九州・沖縄地区で喘息患者と保護者のQOLを調査し, 症状や重症度との関係, また, 本人自身の答えたQOLと保護者の答えたQOLとの相関について検討した.【対象および方法】近藤らの問診票に一部改変を加え, 患者および保護者のQOLを, また, 独自に, 患者自身が回答する問診票を作成し, 以下の点について検討した.(1)この2週間の喘息の状態, (2)患者および保護者のQOLと症状との関係, (3)発作の重症度と保護者のQOLとの関係, (4)患者自身が回答したQOLと保護者の回答したQOLとの関係.【結果】同一患者について, 2回の調査を行い, 1回目に比べ, 2回目は使用薬剤の変化と症状の改善が認められた.喘息の症状および発作の重症度と患者および保護者のQOLは相関していた.また, 患者が回答したQOLと保護者が回答したQOLの間には, 相関がみられたがこれは, 発作時, また重症例程強く, 特に学童期にこの関係が明らかであった.今回の検討からQOLの改善の点からも喘息症状のコントロールは重要であると考えられた.
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