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l水槽を用いて, ワムシの培養を行い, 個体数と水質の変化を主成分分析法で解析し, 次の様な結果を得た。
(1) 一般に, 水温と餌料要因と個体数の変化とは正の相関があり, 水質と個体数の変化の間の関係は実験によって異なった。
(2) 個体数が100個体/m
l以上になると, 培養水槽中のNH
4-N, COD濃度は5ppm以上になることが多い。
(3) 主成分分析の結果, 第3主成分までの累積寄与率は98.39%であった。
(4) 夫々のスコアーは次式で求めることができる。
Z
1=0.27(水温)-0.51(pH)+0.63(COD)+0.52(NH
4-N)
Z
2=0.82(水温)-0.29(pH)-0.23(COD)-0.43(NH
4-N)
因子負荷量から, 第1主成分は水質条件, 第2主成分は水温を示す成分と考えられる。
(5) 上式で求めたスコアーの変動から個体数の変動の予測が可能である。
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