血漿中濃度より, 3種類のテオフィリン製剤の徐放性比較研究を行った. 1989年1月から1994年11月までに入院したスロービッド(SB)(日本アップジョン)群11名(男性10, 女性1), テオロング(TL)(エーザイ株式会社)群22名(男性10, 女性12), テオドール(TD)(日研化学)群34名(男性18, 女性16)の患者を対象とした. 1日2回9時および21時に経口投与し, 定常状態に達した後血漿中テオフィリン濃度を測定した. その結果, 分散検定で0次吸収速度定数, クリアランス, モーメントから解析した吸収速度定数に有意差を認めず, 0次半減期(T1/2) SB (18.9hr)>TL (13.5)>TD (10.1) (p=0.0061), 薬物平均滞留時間(MRT) SB (21.3hr)>TL (16.7)>TD (15.2) (p=0.0034)等で有意差を認めた. このことからRTC療法におけるSB, TL, TDの3種類の徐放性製剤の比較において有効指標のCmax-Cmin, T1/2, V, MRT, Tm1/2から判定し, SB, TL, TDの順に優れていることが判った.
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