水産増殖
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45 巻, 2 号
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  • 吉村 研治, 臼杵 考志, 吉松 隆夫, 田中 賢二, 石崎 文彬
    1997 年 45 巻 2 号 p. 171-177
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ワムシ培養の工程管理 (制御) において, 給餌量 (クロレラなど) や培養水中のワムシ量を正確に把握することは重要である。従来の直接計数法に代わる方法として遠沈法でクロレラとワムシを定量し, 両法の精度を比較した。遠沈法でこれらを定量するための適正遠沈条件は, 回転数4, 000rpmで30分間と判断された。計数法での測定値の変動係数はいずれも約15%であったが, 遠沈法では約4%であり, 遠沈による定量法の方が精度が高かった。
    実際のワムシ培養水を遠沈した場合, その沈澱物はワムシ層 (おもにワムシとその卵で構成される) とそれ以外の懸濁物質層 (クロレラやその残滓物, あるいはバクテリア層などで構成される) に分離するが, このワムシ層のPV量はその上に形成される懸濁物質層の影響を受けていることが考えられた。そこで, 個々に定量可能なクロレラとワムシを混合して遠沈し, クロレラ層がワムシ層のPV量におよぼす影響を調べた。その結果, クロレラ層はワムシ層のPV量に影響をおよぼすことがわかり, ワムシ培養水を直接遠沈したときに形成されるワムシ層のPV量はその上に形成される懸濁物質層の影響を受けることが示唆された。
  • 中村 幹雄, 品川 明, 戸田 顕史, 中尾 繁
    1997 年 45 巻 2 号 p. 179-185
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    中海・宍道湖の主要二枚貝のヤマトシジミ, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイの水温, 塩分, 貧酸素, 硫化水素に対する耐性について室内実験を行い, 実験結果からLT50, LT100を求めた。
    1.水温耐性は, 4種とも30℃では影響が無く, 34℃での耐性は, ヤマトシジミが最も強く, ホトトギスガイ, サルボウ, アサリの順に弱くなった。
    2.塩分耐性は, ヤマトシジミが淡水側に耐性が強く, 20psu以上に生息限界濃度があり, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイは海水側に強く, 5psu以下では生存に影響があった。
    3.貧酸素耐性の強さは, ヤマトシジミ, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイの順であった。特にヤマトシジミは強く, ホトトギスガイは弱かった。
    4.硫化水素耐性の強さは, 貧酸素耐性と同様に, ヤマトシジミ, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイの順であった。
    5.中海にアサリ, サルボウ, ホトトギスガイが生息し, 宍道湖にヤマトシジミのみが分布するのは, それぞれの種の塩分耐性が影響し, それぞれの湖内における4種の分布と生息密度は貧酸素が重要な制限要因となっている。
  • 堀井 豊充, 藤井 明彦, 前迫 信彦
    1997 年 45 巻 2 号 p. 187-193
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1986年から1990年にかけて長崎県上対馬町に設定した野外実験漁場にサザエ人工種苗を放流し, 漁場内の密度分布調査を行った結果, 以下の知見が得られた。
    1) 生息密度分布の変化からみて, 実験漁場において, 本種は成長にともなって岸側の転石帯から沖側の岩盤帯に向けて移動した。
    2) 3才以上の年令群の年生残率は0.65, また1才から3才までの2年間における生残率は0.23と計算された。
    3) 4才以上群のバイオマスにおける最大観察値 (223.1kg) を許容生息量の過小評価値とみなすと, それを維持するために必要となる1才群の加入個体数は, 3, 015と推定された。一方, 天然個体の1才群加入数は1, 143と推定され, 当該漁場において, 漁獲の無い状態でバイオマスを最大に維持するために必要となる放流個体数は, 1, 872と見積もられた。
  • 島野 顕継, 北田 修一, 渡邊 精一
    1997 年 45 巻 2 号 p. 195-199
