6ヵ月以上プランルカスト内服を行った(平均13ヵ月),軽症,中等症の小児気管支喘息児77例において,内服開始前1ヵ月間と開始後1,3,6,9,12,18,24ヵ月時の各1ヵ月間の発作回数を比較した.また,内服nヵ月間と開始前nヵ月間における喘息発作による入院回数,救急外来を受診し,アミノフィリンの点滴静注を受けた回数を比較した.小発作,中発作回数はともに,症例数の少なかった24ヵ月時の中発作を除き,検討した各月において,開始前に比較して,有意に減少し,内服nヵ月間の入院回数と救急外来受診アミノフィリン点滴回数も,前nヵ月間に比較して有意に減少した.これらの結果に基づき判定した有効率は著効36例,有効25例,やや有効6例と,著効,有効併せ79%と高率であった.病型(アトピー型,非アトピー型),重症度,年齢別における有効率に有意差は認められなかった.副作用は頭痛がみられた1例のみで,安全性も高く,プランルカストは軽症,中等症の小児気管支喘息のfirst lineの治療薬として有用性が高いと思われた.
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