芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
ISSN-L : 1347-2267
9 巻, 4 号
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一般論文
  • 山田 光宏, 佐藤 康二, 麻生 明義
    2010 年 9 巻 4 号 p. 154-162
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
    人間の様々な動作において1/fβゆらぎがみられるが,ヒューマンアニメーションに1/fβゆらぎを適用した研究は,従来,みられない.そこで,本論文では,人間の動作として拍手を採り上げ,1/f^βゆらぎを用いたヒューマンアニメーションに関して検討している.まず,1/fβゆらぎを拍手の周期や振幅に対して加えた,拍手のヒューマンアニメーションを制作した.次に,SD法を用いて被験者による評価実験を行い,実験結果に因子分析およびテューキーのWSD検定を適用した.その結果,拍手の周期および振幅を一定とした場合よりも,拍手の周期を一定とし拍手の振幅のみに1/fゆらぎを加えた場合のほうが,より自然で,違和感のない,人間らしいものとなった.
  • 家田 暁, 琴 智秀, 萩原 将文
    2010 年 9 巻 4 号 p. 163-172
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
    本論文では感性を反映した構図修正による,デジタル写真の品質向上システムを提案する.提案システムでは入力画像に適した構図を自動選択し,画像の構図を原画像の印象を保ちながら修正することで,画像の品質向上を行うことができる.修正は4 段階の処理によって行われる.まず,入力された画像から主となる顔,際立つ領域,三角部分,水平線,対角線,遠近法消失点の6 種類の構成要素が検出される.検出された各構成要素の位置や他構成要素との関係から,それぞれの構成要素に適すると考えられる出力構図案が計算される.次にそれらの構図案から,原画像の印象から大きく変わってしまう案が削除される.すなわち,画像に対する構成要素の位置が大きく移動する案が削除される.最後に,残った出力構図案の中から原画像の印象を最も保つことが可能な構図案,すなわち切り出す面積が最も小さい構図案が選択され,その構図案に従い画像の構図修正が行なわれる.ユーザアンケートによる2 種類の評価実験を行った.その結果,提案システムによってユーザにとって好ましい修正が行われること,また既存手法と比較しても好ましい修正が行われることが確認された.
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