こんにゃく喘息の起因抗原である舞粉より, 飽和硫安による塩析とdisc電気泳動を使用して抽出した4精製抗原Ag40D-1, Ag40D-2, Ag40D-3, およびAg40D-4の抗原活性を, こんにゃく喘息非減感作例Y.S.および減感作例T.K.とM.M.の3名の血清を使用して, PK反応とRASTをもちいた方法で比較検討し, 以下の成績をえた.1.PK反応によるend point titration testでは, 3血清ともAg40D-2, Ag40D-3ならびにAg40D-4, Ag40D-1の順に抗原活性を示した.2.RAST direct testでは, 3血清とも4精製抗原の活性順位は異なった成績を示した.3.RAST inhibition testでは, 2血清ではAg40D-3, Ag40D-4, Ag40D-1, Ag40D-2の順に抗原活性を示し, 1血清ではAg40D-4, Ag40D-3, Ag40D-1, Ag40D-2の順で抗原活性を示した.いずれにしてもPK反応によるend point titration testの成績とはあい矛盾した結果であった.4.Ag40D-2とAg40D-3について, RAST inhibition testとPK反応によるin vitro中和試験とを同条件で行ったが, 両試験とも同様の成績を示し, Ag40D-3がAg40D-2より高い抗原活性を示した.
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