 食欲不振で共食も少く, 1尾当り平均年増重倍率・平均体重が小さい。
    8. 放養密度1.5kg/m3から3.5kg/m3の範囲では, それぞれの年増重倍率はほぼ同じであるが, 生残率が少くても魚体の大きいものを得たい場合は, 放養密度を低くすればよく, 魚体が小さくても生残率を多くしたい場合は, 放養密度を高くすればよい。
  • 位田 俊臣, 山田 静男, 安川 隆広
    1978 年 26 巻 3 号 p. 102-106
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    形態的に類似点の多いヤマトシジミとセタシジミの分別法について調べた。
    1) 琵琶湖産セタシジミと霞ケ浦産ヤマトシジミの殻長/殻高はセタシジミで小さく, その値が0.95以下ではほぼセタシジミであった。
    2) 殻幅/殻長による分別では殻長/殻高に比較して精度が低下する。
    3) 色調・成長輪肋による分別は, セタシジミでは濃い紫色の個体が多く, ヤマトシジミでは白色に近い個体が多かったが, 濃い紫色の個体もみられた。
    輪肋についてはセタシジミの殻頂附近でその幅が規則的な個体が多かった。
    4) ヤマトシジミは棲息域によって殻長/殻高, 殻幅/殻長等に若干の相違がある。今回の調査では明らかにされなかったが, セタシジミにおいてもこのようなことが考えられるから両者を分別する場合には充分注意する必要がある。
    5) アイソザイム (MDH・LAP) による分別ではMDHのBandの出現パターンと泳動距離が両種の間で著しい相違があった。
    またLAPではセタシジミにおいてBandが3個 (Type 1) 出現するものが大部分であったが, ヤマトシジミでは4個並びに3個出現する個体がある。セタシジミかヤマトシジミか不明な場合にはBand数が4個出現した個体はヤマトシジミであると推定される。
    5) 霞ケ浦に移殖されたセタシジミと在来のヤマトシジミの成貝の分別はほぼ可能となったが, 放流効果の判定には更に幼貝時の分別, あるいはヤマトシジミとセタシジミの混雑種の可能性等今後充分に検討する必要がある。
  • 石渡 直典
    1978 年 26 巻 3 号 p. 107-108
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 西内 康浩
    1978 年 26 巻 3 号 p. 109-113
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    農薬殺虫剤のレスメトリン, 魚病消毒薬剤メチレンブルー, マラカイトグリーン (シュウ酸塩) の3薬剤を用いて淡水棲動物への毒性を調査した。この結果, レスメトリンの魚類への急性毒性はとくに低水温下で高いこと, マラカイトグリーン (シュウ酸塩) の魚類への毒性は高水温, 高pH値条件下で高くなる事実が見出された。
  • 西内 康浩
    1978 年 26 巻 3 号 p. 114-121
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    有機りん系殺虫剤およびカーバメート系殺虫剤を各々2種類宛取り挙げ, これらの薬剤の2薬剤間の6組合せについてコイを用いた毒性試験を行なった結果. 全組合せにおいて相加作用を認めた。
  • 西内 康浩, 浅野 和也
    1978 年 26 巻 3 号 p. 122-125
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    水田用の殺虫剤32, 水田用以外の殺虫剤34, 合計66種類の農薬混合製剤のコイへの毒性を調べ, これら薬剤の使用量等から見た危険度で評価した。
  • 西内 康浩, 浅野 和也
    1978 年 26 巻 3 号 p. 126-129
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    水田用の殺菌剤6, 水田用以外の殺菌剤13, 水田用の殺虫殺菌剤15, 水田用以外の殺虫殺菌剤4, 水田用の除草剤12, 水田用以外の殺虫殺菌剤3, 水田用の除草剤12, 水田用以外の除草剤3, 合計53種類の農薬混合製剤のコイへの毒性を調べ, これら薬剤の使用量から見た危険度で評価した。
  • 採卵とふ化
    梶川 晃
    1978 年 26 巻 3 号 p. 130-134
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    バイ種苗の量的生産をめざして, 10トンコンクリート水槽において, 親貝から水槽採卵したものと, 小型底曳網に入網した天然採集卵を, 飼育水に生海水と紫外線照射した海水を使用して, 採卵, ふ化をおこなった。
    1. 親貝から水槽採卵では6月9日-28日, 6月28日-7月15日の2回おこない, 各々284.8万粒と80.1万粒を得, 雌1個当り6,769粒であった。
    産卵期間は6月上旬-7月下旬で, 盛期は6月下旬-7月上旬であった。
    2. 水槽での採卵期間中, 親貝を持ち帰る時点で, すでに足部附近にすれ状の傷がみられたもののうち, 筋肉組織に壊死溶解をおこし, 患部に多数の桿菌の認められた親貝がみられた。
    3. 産卵からふ化までの積算温度は319.1℃-442.3℃であった。
    4. ふ化率は天然採集卵で80%, 水槽採卵ではほぼ100%とみなされた。
  • 稚貝飼育
    梶川 晃
    1978 年 26 巻 3 号 p. 135-141
    発行日: 1978/12/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    前報で採卵, ふ化した材料を用い, 生海水を対照区に, 紫外線照射海水を飼育水として, 10トンコンクリート水槽で継続して稚貝飼育を30日間おこない, 下記の結果を得た。
    1. 稚貝の飼育期間をとおして, 紫外線照射海水を飼育水としている水槽では, 現象として, 底砂の濁れが少ない, はい上り稚貝数が少ない, 原生動物が少なく, 細菌による残餌の赤変がみられなかった。
    2. 生海水を飼育水とした水槽では, 飼育日数10日で, ふ化可能卵数から生存率が29.8%と稚貝初期で大きく減耗し, 飼育日数30日で17.1%, 単位面積当り1.9万個/m2の稚貝の生産であった。
    3. 上記に反して, 紫外線照射海水を飼育水とした水槽では, 天然採集卵および親貝から採卵したものとに生存率の差はみられず, また, 飼育口数20日で生存率70.6-93.4%と稚貝初期の減耗がおさえられた。
    4. 稚貝の高密な水槽では, 餌不足もあり, 飼育日数25日前後に大きく減耗し, 飼育日数30日における稚貝の生存率は34.0-69.8%であり, 飼育水30トンで228.4万個, 単位面積当りの生産量は8.6万個/m2であった。
    5. 稚貝の成長は, 生存稚貝の密度の高い水槽ほど成長が悪く, 飼育日数30日で平均殻長2.4-2.8mmであった。
    6. 稚貝の摂餌率は, 殻長1-2mmの大きさでは, 日に2回の摂餌で体重の80%程度であり, 殻長2-3mm稚貝では50%程度である。
    7. 発泡スチロールケースのなかに, 海水を浸したタオルの間に稚貝を敷き, 約10時間輸送をおこなったところ, 殻長3mm以上の稚貝は90%以上生き残った。
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