1.運動負荷時, 気管において, cGMPは未処置群では36.3±6.0→24.9±5.6pmol/g(N=10)と有意に低下(p<0.01), こんにゃく舞粉吸入感作群では微増を示したが, 有意差はなかった.cAMPは未処置群では759±166→1193±259pmol/g(N=10)と有意に増加したが(p<0.01), 感作群では不変であった.2.血漿において, cGMPは未処置群では軽度増加し, 感作群では11.0±2.2→28.2±10.8pmol/ml(N=10)と著増した(p<0.01).cAMPは未処置群では36.5±8.9→89.1±14.6pmol/ml(N=10)と著増したが(p<0.001), 感作群では軽度の増加にとどまった.血漿NEは安静時においては未処置群と感作群に差はなく, 運動負荷時, 未処置群では3.96±1.34(N=10)→15.50±6.07ng/ml(N=7)と著増したが(p<0.001), 感作群では3.01±1.34(N=7)→5.60±3.05ng/ml(N=9)と有意の変化を認めなかった(NS).以上の成績から, 抗原の吸入によって感作された場合, 運動により気道の平滑筋は〓縮しやすい状態に陥ることが推定された.
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