未使用の3種類の簡易ピークフローメーター(Assess, mini-Wright, Pulmo-Graph)のstandard rangeとlow rangeを用いて精度, 再現性, 器機間の変動性をコンピューターによって制御されたフロージェネレーターを用いて検討した. その結果, standard range : 1. 基準値と比較してmini-Wrightは高値(120L/min〜540L/min), Assessは全領域で低値, Pulmo-Graphは若干高値(120L/min〜360L/min)をとった. 直線性ではAssessが優れていた. 2. 再現性では3機種とも高流量域ほどばらつきが大きくなる傾向にあり, ばらつきは20L/min以上になった. 3. 同一機種の器機間の変動性ではmini-Wrightが最も小さく, Assess, Pulmo-Graphの順に大きくなった. low range : 精度と器機間の変動性ではPulmo-Graphが優れ, 再現性でAssessがやや劣っていた. 同一機種でもstandard rangeとlow rangeでは測定値には差が認められた. 簡易ピークフローメーターは機種間で測定値に違いがあるため, 機種の特徴を知っておくと同時に, 機種の異なる測定値は単純には比較できないこと知っておく必要がある.
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