アレルギー
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69 巻, 10 号
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専門医のためのアレルギー学講座 40.遺伝子から見た免疫・アレルギー
ガイドラインのワンポイント解説
綜説
原著
  • 山本 雅司, 奥野 未佳, 佐々木 崇博, 藤本 雷, 片岡 葉子, 川島 佳代子
    2020 年 69 巻 10 号 p. 979-988
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/14
    ジャーナル フリー

    【背景・目的】IL-4受容体抗体薬デュピルマブは,Th2型炎症疾患のキードライバーであるIL-4,13を介するシグナル伝達路を阻害することで,アレルギー性鼻炎に対する治療効果が期待できる.今回重症アトピー性皮膚炎患者において,デュピルマブのアレルギー性鼻炎に対する治療効果の検討を行った.

    【方法】デュピルマブによる治療を開始した重症アトピー性皮膚炎患者のうち,通年性アレルギー性鼻炎を合併した21症例に対して前向き観察研究を行った.アレルギー性鼻炎に関して最重症・重症群と軽症・無症状群に分けて検討を行った.

    【結果】最重症・重症群においては自覚的な鼻症状,アレルギー性鼻炎に関わるQOLの評価,フェイススケール,鼻内所見において,一部項目を除き有意な改善を認めた.軽症・無症状群においては全ての項目で有意な改善を認めなかった.また自覚的所見においては他覚的所見と比較すると低く評価される傾向を認めた.

    【結語】重症アトピー性皮膚炎患者において,デュピルマブは重症通年性アレルギー性鼻炎に対して治療効果を持つと考えられる.

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