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ガザミ漁獲量の変動と環境要因との関連を解析するために, 福岡県有明海域におけるデータについて重回帰分析を行った。目的変数を漁獲量, 説明変数を水深, 透明度, 水色, 底層水温, 塩分, ケイ酸塩, リン酸塩, 硝酸態窒素, 無機三態窒素, 溶存酸素量, 化学的酸素要求量の月毎データの年平均, 前年の漁獲量とすると, ガザミ漁獲量はこれらの環境要因ならびに前年の漁獲量に大きく関係していると考えられた。AICによる変数選択を行った結果, 前年における6つの環境要因 (水色, 底層水温, リン酸塩, 硝酸態窒素, 無機三態窒素, 化学的酸素要求量) と前年の漁獲量が当年の漁獲量をよく説明した。前年の環境が当年の漁獲量に影響する理由については不明であるが, 最適モデルによる実際の漁獲量への当てはまりはR2=0.989で極めてよく一致しており, このモデルによる漁獲量の予測が最重要課題である。
  • 川辺 勝俊, 加藤 憲司, 木村 ジョンソン, 岡村 陽一, 竹之内 卓夫, 吉田 勝彦
    1997 年 45 巻 2 号 p. 201-206
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1) 1988~1989年の2年間にヒレナガカンパチ親魚 (体重4.8~12.5kg) から自然採卵法により良質の受精卵を大量に得ることができた。
    2) 産卵は4~11月にみられたが, 産卵盛期は6~10月であった。
    3) 産卵は, 飼育水温が21.4~28.1℃で行われたが, 24.1~27.0℃が産卵適温と考えられた。
    4) 浮上卵率, ふ化率はそれぞれ47.6±30.1%, 69.3±25.0%であった。
    5) 卵径は1.09±1.13mmで, 産出時水温が高いほど小さくなる傾向がみられた。
  • 川辺 勝俊, 加藤 憲司, 木村 ジョンソン, 斉藤 実, 安藤 和人, 垣内 喜美男
    1997 年 45 巻 2 号 p. 207-212
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1) 小笠原諸島父島において, 1991年9月に種苗生産したアカハタ稚魚を用いて飼育下における成長を調査した。
    2) 満1歳で平均全長16.6±2.0cm, 同体重は90.7±32.8g, 満2歳で平均全長23.7±2.7cm, 同体重は261.0±89.8gに成長した。
    3) 日間摂餌率は, 日齢225までは8%以上であったが, その後成長とともに低くなり, 日齢226~505までは2~5%, それ以降約2%であった。
    4) 日間成長率も成長するにしたがって低下し, ふ化後92日までは2%以上であったが, 日齢93~435では0.7%, 以後は0.2%となった。
    5) 飼料転換効率は満1年までは平均15.0%, 以降2年までは平均13.2%であった。
  • 萱野 泰久, 何 玉環
    1997 年 45 巻 2 号 p. 213-218
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    キジハタ仔魚の初期摂餌と成長・生残のメカニズムについて基礎的な知見を得るため, タイ国産の小型ツボワムシ (ワムシ) を初期餌料としてキジハタ仔魚の給餌飼育および無給餌飼育を行った。
    ふ化直後の仔魚の全長は1.60mmで, 口と肛門は未開口であったが, ふ化後3日目までに開口し摂餌を始めた。卵黄・油球はふ化後4日目までに消失し, 外部栄養に移行した。日間成長量は卵黄吸収期が最も高かったが, 摂餌開始後の全長は指数関数的に増加した。
    無給餌魚の全長は油球が吸収されたふ化後4日目以後減少した。また, 生残率は油球が消失した翌日には50%以下となり, ふ化後7日目までにすべてがへい死した。
    平均摂餌数ははじめ緩やかに増加したが, ふ化後9日目以後は急増し, ふ化後12日目に35.5個体に達した。
    開口直後の仔魚は被甲長0.150mm以下のワムシのみを摂餌し, より小型のワムシから摂餌する傾向が認められた。しかし, ふ化後5日目以後は最大0.180mm以上のワムシを摂餌するようになったことから, キジハタ仔魚に対するタイ国産の小型ワムシの給餌期間は開口後2日間と考えられた。
  • 山崎 繁久, 岡山 英史
    1997 年 45 巻 2 号 p. 219-224
