Interrupter respiratory resistance(Rint)は呼吸気道抵抗を測定する新しい呼吸機能検査法である.そこで,このRintが小児気管支喘息の呼吸機能検査として有用であるかを検討した.対象は小発作あるいは中発作の気管支喘息児37名(気管支喘息群)と健常小児9名(コントロール群)とした.Rintの有用性は,従来から使用されているPEFと比較検討した.気管支喘息群において,RintとPEFを生理食塩水,β_2刺激薬の吸入前後で測定し,その改善効果をコントロール群と比較した.気管支喘息群では生理食塩水吸入後,PEFとRint測定値の改善は認められなかったが,β_2刺激薬吸入後,両者とも有意な改善を認めた.コントロール群では生理食塩水,β_2刺激薬吸入によるPEF,Rintの改善は認められなかった.また,喘息群におけるβ_2刺激薬吸入によるRintの改善率は,PEFに比し小発作の治療評価に有用である可能性が考えられた.以上よりRintは,小児の気管支喘息の呼吸検査として有用であることが示唆された.
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