アレルギー
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65 巻, 7 号
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専門医のためのアレルギー学講座XXIII.集団生活でのアレルギー管理
ガイドラインのワンポイント解説
綜説
原著
  • 須田 茂明, 今野 里緒, 黒澤 一, 田村 弦
    2016 年 65 巻 7 号 p. 932-936
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー

    背景・目的】ドライパウダー吸入器(DPI)は患者自身の吸気で薬剤をエアロゾル化するため,デバイスの吸気抵抗が吸入効率の重要な因子となる.そこで,気管支喘息治療に用いられる長期管理薬のDPIデバイスの吸気抵抗を算出した.

    方法】Flow/Volume Simulatorで吸引流量を6L/min,30L/min,60L/min,90L/min,120L/min に指定し,指定流量を維持している時の吸引圧を測定し,各流量における吸気抵抗を計算(=吸引圧/吸引流量)で求めた.【結果】全てのDPIデバイスにおいて,吸引流量が増加すると共に吸気抵抗が増加した.60L/minの吸引流量を確保するためにディスカス®とエリプタ®では20-cmH2O前後,タービュヘイラー®では35~45-cmH2O,そしてツイストヘラー®では約60-cmH2Oの吸引圧が必要であった.

    結語】各デバイスで吸気抵抗が大きく異なることより,今後はデバイスの吸気抵抗に基づいた吸入指導を行うべきである.

症例報告
  • 蒲生 俊一, 飯島 秀弥, 関 由美加, 洞口 亮, 須田 祐司, 進藤 百合子
    2016 年 65 巻 7 号 p. 937-941
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー

    65歳男性.気管支喘息およびCOPDの診断で,近医より吸入ステロイド,長時間作用性抗コリン薬,β2刺激薬貼付剤,抗ロイコトリエン薬,抗ヒスタミン薬,テオフィリン徐放薬,短時間作用性β2刺激薬の処方を受けていた.重篤な喘息発作を生じ,当院へ救急搬送された.気管内挿管のうえICU管理とし,高用量ステロイドの連日投与で徐々に軽快し,24病日で抜管出来たが,PaCO2高値が持続するため,非侵襲的陽圧換気に移行した.その後もステロイド点滴を要する増悪を反復し,ICU管理を継続した.来院時の非特異的IgEが651IU/mlと高値であったことから,35病日にオマリズマブを投与したところ,急速に病状が軽快した.以後再増悪なく48病日に一般病棟に転出でき,71病日に夜間だけのNPPVにて退院した.難治性喘息発作にオマリズマブの追加投与が奏効した症例と考えられた.

報告
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