Propionibacterium acnesの免疫作用について, マウスを用い, ヒツジ赤血球(SBRC)抗原に対する抗体産生能は, 血清抗体, 脾臓中のIgM・PFC, IgG・PFC反応を指標として, 遅延型反応はfootpad反応を指標とし検討した.1. Prop.の抗体産生作用に関しては, 血清抗体(2-ME resistant)の産生を増強し, 脾臓中のIgM・PFC, IgG・PFCの産生を高め, 特にIgG・PFC産生を著名に増強した.Prop.の投与時期は, SRBC抗原投与前後1日が最もPFC産生を増強し, 投与経路はi.v.投与の方がi.p.投与より抗体産生を強めた.また, SRBCとProp.の投与経路の組み合わせは, SRBC i.v.投与-Prop. i.v.投与の組み合わせが最もIgG・PFC産生を亢めた.2. Prop.の遅延型反応に対する作用に関しては, FP反応はinductionレベル, expressionレベルともに抑制されたが, expressionレベルの方がより抑制が強かった.Prop.の投与経路については, i.v.投与の方が, i.p.投与よりFP反応をより強く抑制した.
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