芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
ISSN-L : 1347-2267
2 巻, 3 号
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「2003 NICOGRAPH春季大会投稿論文特集」論文
  • IT関連機器の3DCGマニュアルの作成
    森 真幸, 米村 貴裕, 長江 貞彦, 川端 信貴
    2003 年 2 巻 3 号 p. 83-84
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    近年,高度なグラフィックス機能を持つコンピュータの普及に伴い,3DCG アニメーションを用いたコンテンツが広く普及している.3DCG による視覚的な情報は,大まかな内容を把握する際に効果がある.そこで本研究では,文書と3DCG アニメーションを組み合わせたコンテンツの作成をした.さらに,マウスの操作によって文書を表示する機能を持たせた.これにより,ユーザが必要な情報のみを提供するコンテンツを目指した.作成したコンテンツは,大洋エレックス株式会社製の位相差顕微鏡「TPC-02」の3DCG マニュアルである.本マニュアルにより,3DCG アニメーションでは表現が困難な情報を,文書で補えることを確認した.筆者らは文書の提示をユーザの操作により行える3DCG コンテンツが,IT 関連機器のマニュアルとして有効であると期待している.
  • 中野 誠士, 藤本 忠博, 千葉 則茂
    2003 年 2 巻 3 号 p. 85-86
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    倒壊・崩壊による瓦礫の落下運動ように,相互作用しながら複雑な運動をする多数の物体のアニメーションを生成するためには,その運動の物理シミュレーションによるのが効率的である.本研究では原理が解り易くインプリメントし易い多面体の運動シミュレーション法の開発を目的とし,粒子要素法における,法線方向とせん断方向にフォークトモデルを用いたペナルティ法を多面体に拡張し,衝突,接触,摩擦力を統一的に扱うことができる手法を開発した.
  • 李 仕剛, 岡本 直大
    2003 年 2 巻 3 号 p. 87-88
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    画像の抽象化には、注視される対象を背景から分ける必要がある。本研究では、抽象化される画像を含む画像列を、コンピュータビジョンの手法を利用して解析し、動物体を画像から分割する。その結果をフィルターとして画像の階層的記述に適用することにより、画像の抽象化を行う。
  • 富岡 洋子, 米村 貴裕, 長江 貞彦
    2003 年 2 巻 3 号 p. 89-90
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    近年,俳句は海外でも親しまれ,英語で詠まれる機会が多くなった.昔から俳句は色紙や短冊に毛筆で書き作品とする風習がある.そこで英語の俳句も筆文字で表現することにより趣ある作品を作成することが可能だと考えられる.しかし,一般に英語圏の人々は筆文字に親しみがなく,実際に毛筆で文字を書くことは困難である.そこで本研究では英語圏の人々が作成した俳句を容易に筆文字で表現するためのソフトウェアを試作した.英文字には実際に筆で書かれた文字を使用し,文字間をスプライン曲線で補間することにより筆記体を表現した.補間する曲線は線幅を変えることで筆圧の変化を表現し,ユーザが自由に変更できるようにした.
  • 石川 智治, 宮原 誠
    2003 年 2 巻 3 号 p. 91-93
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    これまでの予備的研究から,人間は,生命を直接的に支配する脳幹等,言い換えれば,情動や感動を司る部位(扁桃体等)が,ある種の刺激を受けた時に,意識が生じる以前に生体(本能)が反応して“深い感動”を得ると考えられる.我々はこれまでに,この“深い感動”の喚起に重要な情報の伝達に関する研究を進めてきた結果,(A)暗・静環境,(B)深い感動を喚起させる情報を含む入力画像・音コンテンツ,(C)その入力映像,音楽を高忠実に伝達するために開発したシステム:Extra HI System M の3 者が必要不可欠であることがわかってきた.しかしながら,一般的な家の居間などのリビング環境において,上記の3 つの条件を実現することは困難である.そこで本論文では,リビング環境において“深い感動の喚起”を提供できる場(=環境+人)の実現方法の検討とそれに基づく種々の実験を行い,リビング環境においても“深い感動”を喚起させる「場」の,ひとつの実現方法を提案する.
  • 稲葉 洋, 瀧 剛志, 宮崎 慎也, 長谷川 純一, 肥田 満裕, 山本 英弘, 北川 薫
    2003 年 2 巻 3 号 p. 94-100
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    電子付録
    本論文では,スポーツ動作分析の支援を目的とした人体センシング情報の可視化提示法とその応用例について述べる.スポーツにおける打撃動作や投球動作の分析では,動作中に得られた筋電位などの運動機能情報を,対応する動作フォーム映像と比較しながら行うことが多い.この作業を支援するため,本方法は,動作中の人物の各要所部位で計測した筋電位値とその変化を,その人物の人体骨格を表す3D モデル上の対応する部位に色の差異として表示し,それを動画アニメーションとして提示する.これにより,利用者は,動作フォームの変化に伴う各筋肉の負荷状態とその時間変化を,視覚的かつ直感的に理解することが可能となる.本方法を,実際にゴルフスゥィング動作とボーリング投球動作に適用し,とくに異なる人物の動作特徴の比較評価が効果的に行えることを示す.
  • 河島 修生, 藤代 一成
    2003 年 2 巻 3 号 p. 101-104
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    本研究では心象風景の表現を目的とする.心象風景とは,ヒトが記憶している風景のことをさし,目の構造や視覚特性,心理的な影響などにより形成される,そのため,心象風景の描画には,認知的な現実感(cognitive reality)が重要である.また,心象風景は各個人でそれぞれ異なっているため,個人差を出すために対話性が必要となる.本論文では,ヒトが見た映像をどのように認知し,記憶しているのかを明確にし,それらを利用した効果的なレンダリング法を模索する.
一般論文
  • ピペラキス ロマノス, 齋藤 豪, 中嶋 正之
    2003 年 2 巻 3 号 p. 105-113
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
  • 古川 耕平, 米村 貴裕, 廣瀬 健一, 長江 貞彦
    2003 年 2 巻 3 号 p. 114-115
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    3次元コンピュータグラフィックス(以下3DCG)を用いて表現されるイメージは,直感的に理解しやすいという特徴を持つ.近年,デジタル技術の進歩に伴い,教育分野においても3DCG を用いた教育コンテンツが急速に普及しつつあるが,それら教育コンテンツの開発はまだ緒についたばかりであり,更なる研究開発が期待されている.本研究では,この3DCG の特徴を教育コンテンツに生かし応用する.今回はコンテンツとユーザとの間に双方向性を持たせるために,人がものを詳しく観察しようとするときにおこなう「覗き込み」の動作を利用したビューワシステムの構築をおこなった.これにより興味の喚起を促し,ユーザの理解度を高めるためのシステムを実現できた.さらに,本システムをユーザに使用してもらい,興味の喚起や理解度に関するアンケート調査を実施した.この結果,教育コンテンツとしての本システムの有用性を確認できた.
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