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    アオサ属, 特に, アナアオサの形態を有する藻体には, 形態は類似していても生育の特性が異なるものがある等, 遺伝的相違のある可能性が推察されるので, アナアオサの形態を有する藻体およびリボンアオサの酵素多型を調べて比較した。酵素の活性は14種類の酵素でみられた。そのうち, AAT, FH, GDH, GPI, HK, IDHP, MDHの7種類の酵素の多型をもとにバンドの出現型が5種類に分別できた。アナアオサの形態を有する藻体のバンドの出現型は4種類に分別された。それらをA, B, C, およびD型とすると, C型は異型接合体と考えられ, A型及びB型の接合体の可能性が推定された。これらの型の葉体の自然における分布には, 地域的, 季節的に, 偏りが認められる場合があった。なお, 1年8カ月以上室内で培養できた葉体で安定した生長を示したもののほとんどは, C型の異型接合型と考えられる型で占められていた。リボンアオサの酵素のバンドの出現型は上述の4型とは異なっていた。
  • 孫 修勤, 楠田 理一
    1997 年 45 巻 2 号 p. 225-230
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    本研究では, コウライエビの肝膵臓パルポ様ウイルス (HPV) 病の直接蛍光抗体法による診断法について検討した。その結果, 純化されたHPVを抗原としてウサギを免疫して, 力価が1: 300と1: 600になる抗血清を得た。得られた抗血清を用いた蛍光標識抗体による直接蛍光反応をコウライエビの肝膵臓塗抹標本を用いて調べたところ, 病理組織観察で認められた肝膵臓上皮細胞核内の円形または楕円形の6~13μmの封入体と, 形およびサイズが同一の特異蛍光が認められた。したがって, 本研究に用いた直接蛍光抗体法は本病を正確かつ迅速に診断できる有用な方法であると考えられた。
  • Nilubol KITANCHAROEN, 畑井 喜司雄, 原 稔生
    1997 年 45 巻 2 号 p. 231-239
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    イセエビ (Panulirus japonicas) のフィロゾーマ幼生は多細胞でグラム陰性の糸状菌の感染を受けやすく, このことで飼育幼生が死滅することが少なくない。この度, 本幼生の糸状菌症を検査する機会を得たことから, 細菌の分離培養を試みると共に, 同定および若干の生物学的性状を試験した。分離株はカタラーゼ産生, メチールレッド, ゼラチン液化, 糖分解 (ブトウ糖・フラクトース・マンニット・マルトース・マンノース) , アミノ酸利用 (リジン・アスパラギン酸・アルギニン・オルニチン) が陽性であった。本株のGC含量は43.7mole%であった。また, 本株は発育至適塩分濃度が1.0%, pHが7.6, 温度が30℃であった。薬剤感受性試験の結果, 本株はアンピシリンとゲンタマイシンに強い感受性を示した。フィロゾーマ幼生に対する感染試験の結果, 死亡率は33.6%であった。上述の各性状から本株はLeucothri xmucorに同定された。
  • 宋 振栄, 金井 欣也, 吉越 一馬, 新山 洋, 本田 敦司, 浦 賢二郎
    1997 年 45 巻 2 号 p. 241-246
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    コチの種苗生産過程で発生した大量死についてウイルス検査および病理組織検査を行い, ウイルス性神経壊死症 (VNN) によるものであることを確かめた。感染ルートについては不明だが, これまでの種苗生産の結果から, 養成親魚を用いたことが本症の発生に深く関っていると推定された。本研究はコチ仔魚におけるVNNの発生に関する最初の報告である。
  • 親松 剛, 的山 央人, 山本 健也, 福田 穎穂
    1997 年 45 巻 2 号 p. 247-251
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    コイ浮腫症ウイルスのPCR法による検出を試みた。クローン化したコイ浮腫症ウイルスのDNA断片のシークエンスデータを基に, PCRプライマーを設計した。プライマーは2対設計し, NestedPCRが行えるようにした。健康魚と人為感染魚の鰓から抽出した核酸を鋳型とした場合, 各プライマー対・NestedPCRともに病魚特異的な増幅が認められることを確認した。次に, ウイルス性浮腫症であると仮診断された自然発病魚を材料として, 病原体の濾過性確認試験とPCR法の結果を比較した。病魚の鰓の磨砕濾液に感染性が確認された症例ではすべてPCR陽性となった。
    一方, 浮腫症を発症していない池から集めた外観的健康魚では, すべてNested PCRでも陰性となった。これらの結果から, 本研究で開発したPCRプライマーは診断用途へ応用可能であることが示された。
  • 佐野 徳夫
    1997 年 45 巻 2 号 p. 253-258
