芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
ISSN-L : 1347-2267
12 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
一般論文
  • 坂井 洋右, 浜田 治雄
    原稿種別: 研究論文
    2013 年 12 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2023/04/03
    ジャーナル フリー
    近年のコンピュータ技術の発展•普及により, コンピュータを介したコミュニケーションの設計であるインタラクションデザインの重要性が高まっている. 特にマウスやキーボードなどとは異なる新たなインターフェイスを用いるものの開発・実用化が盛んになっており, 本研究でもこうしたインタラクションデザインに着目した. インタラクションデザインにおける知的財産運用についての研究は重要であるが, これまで研究例•出版例はなかった. 本稿では知的財産に関する現行法制度を利用した個別の事例について調査を行い, この結果をもとに制度利用の傾向についてまとめ, 分析した.さらに現行法制度を利用していない事業者のコメントも合わせ, 現行法制度の問題点をまとめ,考察した.
  • 吉川 祐輔, 宮下 芳明
    原稿種別: 研究論文
    2013 年 12 巻 1 号 p. 11-23
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2023/04/03
    ジャーナル フリー
    人は,現実に存在し得ないものをイメージすることができる.例えば,エッシャーの絵画に描かれているものに代表される「不可能立体」と呼ばれる立体は,脳内ではそれがあたかも存在する立体のように感じられるが,現実には作ることはできない.「不可能立体」のような現実には存在し得ない立体が表現可能になれば,それは人の創造の可能性を広げるはずである.本論文では,複数の画像バッファをリアルタイムに合成し錯覚表現を作り出す手法を提案し,そのアルゴリズムと作例について述べる.提案手法を用いることで,現実には存在し得ない不可能立体を様々な角度から観察することや,時空間を歪ませる立体がそこにあるかのような表現が可能になる.本手法では,画素情報を用いて画像を組み合わせるという平面的な処理しか行なっていないにもかかわらず,あたかも立体的な変化を起こしているかのような表現が得られる.
  • 小島 啓史, 竹内 亮太, 渡辺 大地, 三上 浩司
    原稿種別: 研究論文
    2013 年 12 巻 1 号 p. 24-35
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2023/04/03
    ジャーナル フリー
    自然景観のビジュアルシミュレーションは,3DCGの重要な研究分野の1つである.これまでに様々な自然景観を再現する手法の開発が行われており,教育,産業などの幅広い分野において活用する機会が増加している.本研究では,北極や南極付近の極地方に現れるオーロラに着目した.オーロラのビジュアルシミュレーションでは,オーロラの形,運動,色といった特徴や,その発生メカニズムを利用することで,オーロラと3DCGの視覚的印象が類似した動画を自動生成できる.本研究ではオーロラの特徴的な動き方と,レンダリング品質の両立を目的とした.オーロラの特徴的な動きを荷電粒子の運動として扱うことで再現した.荷電粒子の運動を再現するために電磁場シミュレーションを行い,荷電粒子の分布の状態によって解析領域を更新することで,解析領域外に飛び出した荷電粒子に対応した.また,物理的な発光過程のシミュレーションに合わせて光の減衰を考慮することで,オーロラに適したレンダリング手法を提案する.オーロラの特徴的な動きに合わせてレンダリング品質についてレンダリング結果の検証を行い本手法の有効性を確認した.
  • Enkhbayar Altantsetseg, Yuta Muraki, Katsutsugu Matsuyama, Fumito C ...
    原稿種別: research-article
    2013 年 12 巻 1 号 p. 36-47
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2023/04/03
    ジャーナル フリー
    This paper presents a method for extracting and modifying features for illustrating stone tools. Features are detected from unorganized point clouds obtained by a 3D laser scanner. The curvature of each point in the point clouds is estimated by local surface fitting algorithm and used for detecting potential feature points. Feature lines are extracted by directionally growing algorithm. Our directionally feature line growing method is simple to detect feature lines from unorganized point data. The main idea of our method is to extract feature lines using principal curvatures and principal directions of the potential feature points along the axis directions and to merge all extracted lines. In the illustration of stone tools, to maintain form and manufacturing information, it requires to modify the detected features by specific knowledge on illustrating stone tools. Using the power of data parallel computation on the GPU, our method can be accelerated multiple times. Finally, our experimental results are compared to the actual illustrations drawn by archaeological illustrators.
  • 渡邉 賢悟, 宮岡 伸一郎
    原稿種別: 研究論文
    2013 年 12 巻 1 号 p. 48-56
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2023/04/03
    ジャーナル フリー
    新印象主義画家による点描画法は,現在でも多くの人々にとって魅力的な絵画技法である.しかし魅力的な技法であっても,細かな点を大量に描画する描法は画家への負担も大きく,現在ではあまり用いられていない.そこで本研究では,短時間で容易に点描を描画できる点描画ブラシの実装を提案する.ユーザが従来のペイントツール同様のブラシ描画を行うと,ストローク部分に多数の点描を自動描画するブラシを作成する.このとき描画する点描に新印象主義の表現を取り入れるため,同主義の代表的な画家ジョルジュ・スーラの2作品「春のグランド・ジャットのセーヌ川」と「ポーズする女たちの習作」,特に後者作品に着目して解析を行う.点描画共通の特徴である「筆触分割」「補色対比」に加え,スーラ独自の「太陽光の描画」と「白絵の具の混色」などの特徴を抽出し,点描画ブラシの表現に活用する.作成したブラシを用いて実際に点描画作品を制作し,その実用性および有効性を示す.
  • Atsushi Sugiura, Masahiro Toyoura, Xiaoyang Mao
    原稿種別: research-article
    2013 年 12 巻 1 号 p. 57-67
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2023/04/03
    ジャーナル フリー
    This paper presents a technology for supporting in-house forensic CG video generation by police and prosecution. For confidentiality, it is usually not allowed to generate criminal CG video through subcontracting, whereas existing CG modeling and video editing systems are too complicated to use for police or prosecution. The proposed technique solves this problem with Augmented Reality (AR) technology. We propose to deploy multiple cameras and AR markers on criminal site. While a user of the police or the prosecution plays a role of the criminal wearing a video see-through head mount display, video is automatically generated. CG objects, such as the virtual victim, are displayed on the head mount display and rendered in the video. Our main contributions in this research are concurrent displaying of first-person and third-person views for visualizing spatial relationship between the user and its surroundings, and complementary use of marker information from multiple cameras for solving the occlusion problem inherently caused by operating at the actual criminal site.
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