正常および実験的コンニャク喘息モルモットより摘出した気道上皮線毛細胞を, 位相差顕微鏡下で観察し, 高速度撮影することにより線毛運動数を経時的に測定し, 線毛細胞の機能に対するprostaglandin E_1, F_<2α>, histamine, acetylcholineおよび対応抗原の作用を検討した.その結果次の成績が得られた.1)線毛運動数は10^<-8>g/ml-10^<-5>のPGE_1作用により, 20分後低下, 30分後増加, 40分後低下という変化がみられた.2)PGF_<2α>10^<-7>, 10^<-6>作用では変化がみられなかつたが, 10^<-5>, 10^<-4>では低下の傾向がみられた.3)実験的喘息動物において, 対応抗原による線毛運動低下は, 10^<-6>, 10^<-5>のPGE_1で阻止される傾向がみられたが, PGF_<2α>では変化がみられなかつた.4)histamineとPGE_1またはF_<2α>の同時作用例では, 線毛運動には変化がみられなかつた.5)acetylcholine 10^<-8>-10^<-4>では線毛運動に変化がみられなかつたが, 10^<-2>では著明な低下がみられた.10^<-8> acetylcholineと10^<-6> PGF_<2α>を同時に作用させる
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