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    本研究は1池1, 500尾を収容するヒラメParalichthy svlivaceusの養殖池8面を, 対照区1区と実験区3区とに分け各区を2面として, 企業規模で行われた。未確認因子N-FAC1000の添加率を1%, 2%, および4%とし, 同添加のモイストペレットによる飼育期間を1993年6月から12月とし, 対照区の魚にはその飽食量を, 試験区の魚には飽食量の70~75%を給餌した。添加開始2ケ月後には, 成長促進効果が現れはじめ, 飼育実験終了時の増重率と7009以上 (商品体重) のヒラメの総漁獲尾数は以下のように示される。対照区4.08, 640尾; 1%区4.60, 1, 450尾; 2%区4.59, 1, 560尾; 4%区4.28, 1, 340尾であった。また, N-FAC1000の各添加区は対照区に比較して低い斃死率と低いリンホシスチス病発生率を示した。すなわち, 対照区27.5%, 9.2%; 1%区23.5%, 3.5%; 2%区17.0%, 0.2%; 4%区17.3%, 1.9%であった。すべて両区間には, P<0.01又は0.05 (t検定) 水準で有意差が認められた。
  • 稲田 善和, 筑紫 康博, 辻村 明夫, 谷口 順彦
    1997 年 45 巻 2 号 p. 259-266
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    リュウキュウアユの成長形質と抗ビブリオ病形質を知るために, 海産アユとの交雑1代目と2代目を作出し, 成長比較実験と抗病性比較実験を行なった。交雑1代目の成長は, 海産アユと同等かわずかに良い成長を示し, 尾叉長と体重の個体変異も小さかった。しかし, 交雑2代目は, 個体変異が両原種に比べて大幅に拡大した。また, リュウキュウアユ自体の成長は, 海産アユに比べて劣ることから, リュウキュウアユは, 魚体が大きくならない遺伝的成長形質をもつと評価された。V.anguillarumによる人為感染後, 交雑1代目の生残率は, 海産アユより高かったが, 2代目は両原種の中位を示した。また, リュウキュウアユのへい死は急激で, 免役後の抗体価が低く, その個体変異もクローンアユ同様小さいことから, リュウキュウアユは, 海産アユに比べて, 遺伝的に弱くて均質的な抗ビブリオ病形質をもつと評価された。なお, これらの形質から, リュウキュウアユの希少種としての保護i対策や, 本種を用いた交雑育種の可能性が示唆された。
  • 佐藤 秀一, ポンナム ナンティガ, 佐々木 敏博, 石田 良太郎, 竹内 俊郎, 渡邉 武
    1997 年 45 巻 2 号 p. 267-273
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    飼料原料の北洋魚粉に含まれている第三リン酸カルシウム中のカルシウム (Ca) あるいはリン (P) どちらが主に亜鉛 (Zn) 利用を阻害をしているかを検討する目的で, 北洋魚粉を除骨後, CaあるいはPを再度添加した魚粉を配合した飼料を用い, ニジマス稚魚を44週間飼育した。その結果, 除骨魚粉あるいは除骨魚粉にCaを添加したものを用いた飼料区では, 北洋魚粉およびPを添加した除骨魚粉を用いた飼料区に比較し, 成長が優れ, 脊椎骨のZn含量も高い値が得られた。このことより, 北洋魚粉中のPが主にZnの利用を妨げているのではないかと推察された。
  • 佐藤 秀一, ポンナム ナンティガ, 秋元 淳志, 竹内 俊郎, 渡邉 武
    1997 年 45 巻 2 号 p. 275-284
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ニジマスの亜鉛 (Zn) およびマンガン (Mn) 利用に及ぼすエクストルーダー処理大豆油粕の影響を調べる目的で, 大豆油粕を100℃あるいは145℃でエクストルーダー処理し, 北洋魚粉と代替し, ZnおよびMnの添加量を調整した試験飼料を作製し, ニジマス稚魚を飼育した。その結果, 100℃で処理した大豆粕で魚粉を代替すると, その代替率が高くなるに従い, 成長が劣り, 魚体中のZnおよびMn含量が低くなった。その飼料にZnおよびMnを80および40μg/gそれぞれ添加すると魚粉飼料に匹敵する成績が得られた。一方, 145℃でエクストルーダー処理した大豆油粕を30%配合すると, 魚粉飼料と同等以上の飼育成績が得られた。
  • 西岡 豊弘, 古澤 徹, 水田 洋之介
    1997 年 45 巻 2 号 p. 285-290
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    全国の種苗生産機関で1989年から1994年にかけて発生した海産魚介類の疾病について, 種苗期疾病情報事業に報告された情報を基に取りまとめた。ウイルス病ではウイルス性神経壊死症, ウイルス性表皮増生症およびバキュロウイルス性中腸腺壊死症が, 細菌病ではビブリオ病, 細菌性腸管白濁症, パスツレラ症, 腹部膨満症および滑走細菌症が, その他では甲殻類の真菌病, カンパチなどのエピテリオシスチス類症, クロアワビの筋萎縮症 (仮) , アカウニの棘抜け症 (仮) 等が主な疾病であった。
