【目的】ステロイドパルス療法抵抗性の特発性間質性肺炎の急性増悪症例に対するエンドトキシン吸着療法と血液濾過透析の併用血液浄化療法の効果を検討した.【方法】ステロイドパルス療法でPaO
2/FiO
2比の改善のみられない症例を対象とし,エンドトキシン吸着療法と血液濾過透析の併用血液浄化療法を施行した6例を血液浄化群,同病態で血液浄化未施行の15例を対照群として治療成績を検討した.【結果】血液浄化群ではPaO
2/FiO
2比は対照群に対し高値を示した.28日生存率は83%(5/6)vs20%(3/15),90日生存率は67%(4/6)vs 6.7%(1/15)と血液浄化群が高かった.90日までの生存曲線ではハザード比0.260で血液浄化群が良好であった.【結論】エンドトキシン吸着療法と血液濾過透析の併用血液浄化療法は,特発性間質性肺炎の急性増悪に対して有効である可能性を示した.
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