西日本地方の小学生児童57,761名に対してATS-DLD質問紙法による呼吸器症状の調査を行い, 回収率59.9%で以下の結果を得た.1) 気管支喘息罹患率は男3.83%, 女2.49%, 全体3.17%であり, 学年を追っての減少率は小であった.2) 地域別では都市部3.82%, 中間部3.07%, 非都市部2.62%と地域間に有意の差を認めた.3) 喫煙, 暖房と罹患率の相関はほとんど認められなかった.4) 罹患率は両親, 同胞内に major allergy のあるときは2.4倍, 気管支喘息のあるときは3.8倍であった.5) 喘鳴罹患率は男4.17%, 女3.62%, 全体3.90%であり, 小学校6年生は1年生に比べて半減していた.6) 気管支喘息が寛解し下いる者は男1.26%, 女O.72%, 全体0.99%で, 学年を追い増加していった.
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