平成5年度に結成された厚生省アレルギー総合研究事業疫学班 (三河班) によるアレルギー疾患調査票を用いて, 京都市小・中学生17,906名を対象に調査し, 以下の結果を得た。1) 16,176名より解析可能な回答が回収され (回収率90.3%), 各質問への回答率は89.6%から98.9% (平均95.7%) であった。2) 気管支喘息の有症率は, 小学生4.9%, 中学生3.5%, 全体で4.5%であり, 喘鳴は小学生6.5%, 中学生2.7%, 全体で5.5%であった。男女比はそれぞれ1.6と1.2であり, 男に多く認めた。3) アトピー性皮膚炎の有症率は, 小学生5.3%, 中学生4.0%, 全体で5.0%であり, 男女比0.87であり, 女に多く認めた。4) アレルギー性鼻炎の有症率は, 小学生19.8%, 中学生21.2%, 全体で20.3%であり, 男女比は1.3であった。5) アレルギー性結膜炎の有症率は, 小学生11.9%, 中学生15.4%, 全体で13.0%であり, 男女比0.98であった。6) 何らかのアレルギー疾患の有症率は, 小学生32.2%, 中学生31.7%, 全体で32.1%であり, 男女比1.2であった。
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