アトピー性皮膚炎患者において, 常食する米の除去は困難であるが, 高圧処理により, 米アルブミングロブリンを95%除去した低アレルゲン米(Aカット米)の有用性を検討した. 対象はAD患者7名(男3, 女4), 年齢11カ月〜4歳8カ月(平均3歳2カ月), 米RASTスコア1又はそれ以上の患者を用いた. 低アレルゲン米を4週間摂取, 前後に末梢血より得たbuffy coatを米アルブミン, グロブリン0.1〜1000pg/mlの10倍希釈濃度を用いて刺激し, sLT遊離の刺激指数(SI)をCAST法により求め, 低下率を測定した. 米アルブミン刺激では, 最高22.4〜96.5%(平均70.9)の低下が認められた. 米グロブミン刺激では最高33.3〜97.0%(平均72.9)の低下が認められた. 全例において, 皮膚症状の改善を認めた.
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