真菌喘息の診断法を検討するために, 皮内反応閾値, radioallergosorbent test(RAST)値, 眼反応, 吸入誘発試験閾値, 血清総IgE値間の相関を, Candida albicans, Aspergillus fumigatus, Alternaria kikuchianaの各粗抗原について調べた.1)3種抗原とも, その粗抗原によるBrCN活性化paper discを用いたRAST法により特異的IgE抗体測定は可能であり, 花粉, ダニ抗原とほぼ同様の他検査との相関, 一致率が認められた.2)真菌抗原による気管支吸入誘発試験に代る診断法としては, 眼反応が, 最も望ましく, ついでRAST, 皮内反応の順と考えられた.3)血清総IgE値と皮内反応閾値間には相関は認められなかったが, RAST値との間には低いながら相関が認められた.
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