  • Hidemi KUMAI
    1997 年 45 巻 2 号 p. 293-297
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
  • Seh Kyu CHUN
    1997 年 45 巻 2 号 p. 299-303
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
  • 渡邊 精一
    1997 年 45 巻 2 号 p. 305-313
    発行日: 1997/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    The brachyuran crabs inhabit as high as on mountain top to as deep as deep-sea bottom, and consist more than four thousand species. The discarding the exoskeleton for growth provides the various types of growth and reproductive activities in crabs.
    The artificial production of crab seedlings extends widely with technical development. Some technical establishment made it completely possible for massive production of seeds. The following species are now ready to restocking: in the sea ranching, frog crab Ranina ranina, hairy crabErimacrus isenbeckii, swimming crab Portunus trituberculatus, in the brackish/fresh water ranching, mud crabs Scylla spp., Japanese mitten crab Eriocheir japonica.
    The ecological feature on crabs or any other animals is quite important knowledge when we want to ensure the production. In some cases the genetic (or species) identification of the crab is necessary for stock management. The mud crabs distributed wide range from Japan, South-east Asia to South-east Africa. Until recently, most researchers have been regarded the crabs as only one species. Actuary, the crabs must be classified into three types (or species), S. serrata, S. tranquebarica, andS. oceanica.
    The genetic conservation is now required for many animals. This enforces us the types (species) to be managed one by one.
    In this report, I present the life history (drifting larvae, habitat), growth pattern (growth at molting, maturation molt, final molt), and reproductive pattern (mating pattern, sperm holding by female, egg number) of crabs. Further more I want to discuss the biology and status of the restocking on crabs.
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